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現職はお役所勤め、社会・人間開発分野への転職を志しています。
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ゲノム研究の生命倫理 2 / 2007年01月14日(日)
2 ゲノムの情報倫理

「ヒトゲノムと人権に関する世界宣言」第4条では「自然状態にあるヒトゲノムは経済的利益を生じさせてはならない」としています。ところが、遺伝子そのものの売買は否定されても、遺伝子操作をして配列と機能を明らかにする情報に著作権という経済的価値がつけられることまでは禁止していません。170臆ドルの資本を持つアメリカのバイオ産業界では、特殊な症例で死んだ人の検体が高値で取引されています。

企業利益優先主義の傾向の中でいかに個人の尊厳や自己決定権、プライバシーの権利を保障してゆくか、法制化による対応が求められることは先にも述べました。ゲノム情報すなわち個人の尊厳の核心といえる情報が、企業利益のために濫用されないよう、厳しい法制化が取り急ぎ求められます。
 
   
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ゲノム研究の生命倫理 1 / 2007年01月14日(日)
1 遺伝子プール

またゲノム研究により、遺伝子上の個人差であるSNPに、遺伝子突然変異も考え合わせると、ヒトの種全体の遺伝的多様性ははかりしれないことが分かりました。この多様な遺伝子総体を「遺伝子プール」といいます。ヒトにかぎらず、それぞれの生物種は固有の遺伝子プールを持っています。種内の遺伝的多様性の維持と、環境への適応が、安定した種の存続に重要な役割を果たしていると考えられています。ところが、遺伝子操作はこの遺伝子プールを変異させ、種の不安定性を引き起こすリスクがあると考えられます。

ユネスコは1997年「ヒトゲノムと人権に関する世界宣言」を採択しました。その第1条では「ヒトゲノムは、人類全ての構成員が基本的に一体のものであること、並びにこれら構成員の固有の尊厳及び多様性を認識することの基礎である。象徴的な意味において、ヒトゲノムは人類の遺産である」と宣言しています。ユネスコは深海や月を人類全体の財産として個人所有・処分を否定し、「人類の遺産」と表現しており、遺伝子もこれと似た扱いとしています。

第24条は「生殖細胞系列の操作のような人間の尊厳に反する可能性のある行為の特定について」勧告すべきで、クローン人間について「人間の尊厳に反する行為」として禁止しています。これは生殖細胞の遺伝子操作を否定し、遺伝子プールの保全の立場に立っていると解釈されます。
 
   
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遺伝子診断と出産の選択 / 2007年01月14日(日)
ゲノムによる新たな差別は、これまでいわゆる優性論として議論されてきたことの延長線上の問題でもあります。

歴史的にはアメリカの移民法、ナチス・ドイツの優性計画が典型的な例です。日本でも、国民優性法により、指定された特定の遺伝病の患者やハンセン病患者が差別されました。1996年に母体保護法と改名しての法改正でようやく、「不良な子孫の出生防止」と明記されていた法律の目的条項や、不妊手術と人工妊娠中絶の許可条項から、遺伝性疾患や精神疾患防止などの優性理由など優性関連条項が削除されました。

ゲノム研究により、遺伝的欠陥の出生前診断が理論的に可能になりました。これにもとづき出産の選択が行われることは、優性理由による人工妊娠中絶に他ならず、結果的に遺伝的欠陥があるものの尊厳を侵害するものです。私は、出生前診断による出産の選択を認めるべきではないと考えます。
 
   
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遺伝子操作とゲノム研究 3 / 2007年01月13日(土)
3 ゲノム情報

しかし、ゲノム研究への期待の高まる一方で、ゲノム情報は個人の本質の累積であり、プライバシーの権利はじめ個人の権利が侵害されたり、また社会的差別の新たなる物差しにならないかといった倫理問題が提起されました。

個人の権利侵害の例としては、ゲノム研究機関によって、情報を提供したくない個人のゲノム情報が資料として流用されること、保険会社や一般企業による、ゲノム情報にもとづく保険加入や雇用の拒否が考えられます。すでに現実に遺伝子診断によって遺伝病の発症のリスクが指摘された結果、医療保険への加入が拒否されたり、保険料が高く設定されたりする事件はおきています。

ゲノム情報をめぐり、今後個人のプライバシー権と他者の知る権利の利益衝突が起こることは必至です。上記のように、個人が不当な不利益を被る事態のないよう、ゲノム情報の取り扱いについて、とくに研究機関および企業取締を中心とした法制化が求められます。
 
   
Posted at 23:48 / よい住人になる / この記事のURL
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遺伝子操作とゲノム研究 2 / 2007年01月13日(土)
2 ゲノム研究の発展

