『MAD CLOWN』 -CLOWNS 'FEASTS- 第1夜 Phase.4 

2006年09月13日(水) 23時32分
ブログ小説
『MAD CLOWN』
―CLOWNS ’FEASTS―
MISO汁

The 1st Night
「開幕を告げるベル」
- Bell that beginning −
Phase.4

「……とりあえず、助けてくれてありがとう。 でも、助けるなら最後までちゃんと助けてよね!!」
 と、助けてくれた本人に抗議する。
「いやー、同じ街に向かうって行ってくれたら良かったのに……」
「あの状態でどうやって伝えるのよ!! そんな事が出来るなら最初からそうしてるって……まぁ、それでも一応感謝してるわ。 私は港町ポセで薬師の見習いをやってる、ラドシェリー・ベルテ。 シェリーでいいわ。」
 そう言いながら、見事な手さばきで馬の手綱を操る。
「俺はクロック。 クロウって呼んでくれればいい……まぁ、あれだ、世界を見聞する為に旅をしているんだ。 今は港町ポセに向かおうとしていた所で……偶然にも運悪く君と出会ってしまったと言う事なのだ。」
「わ、私にあったのがそんなに嫌なの!?」
 クロウはそのあまりの迫力に萎縮する。
「いや……他人と関わると、あまり良い事が無かったから。 ただ……それだけなんだ。」
「……まぁ、いいわ。 馬車もある事だし、ここからなら昼前には着く筈よ。」
「でも、人さらいのものとは言え、強奪するって言うのも……」
「何言ってるの! 悪人に人権なんて無いのよ。」
 シェリーはきっぱりと言い切った。
「……その持論、どこかで聞いた気がする……」
 クロウはどことなく嫌な予感を抱えながら、馬車の揺れに身を任せていた。

 クロウ達が馬車に揺られ始めてからおよそ5時間。
 目指していた港町ポセに辿り着く。 時刻は昼まで2時間と言った所だ。
「へぇ……良い街ですね。 とても活気がある。」
 潮の香りが彼らを出迎える。
 港町ポセは小高い丘と、そこから海に続くなだらかな坂の街で、様々な商業でにぎわいを見せていた。 建物は独特の白い色を持ったこの地域のレンガ石で、それをキャンパスに極彩色のペイントが施されていて、遠く沖の方からでもこの街が確認出来る様になっているそうだった。
「そろそろお昼だし、私の下宿先に来なよ。 女将さんに話せば、安く食べさせてくれると思うよ。」
「なぁ、それよりもさ……」
「え、どうしたの?」
 クロウはどこか寂しげな目で見つめていた巨大な建造物をさす。
 それは、街の中心にそびえ立つ時計台だった。
「あぁ、あれはこの街の時計台。 でも、本当はこの街の灯台なんだよ。
 ……あれがどうかしたの?」
「……そうか、懐かしい感じがしたから……」
 シェリーも灯台を見つめる。 空は青く、海も蒼い。
 それは、この街のいつもの風景だった。
「さて、それじゃ……シェリー、案内してくれるんだろ?」
「え? あ、うん。」
 二人は、彼女の下宿先へと向かった。

 彼女の下宿先は街の商店街にある食堂だった。
「じゃ、ここで待ってて。 すぐに戻ってくるから……」
「あぁ……」
 そう言うと、シェリーは厨房の奥に姿を隠す。
 クロウは待っている間、店内を見物する事にした。 店内は、港町だけあって常に活気があり、人の行き来が多かった。
 内装もなかなか整っていて、旅行客も大勢来ているみたいだった。
 と、そこでクロウはあるものを発見する。
「さ、サバミソ……エビチャーハン定食……」
 壁にかけられたお品書きの一番端に、その名前のメニューが書かれていた。
 そう、師匠の言っていた港町ポセ名物『サバミソエビチャーハン定食』がこの食堂に存在していたのだった。
 彼が驚きに身を震わせているちょうどその時、厨房の奥からウェイトレスの格好をしたシェリーが戻って来た。
「クロウ、お待たせ……って、どしたの? そんなに肩を震わせて。」
「さ、さささ……」
「さささ?」
「サバミソエビチャーハン定食、一丁!!」
「きゃ、そんな大声で言わなくても聞こえるって!!」
 シェリーは急いで耳を塞ぐ。 騒がしかった店内も、一瞬、静寂に包まれる。
「って言うか、本当に……あれ、食べるの?」
 そして、シェリーは思わず聞き返す。 クロウが注文したのは、よりにもよってあの「料理」だったのだ。
「食べる!」
 クロウは即答する。
「……どうなっても知らないからね……」
 シェリーは、恐る恐るオーダーを告げる。
 しばらくして届けられたそれは、
「……あぁ! サバチャーハンとミソエビの定食なんだ!!」
 何とも奇怪な「料理」だった。
 見た目も壮絶だったが、ソレにともなう臭いもすごかった。
「じゃ、いただきます。」
 周囲が見守る中、およそ、料理とは言えない様なソレを、その少年はとてもおいしそうに食べていた。

