今の残照。リカの独白

February 03 [Mon], 2014, 23:25
灯りの無い部屋の濃い闇。
その暗がりの中に ひときわに大きな影

動いた影は そっとベッドに座り込む。

それは人間だった。

緩慢な動作で ランプにそっと手を伸ばして 明かりの火を灯す。

テーブルには小さな鏡

俺の顔は 笑っていた。

俺の大事な家族を アイツを拾ってから

俺は笑うように努めてきた。怖がらせないように、安堵を与えられるように、ここが居場所だと示してやるように
今までのひび割れた顔を脱ぎ棄てようとして 仮面を被るところから始めた

うまくやれてると思う。家族として愛情を注げた。俺も愛情を抱いている。

唯一、うまく行かなかったことは

仮面が はがれないことかもしれない。

最近、アイツはよく笑うようになった。
友達も出来たし、いろんな人に愛されている。彼女は心根を素直に育ってくれたことが、何よりも嬉しいことだから
俺がいなくても と思うと心にさざ波は走る

分かっている。俺が俺として独立しなくてはいけないことは明らかで、これは子供の駄々のように 自分の心のままにふるまう行為だ。 それはよくわかる

大人だからこそ、笑って流せてしまえる

仕方ないよな まあ時期がきたんだろう。

俺の立ち位置はここだから、そこには手が出ない



俺では回せない心の機微も、俺には届かない場所も、俺が進むべき道も

総ては そうなるのだから。

「よかったな。」「がんばってこいよ」「まあ しょうがないよな」
いつだってその心を状況と他者の斟酌に割くこの情動。たとえ自侭があったとしても、それを中途半端にしかなせないこの悪性。その幸福を、その自由を、その未来を願うのならば、俺はいらないのではないかと思うこの劣勢
笑顔が 剥がれない。

この強さを維持しなければ 今の俺はたちまちに崩れ去るだろう

たった一つの光だけを抱いたから 闇はより深い。 歪すぎる自分を 整える時間はまだ足りない

今はこの自分を飼い慣らして この現実に向き合うことが肝要だ。俺は今日も少しずつ 自分を整えていく。

真剣に願う今があるのだから、立ち止まるわけにはいかない。

そっと明かりを消した。

こぼれた感情は 

うめき声一つだった。

名前を呟いて横になる 泥のような眠り。 呟いたのは 誰の名前?
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:みみずく
  • アイコン画像 趣味:
    ・イラスト-のんびりゆっくり描くのが好きです
    ・詩歌-勉強したわけじゃなくてただの素人
    ・歌-聞くのも歌うのも知るのも好きです
読者になる
2014年02月
« 前の月  |  次の月 »
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
最新コメント
ヤプミー!一覧
読者になる
P R
月別アーカイブ
http://yaplog.jp/mimizuku88/index1_0.rdf