命をつなぐもの(7) 

July 13 [Wed], 2005, 12:52
 「どうにかなりませんか?」奈留の心臓はどうも思わしくないような状態であった。先生は「移植手術を待つにしてもドナーが不足していててね。君のほかにも日本にはまだまだ移植手術を希望している患者が何人もいてね、いつになるのか。海外で手術を受けることも可能だが・・」
「そうですか、分かりました。いつぐらいまでこの心臓はもちそうですか?」
「分かりません。しかし、徐々に思わしくないほうに進んでいるのは事実です。」
「先生、私・・幸せになりますよ。」
「大丈夫、あなたはいい顔してますよ。」
  
 三人でご飯を食べて帰ることにした。なんだかんだで、五時間ほど待たされて、僕たちみんなはもう腹ペコだった。祐はもっといたかったらしく奈留に次もついて行きたいといってたのみこんでいた。「そういえば、兄ちゃんどこにいたの?」と祐は聞くと、「ボランティアかな?」と僕は答えた。

命をつなぐもの(6) 

July 12 [Tue], 2005, 19:26
 「君、誰?何しているの?」と尋ねると「私は、誰でしょう?」と意味の分からないことを聞いてきた。もちろん初対面の人である。ちょっと気がかりなのはなんだか懐かしい感じがすることである。僕はなんだか不思議な彼女といつの間にか話し込んでいた。
「ふ〜ん、マザコンなんだ、いい年して。」
「君には分からないよ。」
「・・・・・・」
「ごめん、言い過ぎた。」
「あなたは、自分を大切にしてる?」
「俺は生きているだけでもう十分すぎる。」
「それは、ドナーになってくれた人に十分幸せをもらったということ?」
「そういうこと。」
「自分で幸せをつかもうとしない人が人に幸せを分けてあげられるの?せっかくもらった幸せ、それをただあげるだけならドナーの人は何のためにあなたを救ったの?あなたに幸せを自分で掴み取ってもらいたいからこそ幸せをわけてくれたんじゃないのかな?」
「・・・・・・」
空がだんだん明るくなってきた。朝が近づいてきている。
「じゃあ、もう私は行くね。」
「・・・また、会えるかな?」
「・・・バイバイ。」

命をつなぐもの(5) 

July 07 [Thu], 2005, 23:22
 今晩のメニューはロールキャベツとグラタン。何年ぶりだろう。見ているだけでよだれが出そうだった。お礼に今日の夕飯は私が作ってあげると奈留が腕をふるってくれた。奈留の両親はいつごろなのかは分からないが離婚したそうだ。母が入院することになって落ち込んでいる僕に言った奈留の言葉は「つらいことだけれども、母が母でなくなったわけじゃないでしょ。」と奈留も少しうつむいて言った。このときだった。奈留の両親が離婚して二人ともいないのを聞かされたのは。奈留の両親はそれからは月一度振り込まれるお金にかわっていた。この事実を笑いながら話す奈留のことを考えると両親のことについて深く聞くのはやめようと思った。
 「うまい。」それ以外の言葉は見つからなかった。祐はロールキャベツを何回もおかわりしていた。「俺は作れないからしっかり食べとかないとな。」というと祐が「もうすぐなっちゃんが毎日作ってくれるもんね。」と僕たち二人をちらりと見ながらいうと、お互い祐が何を言っているのかが分かり、僕はうつむいて顔を真っ赤にしていると奈留が「え〜お嫁さんにもらってくるの。」とちゃかしてきたのでなんだか僕はどう対応していいのか分からなくなった。一応、好きなのかな・・・ぼくは?だめだ、もう少しで悪魔の誘いにのるところだった。

命をつなぐもの(4) 

