若者よ旅に出よう 10 瓜売りが瓜売りに来て瓜売り残し売り売り帰る瓜売りの声 

May 16 [Wed], 2012, 1:17
ウィーンに到着して携帯を開いたら、ウリこと、ウルリケからメール。


「もうウィーンに着いた?私、ホテルまで行くよ!カフェでも行かない?」


せっかくウィーンに行くから会おう、ということにはなってたんですけど、昨今、メールがありますからなんでもキッチリ決めなくなっていけませんね。私の滞在中、どこかで会おうよ、くらいのざっくりとした約束しかしてませんで。


夜はバレエを鑑賞する予定なので、それまでの時間、母にはホテルでゆっくりしてもらって、お茶することにしました。


ウリと言えば昔、瓜を(マクワウリ)をまるごとおやつに持って来ていたことがあって、爆笑してしまったことがあります。ウリが瓜持っとる!!


クラシックを勉強していましたが、今は転向してジャズシンガーとして活動しています。


バレエ鑑賞から帰って夕食、じゃ遅すぎる。けど、行く前じゃさっきお昼ご飯食べたとこだから早すぎる、ということで、ホテルに帰ってからの夜食のための食料をスーパーで調達するのに、まずは付き合ってもらいます。

そこで買った果物……



ほおずきなんでしょうか。ほおずきなんでしょうね。ウリにこれは何?と聞いたら、美味しいよ!試してみ!と言うので買ってみました。食べたら日本のほおずきよりずっと甘くて美味しかったです。


手近なカフェに入り、おしゃべり。近況報告やなんやかんやと。彼女は友人とルームシェアをしてシェーンブルン宮殿の近所に住んでいるのだそう。しょっちゅう散歩に行ってるんだって。いいなあ、世界遺産が散歩コース!

暖かかったので道路に面した外のテーブルに。行き交う車や路面電車を見ながら、私は鉃道マニアじゃないはずなんだけど(笑)思わず、

「路面電車、新車が増えたねえ。」

なーんて言ってしまいます。


ウリは
「ウィーンは公共交通機関が発達してるし、安いし、食べ物も悪くないし、文化的だし、いいところだと思うわ。」

そう胸を張って言えるって、本当にうらやましい。


彼女は田舎からウィーンに出て来てもう10年以上は立つはずなのに、ものすごく訛っています。おまけにものすごい早口。そしてよくしゃべる。日本人って、外国人としゃべるとき、分かりやすいように、とか、ゆっくりしゃべってあげようとか思いませんか?そういうの一切無いんですよね。(泣)


それでも他愛のない話なので半分は分からなくても(笑)気にしない気にしない。


私のグリーンのカバーがしてあるiPhoneを見て

「きれいな色のiPhone! さすが、日本にはこんなきれいなのがあるのね!こっちにはないわ〜。」


ウリよ、これはカバーだ。私のiPhoneは白だよ……。


ね、他愛もない話(笑)


次は三日後、ウィーン最終日に会おうね、とまったざっくりとした約束をして、パッパー!(バイバーイ!)

涙の理由 

May 12 [Sat], 2012, 23:16
今日は知人のリサイタル。

この方は趣味で歌っているKさんで、本業は麻酔医さん。ドイツ歌曲がお好きということで私のコンサートにもいらっしゃったりするご縁でお知り合いになりました。


ちょっと発表会で歌う、ではなくて、リサイタルですよ!趣味で出来ることの域を超えていますよね。


もう少しで会場にというとき、メールが。

「がったの」の団員さんのYさんが今朝方お亡くなりになったのとのこと。
2日前にご危篤との連絡をいただいていたので覚悟はしていたのですが。
先々週くらいまでは歌いに来られていましたので、私達にとっては突然な印象ですが、実はずっとお悪かったのだそうです。



さて会場へ。受付ではKさんの師匠の橘茂さんが迎えて下さいました。僕がむちゃくちゃ緊張してる〜と、ハイテンション。そうでしょうねえ、分かるわぁ……。


橘さんの前説(そんなことまでしてくれはる!)に続き、「花の街」の華やかな前奏にのってKさん登場。

にこやかに歌われる様子を見て、なんかもうウルウルしてしまいます。ラクではないお仕事と、家庭の主婦もしっかりこなしながら、今日の日を迎えられた。素晴らしいことです。もう師匠か親か、みたいな気分になってしまいます。
私みたいに音楽しかしていない人間でも、リサイタルの日を無事に迎えることが出来るって感謝やなあ、いろんな奇跡が重なってこの日を迎えているんやなあって毎回思いますものね。


