銀の鈴 

2007年08月11日(土) 10時48分
わたしの首輪に鈴をつけて頂戴
いつどこにいても分かるように
そして鈴が鳴るたびに
振り向いて抱きしめて頂戴

気まぐれで でも寂しがりやの猫は
銀の鈴を貰って 誇らしげ
胸の上でちりちりと鳴る鈴
胸の中でちりちりと焦がれた

もう飼い主はいない
鈴だけが残った
その鈴もいつか失くした
猫はひとりぼっちになった

道を歩けば可愛いと振り向かれ
塀の上を歩けば誰もが見上げ
雨宿りすれば誰かが温めてくれた

でも違うの
違うの
鈴を返して頂戴
猫にとって飼い主こそがすべてだった
鈴を失った今
飼い主を失った今
誰に愛されても
猫はひとりぼっちになった

白い闇 

2007年08月11日(土) 10時35分
見えないよ こんな白い闇の中で 手探りで
手繰り寄せたものは 何だったかな

僕と君が 大切にしてきたもの
すべてが思い出になる
君ともう一度踊れたら 今度は手を離さずに

徐々に輪郭線を失って 白い闇に溶けていく
手繰り寄せたものは 記憶 曖昧な その匂い

君は今どこにいるの
白い闇の果てで僕を待ってるの
いつか辿り着けるの
君は笑ってるの
君は泣いているの
白すぎて 僕には何も見えない

バイバイ 

2007年08月11日(土) 5時48分
大きく手を振るよ
ねえ
そこから見えるかな
きみも手を振り返してくれたら
僕は楽になれるのに
見えなくなるよ
きみが消えていくよ
僕には見えなくなっていくよ
ねえ
振り向いて笑ってみせてよ
嘘でもいいんだ
僕を泣かせてよ
泣いたら僕は楽になれるのに

空の上 雲の陰 

2007年03月12日(月) 2時19分
空からきみを見てたよ
裏切ったね
僕だけを愛してくれるって言ってたのに
そう言ってたのに

きみが遠いよ
罰を与える権利なんて僕にはあるだろうか
きみは時折 雲の向こうを見ようとしてる 僕を探してる

許せないんだ
僕だけに誓った愛じゃなかったのかい
僕の姿が消えれば
きみは

見ているよ 許せないのはきみもだってこと
知ってるよ 自分を許せないでいるってこと

眠れない夜に 

2007年03月12日(月) 2時09分
ひとりではそれは叶えられないよ
そう僕は言いたかったが
彼女が必要としているのは僕でないのなら

しあわせになりたいの

簡単だよそんなこと 僕と一緒にいればいい
そう言いたかったが
彼女が必要としているのはしあわせであって僕でないのなら

横で寝息を立てている 横にいるのが僕でなくてもいいのなら
卑屈になって きみにとってのしあわせは僕が握ってるって
言いたいのに
言いたいのに

ストロベリー 

2007年03月12日(月) 2時00分
苺みたいな女の子 
ふわふわしたスカート 
ホイップクリームみたいな帽子
曇りなのに日傘なんかさして どこへ行くの

苺みたいな女の子
揺れないブランコでひとり泣いてた
木漏れ日に晒されて涙は乾いた
もう空は雲一つない どうして日傘をたたむの

苺みたいな女の子
日傘を後ろ手に持ってスカートを揺らして
スキップなんかしちゃってさ
僕の出番はない いつだってそうなんだ

煙草 

2007年03月12日(月) 1時51分
少年は煙草を喫いながら
少女に熱心に夢を語った
煙草の煙と一緒にそれが消えてしまうことも知らずに
言葉にしてはいけないもの
少女はそれを知りながら止めようとはしなかった
語りかけてもらえるのが嬉しかった
愛しているという言葉さえ消えてしまうのに
愛なんてすぐ消えてしまうのに
愛は消えるのに

地上に堕ちたもの 

2007年03月12日(月) 1時35分
恋の実をついばんだ小鳥は
羽ばたく自由を奪われた
甘く熟した香りに誘われた

地上で小鳥は空を見上げていた
羽根と引き換えに食したその実の味が忘れられなかった
大空を舞う鳥を不幸だとも思った
あの味を知らないだなんて

羽根は抜け落ち
小鳥は少女になり
ふらついた足取りで歩き出した
恋の実の魔法で
少年と口づけを交わした
その少年もまた小鳥だったことを知らずに

ふたりは手を取り合い空を眺めていた

かの少女性 

2006年12月04日(月) 17時39分
ウスバカゲロウばかり見ていた少女は
蝶々をきれいだと思わずに大人になった

大人になったホタルが水しか飲まないその理由を
失いたくないと思った
その水が甘美と言われる理由

少女は本当に大人になれたのだろうか

貝殻 

2006年10月18日(水) 16時18分
悪戯ばっかりしてるから
あの子はどこかへ行っちゃった
悪戯ばっかりしてたのは
あの子の方なのに

砂に隠した貝殻なんて
見つかるわけない
「見つけたら帰ってあげる」

無理難題な悪戯だ
広過ぎる砂浜に僕は立ち尽くして
海を眺めるしか出来ないよ

気に障ることなんかひとつも言ってない
気に入らないこともひとつもしてない
なのにあの子はそうやって

僕は足で砂を蹴飛ばす
きらりと光る貝殻

いつもそうだ
悩ませて結局簡単なんだ
だってほらもう
きみは僕の後ろで笑ってる
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