July 07 [Thu], 2005, 3:59
 帰り道、三人で歌を歌いながら帰ることにした。そんな気分にはなれず歌うのを僕はためらったが、奈留にまた言い負かされた。彼女は事情は知らないようだったが僕の雰囲気から何か悟っていたようだ。奈留は昔から人の感情を読むのがうまかった。彼女は産まれつき心臓が悪かった。だから、体育の授業はもちろん力仕事などはとてもできなかった。周りのみんなはどう思っているのかな?自分のことを・・・。奈留はいつも一人でいた。そういえば、僕が始めて声をかけた女の子が奈留だったような?なんか自分と同じような境遇をもっていていろいろ話をしてみたかった。それから、結構一緒にいることが多くなりそれに伴い奈留はだんだん明るくなっていった。と、いうよりだんだん性格が悪くなっていった。「あの人、表面はいいけど何考えているやら。」とか「あの人絶対将来変態になる。」とか日課のように僕に聞かせてくるようになった。それからかな、あまり好きになれなくなったのは・・。口を閉じていればなかなかの美人ではあるのだが・・・。人の心を読んでも違っていたら相手の人に失礼になることもあるから止めたほうが・・・・しかし奈留が言ったことがはずれたためしがない。

命をつなぐもの(3) 

July 07 [Thu], 2005, 1:47
 夏になり汗の出てどうしようもない季節になった。この季節はどうしても好きになれない。祐は向日葵が大好きみたいなので夏は大好きといっているが。なぜ、僕がこの季節が好きになれないかというと、母が入院してからというものの毎年夏になると具合が悪くなることが多いからだ。何でだろうか?父さんが死んだ季節が夏だったからなのかな?今年の夏は大丈夫だろうか。そんなことを考えながら毎日を過ごしていた。どうやら今年は大丈夫そうだな。母は元気そうにしている。病人とは思えないようなはしゃぎっぷりでる。むしろ、看護師や先生たちに迷惑をかけていないか心配である。それに、今日は母と仲良し?親友のような間柄の奈留(なる)も一緒に来ていた。彼女は僕の幼馴染で隣に住んでいる人である。ちょっと冷たい自己紹介だったかな?でも仕方がない。嫌いな人じゃないけれども好きになれない人でもある。彼女は頭がいいのか、口げんかをしてもいつも的確な答えをされて言い負かされるからだ。それに、祐がテスト前だから勉強教えてっていうのは僕じゃなく、もっぱら奈留にだった。なんか祐にまで馬鹿にされているようで腹が立つこともあるが仕方ない。高校時代、奈留は学年トップクラスの成績だったのに対して、僕は・・・・言うのも恥ずかしい。そんな奈留はなぜか母と妙に気が合うらしい。みんなでいろいろと最近あった出来事などの世間話をしていると院長先生がやって来て話に混ざってきた。とても楽しい先生で経験豊富なのか物知りでもあった。
 
 

命をつなぐもの(2) 

July 06 [Wed], 2005, 14:38
 病院に着くといつもやることがあった。病院の裏には大きな木がどっしりと立っていて、なんていうのかな、その木に不思議な力を感じた僕は祐と、母が入院したときにおまじないにと思ってその木に(いつまでも)とマジックで書いた。誰かにこのことがばれると怒られそうだったので見つかりにくい木の根元のほうに書いたのだが。僕たち二人はいつも病院に着いたら、まずこの木のところに来て手を合わせていた。「いつまでも母が元気で居ますように」と。入院している人に対して元気でいろって言うのもおかしなことなんだけれども、それでも母にはいつまでも元気に笑っていてもらいたかった。
 病室に入ると母はいつも俳句をかいていた。楽しそうに俳句をかいて、いいものができれば病院でできた友達に聞かせてあげていた。僕たちもよく聞かされていたものの、いいものと、できの悪いものとの区別がいまいちピンとこない。でも俳句を書いているということは母の状態がいいということなので僕たちはうれしかった。今日も調子はよさそうだった。僕たちはいつものように世間話をしたり、祐の描いた絵を見て楽しんだりして過ごした。そろそろ帰らなければならない時間になり僕たち二人は帰ることにした。すると母はやっぱりいつものように「もう、帰っちゃうの?」と子供のようにだだをこねてきた。それをなだめて部屋を出ようとすると「優斗、体の調子は?」と聞いてきた。これもいつものことなのだが、やっぱりまだ心配しているのだろうか?「調子いいよ」と答えると、「いつまた悪くならないとも限らないから気をつけて」と言ってきた。確かに肝臓が悪く移植手術の経験もあるのだが、あれから10年以上もたっている。何をそんなに心配しているのか僕には疑問で仕方がなかった。もう一度言っておくが、僕は知らなかった。母の体が弱くなった原因、なぜ今自分が生きていられるのかを。

命をつなぐもの 

July 04 [Mon], 2005, 17:22
 人の好意を素直によろこべますか?人の好意を皮肉にみていませんか?空はこんなに広いのにあなたの世界を広げようとはかんがえませんか?どんなに人は輪の中に入ろうとしても入りきれない人もいる。むしろ、一人でいるほうが居心地がいいと思う人もいるだろう。彼は人を好きになったりしないのだろうか?