ヴァルハラコメント用記事 

2006年09月13日(水) 23時07分
タイトルの通り、ヴァルハラナイツの質問板です。
コメントされた事についての返答をします。
とはいえ、一介のプレイヤーですので、それほど万能ではないのですが。

「何か小ネタ無い?』や「こんなキャラクターってどう?」など、
なんでも書き込んで下さい。

おはようございます。 

2006年09月13日(水) 6時07分
タイトルに反してのゲームレビューとはこれいかに?
理由は単純。
オンラインゲームのメンテナンス待ちなだけです 以上。

で、そのゲームとは何か?
Alteil (アルテイル)です。
知ってます?

フラッシュを使用しているので、ダウンロード不要。
ぶちまけると、『Macで出来るオンラインゲーム』なのですよ。
……まぁ、これだけがそうなのではありませんが。

プレイング中なのです。 ジャンルはカードゲーム。 基本はフリー(無料)です。
ランクが上がるとカードがもらえますし、イベントでゲーム内の通貨ももらえます。
課金なしでも楽しめるので皆さんも遊んでみては?

URLはこちら「http://www.alteil.jp/index.php#」
画像は残念ながら持ち合わせておりません。
まぁ、気になった方は除けば良いかと思います。
それでは、時間が来たのでこのへんで……チャオ〜!

