何だったんだこの10年A

August 15 [Wed], 2012, 16:12
転機って言うか、結局転機にはならなかったと思う。
でも、私には十分すぎる衝撃があった。

3年前の夏、何気なくしていたメールで、「仕方ないから遊んでやろう」というナオトからの上から目線なメールがきた。

正直、いつからかははっきりわからないけど、私の中でもうナオトへの恋愛感情は消えていた。
何気なくあって遊ぶのはもう珍しいことでもなくて、だから返事ふたつでOKした。

私がナオトの自宅へ行って、話が盛り上がって、せっかくだから花火をしよう、ついでに友達を呼ぼう、と、1人だけだけど男友達を呼んだ。
お酒を飲みながら花火をして、……まぁ私は飲めないからジュースだったけど、ナオトは結構酔ってたと思う。
私はそれを隣で見てたけど、そういえばナオトがお酒飲むのを見たのは初めてだった。

そのうちナオトのボディータッチが目立ち始めた。
と言っても肩を抱き寄せるとか、頭を撫でるとかその程度だったけど。
ただ普段そういうタイプじゃないせいで、私も男友達も内心驚いてはいた。
そしてお人よしの男友達、見て見ぬふり。

男友達も帰り、私も帰ろうとした時、なぜかまだ帰るなよとナオトが言ってきたので、もう少し付き合うことにした。
夏とは言え、私の地元は夜になると結構寒い。
タンクトップだった私が寒いねと言ったら、突然抱きしめられた。
ものすごくびっくりした。

でもナオト自身はいたって冷静で(ていうか陽気で)、あまりに私を抱きしめてることが何でもない行動をしているような様子だったから、動揺してる私の方がおかしいんじゃないかと思うほどだった。
そんな私の気も知らず、ナオトは私を離さずしゃべりだす。

お前結構細いのなーとか(これはちょっと嬉しかった)、明日からまた仕事かーとか、本当に、ただ座ってしゃべってるのと同じような内容。
でも、お酒のせいかこんなにストレートに優しいナオトは初めてだった。
どれくらいそうしてただろうか。

結構な時間、そのままナオトはしゃべってて、不意に私に「お前もがんばれよ」と言ってきた。
今まで幾度となくいろいろな悩み相談をしてきた私だったから、素直に頷いた。
そしたらナオトは、「じゃあゆうきが明日からまた頑張れるように、何かしてほしいことを一つしてやろう」といってきた。

……(当時は)まだ処女だったとは言え、身体自体はれっきとした20代女性である。

そんなことを言われたら、大体の人間が普通に同じことを連想するのではないか。

少なくとも私は思った。

「キスか?」と。

えっ、そりゃ思うよね?普通そうだよね?
少なくとも、「ハグ」と答える選択肢はもうないのだ。
だってもう抱き締められてるんだし。

ていうか、何よりナオト自身がその答えを期待しているような気がしてしょうがなかった。

だけど、どうなんだろう。
私は物凄く困惑した。

私達は”友達”なのだ。
しかも、どんなに近づいても、何があっても絶対に恋愛的な関係にはならなかった正真正銘の。
それが、お酒に酔った勢いで?
7年間築き上げてきた関係を?

いくらもう恋愛感情が無いとはいえ、正直ナオトとキスなんて何の抵抗も無かった。
だけど、それ以前の問題なのだ。

で、もちろん、出来るわけなかった。
もししてしまっていたとしても、何となく結果は目に見えていた。

……で、やっぱりその通りだった。

後日、ナオトはその日のことを全く覚えていなかったのである。

本当に忘れたのか、忘れたふりをしているのかはわからなかったけど、それであれは一時的にテンションが上がってたからだろうなーってのは何となくわかってたから、驚きもしなかったし、むかつきもしなかった。
ただ、忘れたという割にやたらと「覚えてない」とわざわざ話を振ってくるのはどうしてだろうかと思ったけど。
ただ、あいにく私は丁寧にあったことを説明して、「でも酔ってたんだから仕方ないよね、大丈夫だよ」なんて言えるほど心は広くないので忘れたというたび「あ、そうなの。まぁ飲んでたからね」と一切詳しくは話さなかった。

この話はそれでフェードアウトしてったわけなんだけど、それにしても、あの時間違ってキスしなくてよかったよかった。

それからまた3年。
それは今からつい2日前の話である。
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