ポツッ……ポツッ…ポツツッ!
塩野谷(しおのや) :
おい……嘘だろ? さっきまでガンガン晴れてただろーが……。
オレが学校に着くまでくらい待てねーのかよ、クソ天気……。
ったく、晴れの日も傘(かさ)常備が基本だな完全に。えーと傘かさ――
―――――――――――――――
ザー!!!
塩野谷 :
早くも土砂降りか……で、次は雹(ひょう)でも降るんですかね?
ホントに最近の天気はどうなってんだ? って………あれ?
そのときオレの視界に、見知った顔が入り込んできたような……。
いや……まさかな。はっはっは。オレの目がおかしくなったか?

塩野谷 :
……………。
瀬上(せがみ)、だよな? 傘も差さずに何してんだ?
ずぶ濡れじゃねーか。……どうする? 声をかけ……
るべきじゃないな。ここは完全にスルーすべきだろう。
間違いなくそれが正解だと、心の声が警鐘(けいしょう)を鳴らしている。
さらば瀬上。風邪だけはひくなよ。
瀬上 :
おはよう、塩野谷くん。
塩野谷 :
話しかけられたーっ!?
……おう、瀬上……じゃ、あとで学校でな。
瀬上 :
冷たいのね。今わたし、身も心も冷たくなっているのだけれど、
塩野谷くんには見えていないのかしら?
塩野谷 :
いや、見えてる。寒そうだな。一応、訊(き)いとくけど、何してんだ?
瀬上 :
わたしは紫陽花(アジサイ)になりたい。
塩野谷 :
はい、お手上げです。
……そうか。なるほど紫陽花と一体化してるな。見事なもんだ。
紫陽花ね。なればいいと思うぞ? お前ならなれそうだ。じゃ、後で学校でな。
瀬上 :
塩野谷くんは、どうして学校に行くの?
塩野谷 :
話しかけんなー!
あ? 中学生だからな。義務教育ってやつ? 行くしかねーだろ。
瀬上 :
真面目なのね……敷かれたレールに従って生きるのは、さぞ楽なことでしょうよ。
塩野谷 :
??? 何言ってんだ、コイツ。ん、待てよ?
紫陽花になりたい……ってことは、つまり……。
そうか、なるほど。登校拒否か。学校に行きたくなくて、こんな真似を?
案外子どもじみたことするんだな瀬上って。だははは、結構面白いヤツだな。
塩野谷 :
……わたしは子どもなんかじゃ――
ピカッ!

塩野谷 :
雷の光で一瞬照らし出された瀬上の姿は、
水滴が滴(したた)り、濡れた制服が肌に張り付き、肌の色が透けて見え……
なんとも形容しがたい妖艶なシズル感を……って、オレは何を考えてる?
ドーン! ゴロゴロゴロ……。
瀬上 :
雷、結構遠いわね。
塩野谷 :
えっ!? あ、ああ。そうだな。
瀬上 :
傘、持って来なかったな。
塩野谷 :
……傘、入るか? もうズブ濡れだし、あんま意味ねーか?
瀬上 :
……入れてもらおうかな。
―――――――――――――――
塩野谷 :
……………。
瀬上 :
……なんだか、周りの視線が痛いわね。
塩野谷 :
朝から通学路で相合い傘なんてかましたら、当然こうなるだろ……。
どうして傘くらい持ってこなかったんだよ。
瀬上 :
……知ってる? 都会では傘のない若者は自殺するらしいわよ。
塩野谷 :
……お前、いつの歌だよ……つーか、思い切り解釈を間違って……ん?
……なんだよ瀬上、お前、死にたいのか?
瀬上 :
……そんな風に考えたことは……無くもないわね……。
塩野谷 :
朝から重いなオイ……自殺とか馬鹿じゃねーの? やめとけやめとけ。
お前、死んだら勿体(もったい)ねーよ。
瀬上 :
……勿体無い? どういう意味?
塩野谷 :
えっ!? いや、別に……それなりに美人なんじゃね? 瀬上って。
だからさ、えーと……きっとこの先、いいことあるって。うんうん。
瀬上 :
……気のせいかしら。わたしをイヤラシイ目で見てない?
胸元にチラチラとあなたの視線を感じるのだけれど。
塩野谷 :
はあっ!? み、見てねーよ! 馬鹿じゃねーの! アホか!
……少しだけ見てました。ごめんなさい。若気の至りです……。
瀬上 :
……知ってる? 紫陽花って、食べると食中毒を起こしちゃうのよ?
塩野谷 :
へー、そうなのか? 知らなかった。
瀬上 :
食べるときは心することね、塩野谷くん。死んでも責任はとれないから。
塩野谷 :
……………え? それってどういう――
瀬上 :
ふふ。ところで、もうとっくに雨があがってるわよ?
塩野谷 :
あれ? ホントだ。いつの間に。
瀬上 :
いい天気になりそうね。
塩野谷 :
そうだな。
―――――――――――――――
青い2人の物語、楽しんでいただけましたか♪
みるゆ、なんだかこの話の雰囲気が好きです☆ いつか漫画にしたいと思っちゃいました。
次回の新人漫画賞、この話を漫画化して応募しちゃおうかなーなんて、今考えてたりします。
予定は未定ですけどね☆ 男女の話でしたが、ガールズラブに変えて描くのもアリですよね。
って、普通に描け!(笑) 百合漫画への情熱で溢れてますが、そろそろガールズラブ以外の
漫画を描いてみてもいい頃かもしれません。なんでも描ける創作家に、みるゆはなりたい☆
塩野谷(しおのや) :
おい……嘘だろ? さっきまでガンガン晴れてただろーが……。
オレが学校に着くまでくらい待てねーのかよ、クソ天気……。
ったく、晴れの日も傘(かさ)常備が基本だな完全に。えーと傘かさ――
―――――――――――――――
ザー!!!
塩野谷 :
早くも土砂降りか……で、次は雹(ひょう)でも降るんですかね?
ホントに最近の天気はどうなってんだ? って………あれ?
そのときオレの視界に、見知った顔が入り込んできたような……。
いや……まさかな。はっはっは。オレの目がおかしくなったか?

