アシュルクアシュ妄想
2011.02.25 [Fri] 23:22
もう直ぐ春がくる。
今日は特に強い風が吹いたね。
君が笑っているのが見えるよ。
「おはようルーク」
そう言って君は俺の輪郭を指でなぞり、顎まで達すると、小さく口付けを落とした。
体が上手く動かせない俺を抱え上げ、小さなテーブルの前にある揺りイスに、静かに座らせた。
何か言葉を紡ごうとする俺の頭を撫で、「無理をするな」と、ほんの少し笑う。
テーブルの上には小さな白い花瓶と、可愛らしい同じサイズの花が入っていた。
それを俺はぼんやり見つめる。ああ、とアッシュが頷く。
「さっき庭で見つけたんだ・・・・・そんな顔をするな。・・・もうすぐ春だな、そうしたら、」
そう言ってアッシュは顔を曇らせる。
「ナタリアと、ティアも元気にしているそうだ。しばらく顔を出していないから・・・怒られるかな・・・笑うな」
「言われなくても分かっている・・・・」
アッシュはそれだけ言うと、俺に背を向けた。
そして肩口で振り向くと、そこにはいつに無く気弱な彼の姿があった。
「春が来たら、そうしたらルーク、お前と、」
そう、言葉を区切って彼は唇を噛んだ。
誰も居ない部屋で、独り、冷たい木の古イスの前にひざまずき、静かに泣いた。
アッシュも分かっているんだろう。
俺の幻は、彼の影でしかない。本当の俺は、彼と一つになって、ここにいる。
もうすぐ春がくる。
強い風が、カタカタと窓を鳴らした。
そのとき、細い窓の隙間から、特に強い風が吹き込んだ。
突然のことに、アッシュは目を細める。
暖かい春を呼びこんだ、強く、しかし柔らかい風が、アッシュの首を撫で、涙を撫で、部屋のなかで静かに消えた。
「ルーク」
その名を呼んで、アッシュはまた一つ、顔を歪めると立ち上がり、部屋を後にした。
「さよなら」
最後に振り向くと、木イスが静かに揺れていた。
もう直ぐ春がくる。
今日は特に強い風が吹いたね。
君が笑っているのが見えるよ。
いつまでも、見ているよ。
今日は特に強い風が吹いたね。
君が笑っているのが見えるよ。
「おはようルーク」
そう言って君は俺の輪郭を指でなぞり、顎まで達すると、小さく口付けを落とした。
体が上手く動かせない俺を抱え上げ、小さなテーブルの前にある揺りイスに、静かに座らせた。
何か言葉を紡ごうとする俺の頭を撫で、「無理をするな」と、ほんの少し笑う。
テーブルの上には小さな白い花瓶と、可愛らしい同じサイズの花が入っていた。
それを俺はぼんやり見つめる。ああ、とアッシュが頷く。
「さっき庭で見つけたんだ・・・・・そんな顔をするな。・・・もうすぐ春だな、そうしたら、」
そう言ってアッシュは顔を曇らせる。
「ナタリアと、ティアも元気にしているそうだ。しばらく顔を出していないから・・・怒られるかな・・・笑うな」
「言われなくても分かっている・・・・」
アッシュはそれだけ言うと、俺に背を向けた。
そして肩口で振り向くと、そこにはいつに無く気弱な彼の姿があった。
「春が来たら、そうしたらルーク、お前と、」
そう、言葉を区切って彼は唇を噛んだ。
誰も居ない部屋で、独り、冷たい木の古イスの前にひざまずき、静かに泣いた。
アッシュも分かっているんだろう。
俺の幻は、彼の影でしかない。本当の俺は、彼と一つになって、ここにいる。
もうすぐ春がくる。
強い風が、カタカタと窓を鳴らした。
そのとき、細い窓の隙間から、特に強い風が吹き込んだ。
突然のことに、アッシュは目を細める。
暖かい春を呼びこんだ、強く、しかし柔らかい風が、アッシュの首を撫で、涙を撫で、部屋のなかで静かに消えた。
「ルーク」
その名を呼んで、アッシュはまた一つ、顔を歪めると立ち上がり、部屋を後にした。
「さよなら」
最後に振り向くと、木イスが静かに揺れていた。
もう直ぐ春がくる。
今日は特に強い風が吹いたね。
君が笑っているのが見えるよ。
いつまでも、見ているよ。
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