『MAD CLOWN』 -CLOWNS 'FEASTS- 第1夜 Phase.3 

2006年09月12日(火) 22時48分
ブログ小説
『MAD CLOWN』
―CLOWNS ’FEASTS―
MISO汁

The 1st Night
「開幕を告げるベル」
- Bell that beginning −
Phase.3

 そう、普通ならまだ人々は眠っている時間で、ましてや、こんな森の奥地で人に遭遇する事なんて滅多に無い。出会うと必ず悪い事が起きる。
 それは、今回も例に漏れず、面倒な事に巻き込まれるのは明白だった。
 だから、彼はその外見に似合わない大きなため息をつく事になった。
 林道にあまりセンスの良くない馬車が止まっていて、そこから聞こえるのは下品な男達の声と、居る筈の無い助けを求めて叫ぶ女の声だった。
「いや、はなしてぇっ……ムグゥ!!」
「早くそっちを持て!!」
「おう、分かってるって!!」
「……あのー、すいません。」
「うるさい! 今は取り込み中だ。」
「そこを何とか……」
「うるさい!! ……なんだ、テメェは?」
 男達が振り向くと、そこには見知らぬ少年が立っていた。
「ガキはすっこんでろ!! ……なんでこんなとこにガキが?」
「いや、街に行くのに邪魔なんで……そこ、どいてくれませんか?」
「はぁ?」
「それとついでに言うと、彼女も嫌がってるんで放してあげた方が良いと思いますよ。」
 少年は、屈託の無い笑顔で彼らに語りかける。
 しかし、それが逆に彼らの反感を買った。
「ッ……ヘラヘラしてんじゃねーよガキが!!」
 男は少年を蹴飛ばした。
 少年はそのまま地面に背をこすりつける。
「おい、そいつも縛っとけ。 ガキも酒代の足しにはなるだろ。」
 馬車の奥にいたリーダー格の男が、手下の二人に命令する。
「へい! さぁ、おとなしくして……」
 そこまで行った時、男は自分が宙を舞っている事に気がつく。
「がぁ!!」
 そのまま、地面に叩き付けられてその男は気絶する。
「あーあ、折角の一張羅が台無しだよ……師匠に貰ったものなのに。」
 少年は立ち上がり服についた砂を払う。
 その動作はとても落ち着き払っていて、妙な違和感を感じさせた。
「て、てめぇ……おぶっ!」
 殴り掛かろうとして来たもう一人の男を軽く叩き飛ばす。
 前の男と同じく、その男も宙を舞い、そして地面に転がった。
「と、言う訳なので……ここは一つ穏便に……」
「済むわけないよなぁ……小僧。」
 馬車から出て来た禿頭のリーダー格の男は、その身長が既に馬車の屋根すらも越える程の大男だった。 その背丈は、少年の倍以上もあった。
「はぁー、どうやってその中に収まっていたんだろう……」
 少年は大男を仰ぎ見る。
「くくく、運がなかったな小僧。 クラウンである俺様にたてつくとは……な。」
「クラウン!?」
「そうだ、小僧でも知っているだろう……」
「あぁ、大切な何かを失った代わりに、強大な力を得たもの……
 それが、『狂った道化師』と呼ばれる者達!! マッドクラウン!!」
「そうだ、俺様もそのクラウンの一人だ。 ……どうだ、恐ろしくて声も出まい!!」
 余裕の表情を浮かべるハゲ頭とは対照的に、少年は深刻な顔をしていた。
「お、お前はもしや……」
 少年はその肩を小刻みに震わせていた。
「なんだ?小僧。」
 少年は少し間を置き、恐るべき事を口にした。
「失った大切なモノとは……その髪の毛なのか!!
 な、何と酷い代償なんだ……っぷ! ひ、酷すぎて……」
「こ、小僧!! 言わせて置けば!!」
 男は激昂し、その途端、彼の体から大量の熱が放射される。
「俺様の力で……焼け死ねぇい!!」
 その巨体に似合わない俊敏さで間合いをつめる男。
 少年はその男の動きを見切り、最小限の動きで突進を躱す。
「熱っ……!!」
 躱した時に頬を薙いだ熱波の所為で、少年は軽い火傷を負う。
「はぁ、めんどくさいな……」
 少年は心の底から面倒くさそうな顔をする。
「小僧ぉぉぉぉ!!」
 その顔を見て男は更に熱を帯びる。
 そして、すぐさま少年を捕らえようと突進してくる。
 少年は先程よりも速い動きを難なく躱し、男の頭上に跳び上がる。
 そして、そのまま男の後頭部に蹴りを当てる。
「……がっ!!」
 男はその場で崩れ落ち、そのまま気絶していた。
「あー、熱ッ苦しい相手だった。 見るのも相手するのも面倒くさいったらありゃしない。」
 そんな事を言いながら、馬車の荷台へと近寄る。
 馬車の荷台には、一人の女が縛られていた。
「……それじゃ、ごきげんよう。」
「んぐぅ!?」
「いや、ほら俺……予定あるからさ。 助かっただけましだと思っ……」
「んごぐがーっ!!(思うかーっ!!)」
「でっ!!」
 捕われていた筈の女は、その縛られた格好のまま少年に蹴りを入れる。
 後に「あの時の彼女の動きはまさに化け物だった」と、語り継がれたとか。

さっそくコメントが……w 

2006年09月12日(火) 20時11分
このブログに初コメントが届きました。
ヒライさん(君?)ありがとー!! 返事はしておきましたよ。

で、内容を見る限り、
ヴァルハラナイツの記事を見に来ていたとの事。

ふーむ……
確かに、ヴァルハラナイツって攻略が少ない。 思った以上に少ない。
未だにナイトとアンカーを入手出来ていないしなぁ……

と、言う事は……ヴァルハラの攻略まとめでもした方が良いのだろうか?
そこんとこ、どうなんでしょ−?

あ、どうでもいいのですが。 内装(サイドバー)を少しいじってみました。
いや、本当にどうでも良い事だよね。

と、言う訳で 

2006年09月12日(火) 2時35分
しょっぱなから「Phase.1」「phase.2」と、飛ばしてます。

オーバーペースではないだろうか……と、不安になる。
で、一応この小説についての補足(?)でも。

人の中に異能者が現れて50年。
その長きに渡って続く次世代の『種』を賭けた戦争。
大切な何かを失い、『人』として機能しなくなった彼らを、
人は畏怖と嫉妬、侮蔑を込めてこう呼ぶ

狂った道化師……『MAD CLOWN』と……そんな感じです。

要約すれば、ノーマルとアブノーマルの戦い。
舞台は、次世代に残る『人類』を選定する戦争と言う事です。
で、圧倒的な「道化師」達と戦う人々の中には「はぐれ道化師」達がいるという……
どちらも「狂っている」わけです。
「人として狂った」彼らと「道化師としては狂っている」者達の戦い
それがメインです。