塩野谷 :
……………。
瀬上(せがみ)、だよな? 傘も差さずに何してんだ?
ずぶ濡れじゃねーか。……どうする? 声をかけ……
るべきじゃないな。ここは完全にスルーすべきだろう。
間違いなくそれが正解だと、心の声が警鐘(けいしょう)を鳴らしている。
さらば瀬上。風邪だけはひくなよ。
瀬上 :
おはよう、塩野谷くん。
塩野谷 :
話しかけられたーっ!?
……おう、瀬上……じゃ、あとで学校でな。
瀬上 :
冷たいのね。今わたし、身も心も冷たくなっているのだけれど、
塩野谷くんには見えていないのかしら?
塩野谷 :
いや、見えてる。寒そうだな。一応、訊(き)いとくけど、何してんだ?
瀬上 :
わたしは紫陽花(アジサイ)になりたい。
塩野谷 :
はい、お手上げです。
……そうか。なるほど紫陽花と一体化してるな。見事なもんだ。
紫陽花ね。なればいいと思うぞ? お前ならなれそうだ。じゃ、後で学校でな。
瀬上 :
塩野谷くんは、どうして学校に行くの?
塩野谷 :
話しかけんなー!
あ? 中学生だからな。義務教育ってやつ? 行くしかねーだろ。
瀬上 :
真面目なのね……敷かれたレールに従って生きるのは、さぞ楽なことでしょうよ。
塩野谷 :
??? 何言ってんだ、コイツ。ん、待てよ?
紫陽花になりたい……ってことは、つまり……。
そうか、なるほど。登校拒否か。学校に行きたくなくて、こんな真似を?
案外子どもじみたことするんだな瀬上って。だははは、結構面白いヤツだな。
塩野谷 :
……わたしは子どもなんかじゃ――
ピカッ!

塩野谷 :
雷の光で一瞬照らし出された瀬上の姿は、
水滴が滴(したた)り、濡れた制服が肌に張り付き、肌の色が透けて見え……
なんとも形容しがたい妖艶なシズル感を……って、オレは何を考えてる?
ドーン! ゴロゴロゴロ……。
瀬上 :
雷、結構遠いわね。
塩野谷 :
えっ!? あ、ああ。そうだな。
瀬上 :
傘、持って来なかったな。
塩野谷 :
……傘、入るか? もうズブ濡れだし、あんま意味ねーか?
瀬上 :
……入れてもらおうかな。
―――――――――――――――
塩野谷 :
……………。
瀬上 :
……なんだか、周りの視線が痛いわね。
塩野谷 :
朝から通学路で相合い傘なんてかましたら、当然こうなるだろ……。
どうして傘くらい持ってこなかったんだよ。
瀬上 :
……知ってる? 都会では傘のない若者は自殺するらしいわよ。
塩野谷 :
……お前、いつの歌だよ……つーか、思い切り解釈を間違って……ん?
……なんだよ瀬上、お前、死にたいのか?
瀬上 :
……そんな風に考えたことは……無くもないわね……。
塩野谷 :
朝から重いなオイ……自殺とか馬鹿じゃねーの? やめとけやめとけ。
お前、死んだら勿体(もったい)ねーよ。
瀬上 :
……勿体無い? どういう意味?
塩野谷 :
えっ!? いや、別に……それなりに美人なんじゃね? 瀬上って。
だからさ、えーと……きっとこの先、いいことあるって。うんうん。
瀬上 :
……気のせいかしら。わたしをイヤラシイ目で見てない?
胸元にチラチラとあなたの視線を感じるのだけれど。
塩野谷 :
はあっ!? み、見てねーよ! 馬鹿じゃねーの! アホか!
……少しだけ見てました。ごめんなさい。若気の至りです……。
瀬上 :
……知ってる? 紫陽花って、食べると食中毒を起こしちゃうのよ?
塩野谷 :
へー、そうなのか? 知らなかった。
瀬上 :
食べるときは心することね、塩野谷くん。死んでも責任はとれないから。
塩野谷 :
……………え? それってどういう――
瀬上 :
ふふ。ところで、もうとっくに雨があがってるわよ?
塩野谷 :
あれ? ホントだ。いつの間に。
瀬上 :
いい天気になりそうね。
塩野谷 :
そうだな。
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青い2人の物語、楽しんでいただけましたか♪
みるゆ、なんだかこの話の雰囲気が好きです☆ いつか漫画にしたいと思っちゃいました。
次回の新人漫画賞、この話を漫画化して応募しちゃおうかなーなんて、今考えてたりします。
予定は未定ですけどね☆ 男女の話でしたが、ガールズラブに変えて描くのもアリですよね。
って、普通に描け!(笑) 百合漫画への情熱で溢れてますが、そろそろガールズラブ以外の
漫画を描いてみてもいい頃かもしれません。なんでも描ける創作家に、みるゆはなりたい☆










































