伸ばしたその手は、もう見えない宙を掴んだ

July 07 [Tue], 2009, 20:45
同じ時を刻んでいた 私たちの時計

電池は止まっても 今もどこかで 動いているけれど

今夜その目には映らない時間がある その目に浮かばない名前がある


私が あの夜のように伸ばしたその手は 虚空を掴んだ

その指の先には 光も熱も無かった

失くした愛しさだけが描けた



私に残ったのは 


これからの永いあなたの居ない時間を

あなたを想って暮らした日々に重ねて生きていく時間


もうこの手を伸ばすことはないのだから

つられて笑う そんな時間をいつのまにか忘れて 生きてゆけて居るのだから

「会いたいのは きっと」

May 20 [Wed], 2009, 22:46

「会いたいのは きっと」


恋じゃない

愛なんかじゃない


だって 私は あなたしかしらないから



トランキライザーを忘れた夜は なぜかあなたの夢を見る


今も覚えている 相変わらず肌理の細かく温いてのひらが

夢の中で 火を灯すように 私のてのひらになにかをつたえた



目覚めた朝は私に教えてくれる


みないふりしていたやさしさに 本当は気がついていたこと


目覚めた時の想いは 私に教えてくれる


あんなにも愛しいと思えた そんな人に一瞬でも出会えたこと



会いたいな・・・ 浮かぶ言葉の意味は あの日々とは違うけれど



どうか今 あなたが心から笑っていますように


その笑顔が あの日私を救ったように きらきらとしていますように


あなたを想えば笑えた あの頃の笑顔を 私が取り戻せますように



いつか会えるその日まで


夢の中であなたに会いたくて

悲しい夜はトランキライザーを態と忘れるの


全てが変わってしまっても 


あなたの笑顔に救われた私の命は あなたの光を探し続けるでしょう

さよならのない世界へ

February 18 [Wed], 2009, 12:23
歩きだすなら、それは今日。


その道の先に見えるものがわかってしまっていても。

告げるさよならは いつかの面影に溶けるだけだから

こみあがってきそうな想い ひとつずつ忘れていけば

いつの日にか 同じ空に辿り着いても笑える

春を急かす風の彼方に

ほら 最期に笑い合った一瞬が散ったよ

心の奥、消し忘れた音に乗って

January 20 [Tue], 2009, 11:37
スコットランドトラディショナル “ Ye Banks and Braes ” と、私が出会って生まれた言葉。




    「心の奥、消し忘れた音に乗って」


帰り道空は広く 雲と風は泳いで

いつか知りし旋律が我を 旅の空に還す

想い果てて 猶(なお)紡ぐ 我の手のフィドルよ泣け

悲しい時笑えない夜 この音はぬるき褥


古の音を辿り 届いた先は吾が胸

馥郁とした薔薇の香 彼(か)の面影と消ゆ

残されしもの 砕けし夢 あの日こそ楽園の姿

いつの日か帰りたし この音を忘るる前に

来し方を背に、北風と往く末に身を立てて

January 04 [Sun], 2009, 15:05
冷たい手 

風の中からバッハの音階を掴む


髪に 新しい冬の風を受けて


心に帆を張る 

優しい過去の底無し沼に足を捕られぬように



明日に、明後日に、進んでゆく時に、おはようを告げて

「退屈な日のくれた奇跡」

September 15 [Mon], 2008, 22:24
Vanessa Carlton  “ Ordinary Day ” と、私が出会って生まれた言葉。
  



     「 退屈な日のくれた奇跡」


机と 英和辞典 ファミレスのカフェラテ クーラーの頭痛

それしか 思い出のつくれないはずの夏だった

つくつくほうしは秋を告げていたから

久しぶりに歩いた街の中 夕暮れと季節が暮れゆく空を見上げてた

その夜から廻り回る 私の中に生まれる時計を知らずに

出逢いとはシンプル  瞬き数回分の光景

その中で浮かび上がる 輪郭以上のその人のリアル

そのまますれちがうこと 今日の私ならば選んだ

夢だったのかしら そう思った

それでも 次の朝の私が選んだ軌跡こそ 本当のリアル

次の次の朝  新しいものが胸の中にあって 夏の終わりの空を見上げてた

なぜ「会いたい」が頭に浮かぶのか それさえ解らずに

すきとかきになるとか そんなものを完全に超越した感情

初めて人として生きた そんな夏をくれた人

パソコンが偶然くれた歌が思い出させたのは

微笑んだ後 ふっと目を反らす だれかさんの面影

あまりに可愛くなくて 余りに日々は愛しくて 

今日の私として胸を張って 空を見上げた 少し泣いた

枯れた涙

May 15 [Thu], 2008, 21:37

その日を思うとき

ほほをつたうなみだには 君の瞳の灰色は映っていなかったの

君の目は 私から背けられていたのではなく

もっとほかにひかるものを 無意識下で目で追っていたのだから

視線は最期まで片道切符 とけあうこともなく大気に溶けた

ばらのかおりが 夕焼けにとけるように







静か、夢が苛(さいな)む時

April 29 [Tue], 2008, 21:48

いつかの夢の続き どうして昨夜舞い戻ってきたの?

カレンダーの日付を 思い出ではなく桜の開花日でぬりかえた夜に

眠りにおちる前 カーテンからちょうど挨拶できるまるいお月様に

少しだけ彼のはなしを 聞いてもらったからかしら

夢の中ではとてもなかよしで まるで今など来ないかのように

私が笑っていた 私が笑ってそれをみて 彼も笑っていて

それが本当におかしくて 私は夢だときづいたの

うつつの世界では 最期まで訪れることのなかった瞬間

うつつの世界のあの日の私は いつも届かぬ夢をみていた

「うんそうだね 彼が心から笑ってくれたことなんて一度もなかった」

それは魔法の呪文 私を悲しい夢から救い出してくれる もっと悲しい言葉


時間は語らない 真実だけをその身に流し続けていたから

思い出は語らない きれいごとばかりがとめどなく流れているから

私はそのひとを語らない 自分をまだ許せていないから

まだとても かなしすぎるから


次のあなたを産む為に

December 06 [Thu], 2007, 0:32

 あなたは命をかたちづくるからり離されて

 
 花瓶の中で 今はもうつながっていない 次の命の夢を見る


 そう思えば 手の中の球根は確かにすこし 寂しそうに わたしを見てた











・・・来春に大きい花を咲かせるために、花が咲いてるのに切らなきゃいけなかったチューリップ。

あまりになんだかせつなかったから、写真に撮りました。 そしてこの花たちは、もう今は花を散らせて

眠りにつきました。 最期の姿、ちゃんと見せてもらったよ。 私の中に何かを残して消えていったよ。

てのひらからこぼれた空。

December 04 [Tue], 2007, 23:09
空だって どこまでも 続いて

広がって 広がって 続きつづけていて


その先に 君はいるのに


電話だって なんでも独りでできてしまうこの手で 


繋ぐことができるのに



さよならも、さいごのことばもいえない、 僕は君に


戻れないのが苦しいんじゃなくて

戻りたいと思ってしまう僕が 

痛みを感じて泣いているんだよ




僕が願わなくても 君は笑っていてくれるよね

そう、遠い町に今夜 花火が打ち上がったようにあたたかく

だから僕は 君を頭の最果てに追いやって

毎日を生きるんだ