1999年からは「ヒトゲノム解析計画」が、アメリカの国立ゲノム研究所を中心に欧州諸国や日本の連携により進められてきました。ゲノムとは生物が持っている遺伝情報の総体を指す言葉です。多種多様な遺伝的形質がゲノムのどの場所に存在しているかという、いわば生命の設計図のマッピングはほぼ終了。さらに個々の遺伝子の機能部品が互いにどう組み合わさっているかという、遺伝子間のネットワーク解明によるゲノム機能の統合的理解が当面目指されている到達点です。

ゲノム研究によって、病気の原因遺伝子が発見され、どの遺伝子にどのような変化が生じ、どのような生活環境などの要因が加わると発症するのかという病気のプロセスを、遺伝子レベルで解き明かす事が理論的に可能になりました。これによって病気の発症の危険を予知する予防医学、病因自体を標的とした医薬品開発も可能となります。
もちろん発症には個人差もあり、遺伝子上の個人差であるSNP解析がゲノム解析と並行して進められています。個人のSNPを把握する事により、病気や症状ごとの画一的処方ではなく、その人の症状や、薬効性に即したオーダーメイド医療が可能となります。
 
   
Posted at 23:45 / よい住人になる / この記事のURL
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遺伝子操作とゲノム研究 1 / 2007年01月13日(土)
1 遺伝子操作技術の発展

1997年、「ドーリー」ことクローン羊の体細胞クローン技術成功によって、遺伝子組替え動物を容易に作成できるようになりました。

動物への遺伝子操作で、利益性の高い家畜、ウイルスに強い家畜、また医薬品を生産するトランスジェニック家畜などがつくられました。
クローンブタは、ヒトの組織適合性抗原をもち、移植拒否を起こさないことから移植臓器供給の期待がもたれました。ブタ臓器の大きさはヒトの臓器の大きさに近く、移植臓器不足のなか年間1兆円の市場になると予想されましたが、ブタ遺伝子がもつビールス遺伝子感染のリスクがあると判明。
なお、2001年に骨髄細胞から生体の様々な細胞を作る成体幹細胞が発見されたことから、再生医療の分野では患者自身の骨髄細胞の移植医療が始められています。

ヒトへの遺伝子操作は、遺伝子治療を中心に発達してきました。アメリカでは1990年、先天的免疫不全症ADA欠損症の子どもの遺伝子治療に成功しました。
 
   
Posted at 23:38 / よい世界をつくる / この記事のURL
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いじめ自殺 / 2007年01月13日(土)
いじめ自殺の増加で、教育の現場は神経質になっています。TVからはコメンテーターの「生命の尊さについて教育が足りない、いまの子どもは死によってリセットできる、また生き返ってやり直せると思っている」「いじめの問題で学校の教育がバッシングされるが、そもそも教育の原点は家庭」といった分析が聞こえてきます。

時代ごとに、一定の年齢層や性別や社会的地位の自殺率が上昇すると、社会的背景をふまえて自殺傾向が分析されて、その当時の社会問題として議論されます。
ただここ数年は、いじめ問題が深刻化する社会を背景に子どもの自殺が増えている。これは他の自殺よりも少し問題が大きいかもしれません。というわけで、私なりにいじめ自殺について。


私が親になり子どもがいじめにあったら、はじめに他の学校に行かせます。それでもやはり学校でやっていけない子だと分ったら、「学校に行かなくてよい」と教えます。そしてその子を連れて旅行にいきます。
生きれる場所はどこにでもある。たとえ学校の同級生とやっていけなくても、別の場所でさまざまな生き方をしている人々の誰かとやっていければよい。その子が身をもって学んで、どこへ行っても自分の居場所をみつけられる子になれば、親としてこれ以上うれしいことがあるでしょうか。


子どもにかぎらず、生きていられない気持になる人を、旅に連れ出したい!というのは、私の一つの夢プログラムです。人が死を決意するときは、生きていられる場所を失ったと感じるときだと私は思っています。その場所は家であり、家族や友人や大切な人の隣です。ここが自分の居場所だと思っていたものがなくなったとき、人は生きていられなくなる。また何かしら拠り所があれば、人は生きていられる。そう思います。

元気にやっていても、自分の居場所が心地悪い人や、気楽に一人で居たいという人も多い、個人主義の現代です。ここぞ自分の居場所、という感覚は希少かもしれません。
私は前者のほうで、ときどき旅にでて、全く違う場所で全く知らない人とやっていく新鮮な「生きてる」という感覚で、自分を再生してきます。
一人で気楽だからこれでいいよ、と言っている人に出会うと、その人の腕をつかんで一緒に旅に出たくなってしまいます。楽に生きるのと幸せに生きるのは違う!ここが自分の居場所、という幸せを感じるときは、隣にいて一緒にやっていく誰かがいるときだと、私は思うからです。