Kさんの歌を聴くと、よく勉強されているのが分かります。それだけでなく、自分がこう歌いたい、というものをしっかりお持ちです。そして歌がとても好きだというのが伝わってきます。生きる喜びにあふれている、というのでしょうか。オランダの師匠がよくおっしゃる「歌うことは魂を誰かにわけてあげることだ」という言葉をふと思い出しました。

私の席のすぐ前に橘さんが座られたのですが、Kさんと一緒になって口が動いています。一旦舞台に立ったら師匠といえども助けてあげられません。でも気持ちだけでも一緒に歌って……。その心に共感と、感動。
後半に歌われた「女の愛と生涯」、これを全部覚えて一緒に口を動かしてくれるバリトン歌手はそうそういませんよ。


女の愛と生涯の最終曲は、愛する夫が亡くなり、その悲しみを歌う曲なのですが、最後に長い長い後奏があります。

長いと言っても1分くらいのものでしょうが、亡くなったYさんのことが次々と思い出されて来ました。
正義感あふれる方で、私が以前、トラブルに直面した時には陰に日なたに支えて下さった方です。そして「がったの」の立ち上げメンバーでもあります。

何より私はYさんの歌われる姿が大好きでした。かっこいいし、本当に幸せそうに歌われるのです。それをYさんに言うと「センセ、そんなこと言うたら僕はカッコだけで、歌はあかんみたいやなあ!」なんて言いながらしきりに照れていらっしゃったなあ……。


その幸せそうに歌うYさんの姿が、今日のKさんの姿に重なります。


アンコールは Das gibt's nur einmal (ただ一度だけ)


この曲、やはりがったの団員だったドイツ人のGさんが大好きな曲でした。「ねえねえ、この歌、一緒に歌って!」と人懐っこく話しかけてこられたことが思い出されます。
でもこの方もガンだということが分かってから、あっという間に亡くなってしまわれました……。


もう涙腺決壊です。

いろんな思いを浮かばせてくれたり、思い出をよみがえらせてくれたりする歌い手はいい歌い手です。心の底のどこかを震わせてくれる歌を歌うということです。それにはプロとかアマチュアだとかは関係ないのです。


Kさん、今日は本当におめでとうございました。そしてありがとう。

若者よ旅に出よう 9 ウィーン到着 

May 11 [Fri], 2012, 23:38
あっというまにウィーン到着。ヨーロッパは狭いね。

ここでヒヤッとする出来事。ターンテーブルからよっこいしょと母のトランクを降ろしたとき、母が

「あれ?目印が取れてしまった?」

トランクにつけてたかわいいタグがないのです。乱暴に扱われて取れてしまった?や〜ね〜、と思いながら、ちょっと荷物の入れ替えをしようと鍵の番号を合わせ……


合わない!


全く同じトランクの、別人のものでした!!!


あわててターンテーブルに返し(持ち主の方、本当にスミマセン!!)しばらく待つとちゃんと目印のついた母のトランクが流れてきました。


こうやって事故って起こるんですねえ……。


ホテルまでは二人だし、荷物も大きいし奮発してタクシーです。エアポートタクシーという定額のタクシーがあるので安心。

オランダから到着したウィーンは……もわっと暑い。それもそのはず、24度もあったのです。オランダもたいがい暖かかったんですけどそれよりもっと。

運転手さんが「日本から?」と聞いて来たので、「そうです。ウィーン、あっついですね〜!」

ドイツ語が分かると思ったからか、市内案内しながら走ってくれました。そしてほどなくホテルへ。


ホテルの名前は 「オペラ座まで900m」 わかりやすい名前でしょう?
はじめて泊まったホテルですが、便利だし(なんせオペラ座まで900m)、お部屋には簡易キッチンもついているし、フロントの人は親切だし、朝ご飯も種類豊富だし、なかなかおすすめです。


昼もだいぶ過ぎ、お腹ぺこぺこ……。まずは腹ごしらえ。ホテルの人に教えてもらった近所のカフェへ。



まだ明るいけどビールも飲んじゃえ!







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