で、主人公とその師匠がいてあーだ、こーだするという……
今更気付いたけど、これって良く似たマンガがあったなぁ……
知ってる人は知っている。知らない人は知らない。
エンディングを見る限り、多分打ち切りだったんだろうけど……私はあのマンガ好きだったなぁ。
あ、今連載してる方のも好きですよ。 へっへっへ。

あの雑誌でなら大分語れ……いつの間にか、話しが大分ずれてる(汗

『MAD CLOWN』 -CLOWNS 'FEASTS- 第1夜 Phase.2 

2006年09月12日(火) 2時28分
ブログ小説
『MAD CLOWN』
―CLOWNS ’FEASTS―
MISO汁

The 1st Night
「開幕を告げるベル」
- Bell that beginning −
Phase.2

 それの発端は、ある一人の異端児の誕生により始まったとされる。
 占い師に、『ヴェゾロウパ』と予言されたその子は、すぐに城の地下に母親とともに幽閉される。
 占い師の言った『ヴェゾロウパ』とは、『悪魔をも喰らうモノ』として伝わる名前で、どの創世の書でもその名を見かける程に有名だった。

 大多数の創世の書では、
「神に仕えた天使の中から造反し、神々の暗黒面に落ちたもの達は、その首領にかつての天使長を招く。
 神に最も愛されていた筈だったその者は神を憎み、やがてその神を神界ごと崩壊させんとする。
 それに対し神は天使と神の御子らの力でもって対抗する。
 しかし、神に寵愛されていたものの力は凄まじく、神ですら容易に勝てる者ではなくなっていた。
 ついには神も、神界の果てに追いつめられる事になる。
 これまでかと思われたその時、天使と悪魔の双方からこの世のモノとは思えぬ悲鳴が轟いた。
 そこには、無惨に喰い散らかされた天使と悪魔の残骸があった。
 それは、手当り次第に天使も悪魔も分け隔てなく喰らい、双方が戦う事が出来ぬ程の痛手を受けたと同時に、何処となく姿を消した。
 神をも退ける悪魔の力でさえも、その何かには敵わなかった。
 故に、それは 何者をも許さぬ悪鬼として恐れられた。
 天使と悪魔はその「何か」が現れた場所の名前から、それを『ヴェゾロウパ』と名付け、以来、その土地は呪われた土地として恐れられた。」

 と、書かれている。
 すなわち、神も悪魔も敵わぬ何か……と言う事から、「得体の知れない悪鬼」の事を指す様になったのだ。
 そう、それは人でさえも喰らうかも知れないのだ。
 だが、その子は一応その国の王の御子だった。
 それ故に殺す事も出来ず、幽閉するだけになってしまったのだ。

 それから16年後。
 その国は一夜で滅び去り、大陸は大きく歪み、そして、大陸だった島は名を『ヴェゾロウパ』と呼ばれる様になったのだ。

 それから、各地で不思議な現象が起きる。
 これは、新たに生まれる子だけに限らず、今を生きる老若男女を問わずに起きた現象だった。
 ある事を境に、超常的な力を得たのだった。
 ある者は恋人を、あるものは腕を、ある者は財産を……何かを失った者、心に……精神に大きな傷を受けた者が、ふいに力を得るのだ。
 それは、奇跡……等とはほど遠いモノだった。
 何故なら、彼らの大半は『人』で無くなる程に理性を失った者ばかりで、そのような者が常軌を逸脱した力を得るとどうなるか?
 その答えは明白だった。
 暴走した力による、ただの無意味な破壊だった。
 そして、『人』は自らを守る為に彼らを殺す事にした。
 それが、40年も続いているこの世界での『生存戦争』だった。
 そう、次代に残る『種』を賭けての……負けられぬ戦争だったのだ……

