おおたかの森の駅名が決まるとき、公募した駅名にしなかったのでいろいろ批判があった。でも、結果的には名前にひとつのイメージがあって、沿線でも一番人気のある駅になった。もちろん駅名は地域性や歴史、文化などどんなものを表現するかいろいろな考え方があるから「おおたかの森」に賛否があるのは当然のこと。でも、地域戦略として、区画整理地をなんとしても売らなければならない流山市はとしては良い仕事をしたのではないかと私は思っている。少なくとも東松戸、西川口、南流山、新松戸なんていう名前は絶対いやですね。
その「おおたかの森」という駅名を商標登録した個人がいて、「駅名を商品にしたのに使えなくなった」と困る事業者。また、駅名や地名を商標登録することを予想していなかった市も困惑しているという事が新聞に載っていたのですが、日曜日、それを私の好きな「噂の東京マガジン」というテレビ番組が取り上げていて、その取材で新聞ではわからないいろいろな事が分かってきた。主な内容は以下の通り。
■駅名決定は2003年8月、商標登録は11月。登録分野はハムなどの加工食品、お菓子、お酒など。■さらに3カ月後、別の分野で申請が行われたが、すでに駅名、地名として使われていると言うことで登録は不可になった。
■市役所は駅名が商標登録されるとはまったく考えていなかった。
■取得した人は個人。学者で、現在ハワイに留学中。その人の主張は駅名をだれもが勝手に使える状況では粗悪品なども「おおたかの森」を名乗ることを防止できない。登録することで駅名のイメージを守り、商標使用料の一部を地域の環境保全などに使用することで、さらにおおたかの森をよくすることが可能。
■現在商品を出している人たちは、自分で商品を出す予定のないひとが自分が作ったアイデアでもないのにあたかも自分の物としていることはオカシイ。
■商品を出す前には市の商工課などにも確認していた。投資したのに商品を出せなくてとても困っている。
■商品を出しているところが、3年間この商標の持ち主が権利を使用していない事実があるので、商標登録の廃止を申請している。
■市民一般も「駅名を登録しちゃうの?」とちょっと呆れ気味。
ということだった。
商標登録した人の発想は悪くない。随分昔だけれどアメリカで「アタリショック」という事件があった。アタリというのはアメリカで家庭用のゲーム機として初めて販売された商品。すごい人気だったのでアタリ用のゲームソフトは様々な会社から雨後の竹の子のように乱造された。それもクリスマスシーズンに向けてムリヤリ作った物もあって非常に質の悪いソフトが市場に出回った。ファンの不評をかってアタリブームはこれで一気にしぼみ、ゲーム機として終わってしまった。
一方、後発の任天堂はファミリーコンピューター(ファミコン)で、ソフト開発会社のゲームソフトを審査し、一定以上のレベルと判断した物だけを任天堂が製造するシステムを採用し、海賊版や不公認品を徹底的につぶした。このシステムが成功し、ファミコンは世界ブランドになった。
もし、ブランドとしての確立を一番に考えるのなら、これは重要だ。そして、商標使用料の一部を環境保全に使うのもいい。もともとのおおたかの森が守られ、環境を良くしていくことが地域として一番重要だし、それがブランドを守ることにも役立つの事がサイクルになってまわっていくことがビジネスとしては理想ではないかと思うからだ。
でも疑問もある、その人がどの程度自分の利益にして、どれだけ寄付するかだ。この辺を明確にすれば賛同する人は増える可能性がある。
たしかに商品を出した人はいろいろ困っているだろうけど、解決可能だと思う。例えば、1〜2年猶予期間を作ってもらう。軌道に乗ったら支払うということならどうだろう。
これから商品を出す人は、最初から商標使用料を出し事が前提だ。
でも難しいのは「駅名」という事実。公共性が高いから現在は商標として新たな登録は受け付けられていない。この狭間をついたような素早い登録でなければ、取れなかった商標だという事実。どんなにいいビジネスモデルであっても、この辺をクリアできなければ定着しないだろう。
市役所は静観すると言っているけど、もっと積極的に動いて欲しいし、本当は水面下で動いていると思いたい。
しかし、惜しいのはこのビジネスモデルに市役所が気が付いて市役所が商標を管理して欲しかった。
そうすればおおたかの森を守る大きな財源ができたかも知れないし、もっと良い商品をだけを出せたかも知れない。今の商品はちょっと弱い。厳しくいうと消費者に魅力のある商品とは言えない。なんとか力をあわせてもっとブラッシュアップしたものを作ってもらいたい。
それに「流山ブランドの確立」をマニフェストにしている議員もいたと思うけれど、こんな発想はあったのか無かったのか。
少なくとも本当に「流山ブランド」を考えているんだったら、当然この発想はあったはず。
なんだか惜しいな〜いろいろと。
もっとがんばれ!!