あれから2年

July 31 [Tue], 2007, 23:01
今、オーストリアのバーデンという街では「フランツ シューベルト インスティテュート」が開講されている。5週間の日程の終盤、というところだろうか。

ドイツ歌曲オンリーのサマーセミナー。その期間の長さといい、ひたすら総合的にドイツ歌曲についてのみ学ぶという点といい、他では類を見ないものなのらしい。

私はこのセミナーに2年前と、4年前に参加した。ちなみにこのセミナーは隔年開催だ。

その日々については2年前のこのブログを見ていただければわかると思う。海外でも使える携帯からせっせと日記を書いた。(カテゴリーの「バーデン留学記」をクリックすると読めます。)また、この本体のホームページのどこかに(笑)1回目に参加したときの感想があるはずだ。


5週間、1日の休日もなく朝9時から夜9時までひたすら同じメンバーが顔を突き合わせてドイツ歌曲を勉強すると言うことは、ある種の「洗脳」に近いものがあるかもしれない(笑)。


2年前、全ての日程が終わる時、私は主宰者のラールセン教授にこんなメッセージを書いたことを覚えている。

「2年前、私はここで、<孤独>という言葉を深く理解することが出来ました。そして今回、私は<憧れ>という言葉を深く理解しました。」


この2つの言葉はどの言葉もドイツのロマン派の詩のキーワードとも言える単語だ。これらの言葉を心の底から深く実感できたこと、これはあれを習った、これを習った、ということにまして私にとっては大事なことだったと思う。


1回目の参加の時<孤独>という言葉を理解したと書いたように、決して楽しいことばかりではなかった。ついでに言うと<精神の限界>という言葉も理解したかもしれない。


なのになぜもう一度参加しようと思ったのか。


忘れられない場面がある。


日程もあと一週間と言う頃。つまりちょうど7月の終わり、今頃。

いつものように練習をしていたとき……



詩が、音楽が、私に語りかけてきたような気がした。



そうか、彼ら(詩と音楽)が語りかけてきたように、歌えばいいんだ。


目からウロコとはこのことか。急に視界が開けたような気がした。

そしてそのあとは言葉のひとつひとつ、音楽のひとつひとつが愛おしくて、一小節歌い進む毎に涙がとまらなくなったのだ。


ある意味オカルトチックな体験。だからやはりこのセミナーには洗脳の要素があると思う。(笑)


このときのことは一生忘れないだろうし、また、歌うたびにこの気持ちは思い出したいと思う。


話を戻してなぜ2度目の参加を決断したのか。

あるときふと思ったのだ。


「バーデンが呼んでる」


これ、ホント。


そのおかげで私は<憧れ>という素敵な言葉を理解することが出来たのだ。

ドイツ語でSehnsucht.

日本語で言う「憧れ」だけでは訳しきれない、なんと素敵な、また、力強い言葉か。


3度目の参加は……もうないだろう。


今年は前回私の伴奏をしてくれた陽子さんがやはり2回目の参加をしている。彼女は今回どんな言葉に出会うのだろう。


今度はフラリと旅人としてあの小さな街、バーデンを訪れてみたい。

恩師

August 29 [Tue], 2006, 23:32
フロイデのソプラノに最近ドイツ人が入団した。
ベースにはブルガリア人もいらっしゃるのでインタ〜ナッショナル〜な団体になってきた。……ってお二人やけど。(笑)

そのドイツ人の団員さん、あなたのドイツ語はドイツ人よりきれいデ〜ス と言うてくれはった。

わーい。でもドイツ人よりきれいって、ナニ人よ、ワタシ。


真面目な話、判る人に評価されればうれしいし、ちゃんと勉強してよかったと思う。

バーデンにいる発音の先生、シャフラート博士に感謝。

この博士、俳優でもあるらしいし、歌手でもあるらしいし、著作物もある。アマゾンでだって買えちゃいます。多才な、というよりは、ようわからん謎のドイツ人だ。著作物、も、いってみりゃ『小ネタ集』って感じ。アメリカンジョークならぬ、ジャーマンジョークなので、買って読んでみたが私には何が面白いのかあまり分からなかった。

先生に聞いてみたことがある。

「そもそも先生は何をする人なんですか?」(考えてみりゃ失礼な質問)

先生は表情一つ変えずに

「うーん、いい質問だね。君はインターネットをするかい?じゃ、僕の名前を検索してごらん、いろいろ書いてあるよ。もっとも僕ん家にはパソコンないからよく知らないんだけど。」

そんなつかみどころのない先生だがレッスンはしつこかった根気づよかった。留学中の日記にも登場するが、とにかく真面目を絵に書いたような人だ。なのに人を食ったような、つかみどころがないようなところがある。いわゆる「おもしろマジメ」って感じだろうか。
時間が余った時に、せっかくだからと「An die Freude」つまり第九の詩のレッスンをしてもらったこともあったなあ。日本では沢山第九の合唱団がある、というのがどうしても想像出来ないみたいだったが。(笑)

そうだ、お礼の手紙(今頃かい!)を書いてみよう。

BADENで買って来たもの 最終回

September 08 [Thu], 2005, 0:20



さてこのシリーズも最終回。
この絵と写真、同じ場所なのです。
本屋のショウウインドウにに飾ってあって、気になってたまらなくって買ってしまった画集のなかの1ページ。Franz Bilko というバーデンの隣町出身の画家のものだ。(買う時に本屋さんはバーデン出身の画家なんだよ、と言っていたが……)

この雰囲気のある一角が私は大好きだ。バーデンで一番好きな場所といえばここかもしれない。

なんで?