 ……師匠に聞いた話ではそう言う事だった。
 あの日から10年と半年。
 それは長くもあり、また短くも感じるものだった。
 師匠にはその間、何度頭を下げても足りない程の恩を受けた。
 あの日、赤い世界から自分を救い上げ、そして、今まで彼の持つ知識と経験を自身に叩き込んでくれた。
 そして、とうとうこの日が来た。
 決断の日。 師匠がそう言っていた。
「私が3ヶ月、ここに帰らなかった時はお前もここを発て。
 そして、どちらに付くのか決めるが良い。」
 そう言い残して、師匠は今日まで戻らなかった。 今日が丁度3ヶ月と1日目の日なのだ。
「……師匠、それでは行ってきます。」
 自分の心は決まっていた。
 あの日、自分を助けてくれた師匠の様になる……そう、深く心に誓っていた。
「どこかでお会い出来る日を、楽しみにしています……師匠。」
 そして、既に3ヶ月前から準備されていた荷物を持ち、慣れ親しんだ家を後にした。
 辺りは朝霧につつまれ、鬱蒼と茂る森の木々は静かなものだった。
 どことなく、師匠の気配がした気もするが、あの師匠が巧妙に気配を消す事等ありえないので、多分気のせいなんだろう。
 そして、コンパスで方角を確認して歩き出す。
 目指すのは、港町ポセ……南東の方だ。
 師匠の家は、この島の北の最果てと呼ばれるヴォーディの大森林にあった。
 なんでも、「周りに森があれば自給自足が出来るから」と、言うのが理由だったそうだ。 人目につかないと言う利点は2の次だったらしい。
 港町ポセを目指す理由は、この家から最も近い街だからだ。
 師匠の家は、島の中ではまだ東よりなのだ。
 そして、北の最果てと言ったものの、この島は東西に長い形なので、それほど南に下る事に時間がかかる訳でもない。
 なので、北の果てとはいえど、南の果てまで下っても3日程度で着くのだ。
 それに、ここから南東なだけで、ポセ自体はわりと北に近い所にあるのだ。
「サバミソエビチャーハン定食がうまい」
 と言う、師匠の言葉が気になった事も、選定の理由になった事とは関係がない事を付け加えておこう。
「この調子なら、昼過ぎ頃には着くんじゃないかな?」
 朝霧も大分薄らぎ、森も命がざわめきはじめる。
 陽は、まだまだ昇り始めたばかりだった。

『MAD CLOWN』 -CLOWNS 'FEASTS- 第1夜 Phase.1 

2006年09月12日(火) 0時47分
ブログ小説
『MAD CLOWN』
―CLOWNS ’FEASTS―

MISO汁

 人は2つの手足を持ち、それらが左右対称に存在する。
 発達した頭脳を持ち、道具を使い、言語を創造、理解し、荒ぶる自然さえもやり過ごし、時にはその大いなる自然の力でさえも太刀打ち出来ない程の力を持つ生物。
 肉と魂、そして、それらをつなぎ止める精神の3つで構成され、その構造は世界の真理にすら迫るものだと言われている。
 過去に、自分達を生んだとされる神々とその眷属ですら幾度と滅ぼし、逆に滅ぼされた種族。
 しかし、卓越した彼らの生命力は、彼らが地上で再興するのにそう時間を必要とさせなかった。
 人は、時と共に自身を成長させ、より強大な力を得ていく。
 その過程で、人は何かを得る代価として何かを失った。
 それが幾度となく繰り返され、今の『人』があるのだった。

 ある時、彼らは初めて自分達の中に生まれた『人』ならざる存在に気付いた。
 それは、人のなりをしているものの、『人』としてはあまりにかけ離れた力を持っていた。
 それは、『人』の持つ進化の次なる段階。
 更なる高みへと導くきっかけになる出来事の筈だった。
 だが……『人』はその力を拒否した。
 生まれた存在は、今までの『人』とは全く違う存在になっていたのだ。
 それは、それが『人』である最小の証を失っていたのだ。
 そして、それは『人』ではなくなった。

 しかし、時は無情にも『人』に進化を強要した。
 そう、正統なる『人』の後継者は彼らなのだと。
 そして、再び『人』は戦いを挑むのだった。
 その相手は、かつては同じ『人』だったものの成れの果て。
 『人』ではなくなった『人』と、進化を促す『時』との、終わり無き進化の戦い。
 この進化で「失うモノ」は、果たしてどちらの『人』なのだろうか……

