
○カナリア○
カルト教団「ニルヴァーナ」に、母親、妹とともに入団した少年、光一。教団の無差別テロの勃発によって彼は児童相談所に送り込まれるが、生き別れた妹と母親を探すべく脱走する。偶然助けた少女、由希とともに家族を捜す旅を始めるが…?
どうしよう、2010年初日からすごい映画に出会ってしまった。
カルト教団「ニルヴァーナ」は、言うまでもなくオウム真理教、「無差別テロ」とは、地下鉄サリン事件の示唆であることは明白なこの作品。
よくドキュメンタリーで被害者の心の苦しみを描いてはいるけれど、この映画では終始「加害者の子供」の目線で撮られていることが興味深い。
主演の谷村美月、石田法嗣の2人ともすばらしい演技で大好き

になってしまった。眼力あるし♪
でもどちらかというと、光一役の石田法嗣に感情移入してしまったけど
母親の勝手な判断で教団に入り、家族は離散。変なもの食わされて拒否したら逆さ吊り。母親を追いかけるも彼女はすっかり教団に染まっちゃっていて、それでも諦めきれなくて母親を追いかけて行ったら勝手な自殺。
これでもかというくらい厳しい現実が光一を襲う。
ラストシーンで彼は白髪になってしまい、悟りを開いたような口を聞くのだけど、この場面は力強く生きる「希望」とも、「新たな教祖の誕生」ともとれる。
地下鉄サリン事件の当時、私は6歳だったので、そんなに鮮明に覚えているわけではないのだけど。
私がここで話したいのは、さっきも書いたとおり「加害者の目線」
なんだかなー、大人がある宗教を信仰して教団に入るのはその人の勝手だけど。子供も入れちゃいけないでしょ。光一の妹なんかまだほんとにちっちゃいのに。
おかげで人生めちゃめちゃだよ。
由希の「子供は親を選べんのや」というセリフに共感。
子供は結局親のエゴでしか動けないのかなー。
当時教団から保護された子供たちは、どこでどうしているのだろう。
「お前がお前であることに負けるな」という元教団幹部の言葉、かれらに届いているだろうか。
この映画のメッセージは、「希望」であると私も思いたい。
光一と由希が手を取り合うラストシーン、そして光一の「生きる」という力強い言葉。
かれらは、きっとしたたかに生きていくことだろう。