August 31 [Wed], 2005, 22:51
今日、バーデンで一緒に勉強したカナダ人のジェイソンからメールが来た。私がホームページに写真をアップしたことに対するお礼と、近況報告。

英語が不自由な私がよほど不憫に思えたらしく(笑)、気を使ってドイツ語で話しかけてくれる、親切ないいヤツだった。(そのくせ今日のメールは英語だった。)また、物まねが上手で、毎日毎日笑わせてもらった。

さて、このジェイソン、なんと新婚2週間しかたってないのにバーデンに来ていたのだ。奥さんも歌い手だから理解はあるのだろうが、でも新婚2週間ってなあ、どうなのよ……と思っていた。で、案の定、奥さんが恋しくて、しょっちゅう私に「なあ、アツコ、だんなに電話してる?僕んとこ、時差の関係でなかなか出来へんねん。」と愚痴ってくる。かわいそうだから私も「うちもなんよ〜、なかなか時間が合わへんからアカンのよ〜、辛いなあ。」と話を合わせてあげていた。(笑)

そして近況報告。さぞかし甘い新婚ライフを楽しんでいる……と思いきや、

イギリスで他の講習会を受講していて、引き続いて南仏の講習会にも参加する……だ?

あんた、まだ家に帰ってなかったの?

カナダに帰るのは9月末らしい。

……それだけカナダから離れるんだったら私だったら帰ってから式をあげるけど。いや、カナダを離れる間に彼女が心変わりしたりしないように先に結婚しとけっ、とか?
それにこの三ヶ月間は無収入になるんだしなあ……でも彼女も働いてるから平気か?

いや、いいんですけどね、よその夫婦のことだから。(笑)
でもオバサンなもんでついつい気になるってゆーか。




わおー

August 29 [Mon], 2005, 23:18
そういえば、バーデンでのガラコンサートのことが何か記事になっていないかしら、とバーデンの新聞のサイトをのぞいてみた。
過去の記事を検索して、あ、あるあるとクリックしてみたら、見たことある日本人の写真が……。

これ、私やん! ……あーびっくりした。

美しい声でドラマチックな演奏だって。ドラマチックな演奏というのは今回の私の目指す所だったのでうれしい賛辞。

なんだか満面の笑みで写っているのだが、多分これは歌い終わったあと。

見てみたい方は……
1、ここをクリックして新聞のサイトへ。

2、上段にあるArchivをクリック

3、Volltextsucheに、hirosawaなりatsukoなり入力して黄色いボタンSuche startenをクリック

4、2005, Woche 32: .. sie jubelt so traurig, sie schluchzet so froh ...という記事タイトルをクリック

日本でも音楽雑誌になら批評が載ったことはあっても、新聞には載ったことないからうれしいもんです。

へーへーへーへー!

August 26 [Fri], 2005, 0:00
私は今回バーデンでオランダ人に会ったら聞いてみたいことがあった。それはオランダ語由来の日本語についてだ。江戸時代の交流の歴史から、結構オランダ語は日本語の中に入り込んでいる。

オランダ人と言えばアメリングだが、さすがにアメリングにそんな話をするわけにはいかない。おそれおおすぎ(笑)
そこでフランス先生をつかまえて聞いてみた。

(先生のリュックサックをつんつん、としながら)
「これって、オランダ語でなんて言うんっすか?」
『え、リュックサックやで』
「いやいや、そうじゃなくて、ランドセルとか言いません?」
『……ランセルって言うけど、このことじゃなくて軍隊で使うようなもののことやなあ』


何のことかお分かりだろうか。つまりランドセルというのはオランダ語のランセル、”背嚢”からきた言葉なのだ。日本語で背嚢という言葉が死語であるように、ランセルもまた死語に近いらしい。

「オランダ語に”かっぱらい”って言葉、ありますか?」
『あるで、海賊のことやろ』


……そう、かっぱらいもオランダ語由来の言葉なのだ。日本ではずいぶん意味が小さくなっているが。

ランドセル、かっぱらい、はどこかで小耳に挟んだことがあったので是非オランダ人に聞いてみたいと思っていたのだ。これですっきりした。

その他にスコップ、コップもそうらしいが、スコップはオランダ語の発音ではスヒョップともスショップとも書けない難しい発音で、いくら真似してみてもOKが出なかった(泣)