 三葉優斗(みつば ゆうと)は24歳、彼は弟の祐(ゆう)と2人で暮らしていた。兄は小説家弟の祐は18歳で高校生。仲のいい兄弟ではあるのだが2人の性格は・・兄弟とは思えないような違いようだった。兄は、あまり人との関わりを持とうとしない。弟のほうは絵を描くのが大好きで、絵を描いては入院している母や友達に見せてみんなを喜ばせていた。母はなぜ入院しているかというと兄、優斗を助けるためであった。彼は産まれつき肝臓が悪かった。そこで、母美咲(みさき)は自分の肝臓の一部を優斗にあげたのだった。そのせいか、優斗はおかげで元気になったものの母の美咲は体調の悪い日々が続き3年前に入院することになった。母が調子の悪い理由は息子の二人には秘密にしていた。彼らの父はというと祐が産まれる少し前に交通事故で亡くなっていた。まわりからみれば不幸と思われるかもしれないがそれなりに3人なかよく離れてはいてもやってきた。そんな一家のお話である。

 

初級シナリオライター(2) 

July 04 [Mon], 2005, 14:27
FF10〜親子について

さて、親子って何だろう?子供は親を選ぶことはできない。親も自分が望んでいたような子を産めるとも限らない。しかし、子は親なしではこの世に生まれいずることはできない。親も子供なしには、子を持つ幸せを味わうことはできない。子は、親の背中を見て育っていく。その背中に子供は何を感じとるのだろう?大きな目標としての背中・・人に知られたくない小さな背中・・親の背中を知らない。いろいろ思うことはあるだろう。僕は、実を言うと父親のことがそんなに好きではなかった。僕の成績に逐一干渉してくるからだ。だから、テストが返ってくるときいつもびくびくしていた。何でこんな家に産まれてきたのだろうと思うことも多々あった。僕がFF10をやったのは高2の秋、僕の父親が死んだ季節。勉強から開放された季節。目標を失った季節。ただ、時間をつぶすためにやった。

初級シナリオライター 

July 01 [Fri], 2005, 10:02
今、会いにゆきます

なぜ、この映画は感動できるのであろう?ちなみに僕は3回見に行きましたよ(笑)・・泣きましたまあ、それはいいとして、どうして僕は泣けたのだろう。この作品に関しては賛否両論ありますね。なぜかと言うと、科学的にありえないことをどういう風に捉えるかによるためだと思います。人はいつか死ぬ。死んでしまった人とはもう会えない。悲しい。もし、もう一度会えたなら。誰もがいつか必ず抱く感情だと思う。さて、この映画に対して否定的に答える人の多くは「ありえない」「非現実的」と答える人が多い。僕が思うことは、このありえないことをとうして(何かを感じ取ってもらいたかった)をもっと感じ取ってもらいたかったなということです。この映画でいいたかったのは、死んでしまった人が再び現れたらどう感じますか?ということではなく、もしそんなことが起こったときあなたはどうしますか?ということだとおもいます。この2つの違いが分かりますか?ようは、他人のお話と捉えるのか、自分に起こった出来事と捉えるのかの違いです。

目指せシナリオライター 

June 30 [Thu], 2005, 14:24
まず、ネタ集め

まず、どうやってネタを集めようかな?てっとりばやいのがいい作品を参考にして技を盗み取ることかな・・?じゃあ、何を参考にしようかな・・・。シナリオの役に立ちそうなのは映画のストーリーかな?よし、じゃあ決めた。まず,邦画「今、会いに行きます」のストーリーを研究してゲームシナリオの参考にしたいと思う。


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名前 : 四葉 風 
趣味 : ゲーム 
年齢 :  秘密 
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