子どもにとって、自分の居場所はまだとてもせまいです。学生までは、ほとんどの人にとって家庭と学校の半々でしょう。よい学校ならば、尚よい。たとえ学校が悪くても家庭さえよければ大丈夫なはずです。それでも自殺する子どもがいるということは、家庭に子どもの居場所がないためです。

いじめの問題、家庭の問題は複雑な社会問題で、簡単には解決しないでしょうから、現に居場所のない子どもは、他の人より少し不運かもしれません。けれど、その不運にめげないでほしいと思います。どこへ行っても自分の居場所は必ずみつかる、いっしょにやっていける誰かがいる。なんとかこのメッセージを届けたいと切実に思うAIでした。
 
   
Posted at 12:04 / よい住人になる / この記事のURL
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フセイン元大統領死刑執行 / 2007年01月04日(木)
あまりに早い死刑執行。
これで歴史の証言者がいなくなってしまいました・・・。

罪となるべき事実が裁判で立証されてはじめて、
判決はくだされなくてはなりません。
刑の執行は、正当な判決をへて行われなくてはなりません。
そして判決は全ての人が知るところとなるよう
公開されなくてはなりません。

私たちはいま、フセインの罪状を知っているでしょうか?
第1の証言者を早々に葬ることを許す
現在の司法制度は非常に恐ろしいものです。

フセインが証言者として生きていれば、
フセイン独裁政権下で起きたあらゆる侵害、
そしてアメリカ政府の不当な干渉による侵害を
裁くことができ、救われるものがいたのです。

政治的・国家的・国際的な侵害に対して、
司法による救済を求める制度が現在、
すぐに利用できるものになっていないことも問題です。

そして今回のように、証言者として必要な人物に死刑判決がでても、
その立証を必要とする他の裁判がある、
またはこれから裁判がおこりうる場合にも、
この死刑執行を裁判終結まで延期できるという
司法制度が援用されれば防げた事態です。

21世紀の今尚、政治的な裁判がまかりとおっている、
人類の歴史はなかなか進展しないものなのですね・・・


↓ 参考になるサイトさま
・シバレイのたたかう!ジャーナリスト宣言。
 
   
Posted at 23:14 / よい世界をつくる / この記事のURL
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あけまして / 2007年01月02日(火)
おめでとうございます♪
2007年もよろしくお願いいたします♪
 
   
Posted at 22:58/ この記事のURL
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南アジアの貧困 3 / 2006年12月26日(火)
引き続き「ガバナンス・リーダーシップ考」を参照・要約しつつ。


「抑圧は、政治的・宗教的過激主義をうんできた。

 つまり、国家が財政的又は政治的に混乱するかもしれないリスク
 のみならず、国際的なテロ組織や移民のリスクをはらんでいる。

 だからこそ、南アジアの思慮深い指導者たちは貧困削減に
 戦略的に取組んでいる。 そして、これがまさしく、
 全世界が貧困を心配しなければならない理由なのである。」


ゲリラ活動、テロリズム、移民は、国家のみならず、国際的なリスク
だと。そして、貧困を解消することで、リスクを回避してゆけると
西水美恵子氏は提唱されています。




画:白取 春彦 著「イスラム教VSキリスト教VSユダヤ教 宗教がわかれば
中東情勢が読める―なぜ陰惨なテロや戦争が続くのか!?」
端的に世界が理解できるので、この手の本が好きです。


私たちは9.11で、恐怖と悲しみを共有しました。
もしもツインタワーにいたのが自分であったら。
もしも家族であったら・・・。

けれど、世界が9.11を体験しなければならなかったのは、
世界の一部の人々の怒りに気づけなかったからではないでしょうか。


彼らを脅かす悪政、貧困、差別に対する、彼らの怒りを知ったいま、
私たちはこれを無視してはならないと思います。

イスラム社会であれ、アジアであれ、アフリカであれ、
世界のすべての国の国民は、基本的人権の保障を
うけなくてはなりません。


途上国は自国の経済力や政府の統制力が十分ではありません。
なされるべきことは、テロ国家制圧ではありません。

フセイン元大統領に死刑判決。
判決を下すのに十分な、事実の立証が行われたとは信じがたいです。
裁判の公正を失墜させるものだと思います。


世界の課題として、世界中の人々の、
またアジア人として、とりわけ南アジアの人々の、
基本的人権の保障に取り組みたいと思います。
9.11の悲しみがくり返されないためにも。

「世界人権宣言」ぜひいま一度ご一読ください。



画:藤田 千枝 編「くらべてわかる世界地図〈8〉国境をこえて」
決定版的シリーズみつけました(^^)
 
   
Posted at 18:15 / よい世界をつくる / この記事のURL
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