The 1st Night
「開幕を告げるベル」
- Bell that beginning -
Phase.1

 世界は、単純だった。 強いものが栄え、弱いものは滅ぶ。
 そして、その時の自分は、どうしようもなく弱い存在だった。
 視界は赤、赤、赤……全てが赤に染め上げられていた。
 その赤は、どうしてか美しく見えた。 ……それが、「命」の色であり、そして、それを燃やし尽くす赤である事は分かっていた。
 あの赤の色は、自分が今まで愛した街や人、全てを飲み込み、かき混ぜ、天空をもその色に染め上げる程の輝きを放っていた。
 放たれては消え行く……その輝きが命の最後だと、自分は理解した。
 わかっていた。 自分もすぐにあの赤の色に染め上げられ、そして、天をも焦がす業火となり、やがて、自分であった事さえも、自分がここにいた事さえ分からなくなる……どうしようもなく、弱い存在だと。
 自分がただの『人』だから、強大な力を持つ『彼達』に捨て去られ、消える……この世界に不要な存在なのだと。
 肺は焼き付き、口はその意味をなくす。
 目は瞬く事も出来ず、ただその赤い世界を見せ続けていた。
 もう、どうでも良くなっていた。
 この赤い世界が自分の全てで、ここで、この世界とともに自分は果てるのだ……と。

 ガラーン ゴローン ガラーン ゴローン ……

 赤い世界の中でも、一際赤く、高い所にあるそれは、この世界の終わりを告げるベルを鳴らした。
「……僕は……ここにいたよ……」
 そう、最後の力で世界に別れを告げた。
 もう自分の家族すら思い出せない、なのに、この世界だけは最後の時まで自分の目に、心に、魂に……赤く、赤く、どこまでも赤い光景を焼き付ける。
 不意に、体が宙に浮いた感覚を覚える。
 赤い世界が、一転して黒と白で埋め尽くされる。
「……まだ、生存者がいたとはな。」
 その声は、体の隅々にとても静かに響き渡った。
 黒の中に浮かぶ、白銀の……月。
「……まだ、お前は生きたいか?」
 その人は、静かにそう告げた。
 世界が、音を失った。
 ゴウゴウと言っていた炎も、建物の悲鳴も、全ての音が死んでいた。
「この国は既に死んだ。 多くの命を、この炎で焼き払われた。」
 そう言うと、再び自分の目に赤い世界が戻って来た。
 先程と違うのは、世界の片隅に黒と白が存在する事。
「……全てが死に行くこの世界の様を見ても、それでもまだお前は生きたいと思えるか?」
 その問いは、酷く甘美で、酷く切なかった。
「……生きる?……僕が……」
「そう、お前だ。 お前が望むなら、この赤に同化する事も、我が身と同じ様に黒と白、その他、あまたの色が存在する別の世界で生きる事も出来る。」
 その言葉で、世界に……赤以外の色があった事を思い出す。
 思えば、今この世界には赤と……黒と白があった。
「……僕は……」
 動かないと思っていた右手を動かし、世界の片隅を掴む。
「この世界の……他の色が見たい……」
「そうか、この赤では足りぬか。 わかった、他の色を見に行こう。」
 そう言うと、彼は空を駈け抜けた。
 赤い世界は遠ざかり、徐々に、世界は他の色を見せ始めた。
「……蒼い……空……」
 空には月が輝き、星は地上の赤に負けずに輝く。
「……そうだな。 蒼く、澄み切った空だ。」
 黒と白の世界はその日、

僕を赤い世界からさらった

カテゴリ通り、汁への連絡用記事です。 

2006年09月12日(火) 0時44分
どうも、なんかあればここにコメントどうぞ。
ここへのコメントには高確率で何らかの対応がある筈です。
なので、安心して語りかけて下さい。 え、嫌?

創作小説についての諸注意 

2006年09月12日(火) 0時33分
タイトルのまんま。
創作小説についての諸注意です。 が、小説に限った事ではないです。
一応、ここで晒す創作物全てに言える事です。 ご理解ください。

この作品は完全オリジナル作品です。 ですので、
制作者に無断で盗作したり、複製や模倣等をして公開する事は禁止します。

勿論、著作権等も制作者自身にありますので、
何らかの理由があってこういう事をしたい……と言う場合は、
どこかでコメントして下さい。 それなりに対応を考えます。

まぁ、自分の作品がそんな目に会うとはあまり思っていないのですが……一応です。

で、もしも「この作品を是非使わせてほしい!!」なんて、
奇特(危篤?)な方がいらっしゃったら、それもどこかでコメントして下さい。
フレンドリーな対応でお答えします。

それと、誤字脱字や感想等は、その記事に直接コメントして下さい。

とりあえず、コメント用の記事でもあげときますので、
何かあればそちらにどうぞ……


……こんな感じかな?
P R


MY PROFILE

■HN : MISO汁■
■SEX : ?■
■AGE : 18■
■BLOOD : O■
■BIRTH : 12/26■
■My Faborite■
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 ●ゲーム
 ●創作活動
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