これについて、日本人(私)よりオランダ人(先生)のほうが「へーへーへーへーへー!」
だったのは言うまでもない。ちょっとした日蘭交流の一コマだった。

BADENで買った来たもの その7

August 19 [Fri], 2005, 23:25
これは足マッサージクリーム。私の仕事は案外立ち仕事。演奏しかり、合唱指導しかり。足がパンパンに張って、たまに足が火照って寝付けなかったりするのだ。これは日本でもファンの多いWELEDAという会社のの足マッサージクリーム。偶然コスメショップで見つけたのだが、あちらには「足ひんやりシート」みたいなものはなさそうなので飛びついて買った。いい香りでリラックス効果もあるし、アルコールも含まれているのでひんやり。でもこれだけで足のむくみ解消!とはいかないけれど…… なんか足のむくみ解消の決定版ってないかなあ……。

明日は合宿。お土産持って行きますのでお楽しみに!キリ番ゲッターさんのの記念品も持って行きます。

BADENで買って来たもの その6

August 18 [Thu], 2005, 23:56

今日からLICはびきのの第九の練習がスタート。この合唱団のいいところは練習会場が本番を演奏するホールだということ。そしてそのホールというのがむちゃくちゃいい。
今年で4年目になるのだが、昨年初参加のかなり高齢の女性が今年も参加していらっしゃるのを発見したときはうれしかった。昨年、もう来年は無理です、なんておっしゃってたから。しかも楽譜をほとんど見ておられない!もしかして昨年の本番が終わってから今日まで練習されたのかも。来週聞いてみよう。ちなみにこの方、三世代での参加。おばあちゃん、娘、孫娘。このほのぼの感ははびきの第九ならでは。

さて、バーデンで買ってきたもの。ま、当然ながら楽譜や本。最近はドイツのAmazonなんかでも本を買えるからここで買わなきゃ一生買えない!みたいな悲壮感はないが、やはり本屋で手に取って買うのも楽しいもの.

ところで初の海外リンク!ご覧になりました?バーデン留学記にも登場したヤン ヴィレム氏のサイトです。あの、着物を縫ったと言う(笑)彼です。相互リンクしようよ、ってわけで、そのうち彼のサイトにも私のサイトがリンクされることでしょう。うちは日本語だけですが、あちらはオランダ語、英語と二つの言語が選べるし、彼の作曲した作品も試聴することが出来る立派なサイト。実はフランス先生もホームページをお持ちですが、「工事中」のページばかりだし、私の知る限りでは2年間も更新していない。のでリンクはしてあげません。(笑)

う〜っ!

August 18 [Thu], 2005, 0:30

今日はオットと嵐山で鵜飼見物。屋形船に乗って優雅に
昨日なら五山の送り火も見られたのにそうしない所がうちららしいところ。ってゆーか昨夜は私、お仕事。

さて、バーデンでの写真をアップしてみた。雰囲気が伝わるだろうか。

ところで日本人は写真好き、これは本当だろうか。私に言わせれば欧米人もかなりの写真好きだ。だが日本人とカメラ、というある種のイメージがあるらしく私がカメラを取り出すと「やっぱり日本人!」と言われることが多かった。はっきりいってあんまり気分のいいものではないが、最後は逆にそれをネタにしていたような気がする。

欧米人の写真好きは男性に多い、ように思う。日本でも専門的な写真の趣味を持つ人は男性に多いが、そうではない普通のスナップもだ。それから日本人、いや、アジア人は人物を入れて写真を撮りたがる傾向があるように思う。だが日本人と他のアジア人との見分け方(笑)はポーズの決め方。日本人は微笑、ポーズをとるならピース!中国人、韓国人は結構色んなポーズで決めている。よく見かけるのが男性のマドロスさんみたいなポーズ(笑)かなり私の主観の入った意見だが……。

写真、お時間のある時にじっくりご覧下さいませ。

BADENで買って来たもの その5

August 16 [Tue], 2005, 23:46

これは何かと言うと「古絵はがき」。BADENを出発する日、たまたま広場で蚤の市が開かれており思い出にと購入。この絵はがき、実際に使われていたものなのだ!「今バーデンに来ていま〜す」みたいなことが書いてあるのだ。そんなもん売り買いしていいんだろうか……いいんだろうな。(笑)

今日はフロイデ。私はすることがなかったので(笑)、第九の練習を手伝ってみたりしたのだが、なんとなく働き足りない感じがして通常練習後の補習練習にもお付き合い。この一週間、結構ぼーっと過ごしてしまったので働きたかったのだ。典型的なジャパニーズやなあ、と笑われそうだが。そんなことせんでも週末の合宿ではいやという程働いてもらいまっせ〜、とカゲの声が聞こえなくもない。
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