『ドリームガールズ』

March 10 [Sat], 2007, 1:41
'07.03.07 Mッスと『ドリームガールズ』@日劇PLEX

大ヒットしたブロードウェイ・ミュージカルの映画化。「仲良しのディーナ、エフィー、ローレルは歌手デビューすることを夢見てオーディションを受け、スター歌手ジミー・アーリーのバックコーラスになるチャンスを掴む。やがて3人はスターになるが・・・」という話。元々はダイアナ・ロス&シュープリームスをモデルにしているのでとてもリアル。シュープリームスについてはよく知らないのでどこまで本当なのかは謎だけど・・・。ダイアナ・ロス云々ということを除いても、ショービジネス界での成功物語としてはありがちではある。仲間同士の軋轢とか、やりたい音楽とやらせてもらえる音楽(売れる音楽)との違い、恋愛感情のもつれ、スターである自分と本当の自分のギャップ、自分個人として愛されない辛さなど・・・。散々見てきた感はある。パクリとかワンパターンというつもりは全くない。誰かのサクセスストーリーを描こうとすれば、多少の違いはあっても同じ軌道を辿るということなのでしょう。そして振り幅の違いはあると思うけど、別に芸能界に生きていなくても、フツーのOLにも思い当たる悩みでもあったりする。そういう意味では普遍的なテーマと言えるのかもしれない。

まだあからさまな黒人差別があった時代。黒人のレコードは黒人局という特定の局でしか流せなかった。そこでヒットすれば白人達が平気でパクる! そんな中3人がスターになっていく前半はすごく楽しい。ミュージカル特有の展開の速さも逆に勢いになっている。あきらかにジャクソンファイブと思われるグループが出てきたりして楽しい。アルバムのジャケットだったと思うけどミュシャの絵をモチーフにしてて面白かった。

ビヨンセきれい。もちろん顔もそうだけど体のラインの美しさといったら・・・。マーメードラインのドレスがすごく似合う。もちろんメイクや衣装の力もあると思うけど、田舎娘から大スターになるにしたがって、どんどん垢抜けて美しくなっていくのは見事。

ジェイミー・フォックスとエディー・マーフィーも良かったけど、2人の髪型が気になって演技に集中できない(笑) なんだろう初期のあの髪型・・・。そんなに無理やり横分けにしなくても・・・。はやっていたのだろうか? ジェイミー・フォックスは成功のために手段を選ばない男を演じていたけど、ちょっと中途半端だったかなぁ・・・。非情になりきれていない感じがしたCCとエフィーの再起を賭けた曲を横取りするところとか、いまひとつ嫌なヤツ感が薄い気がした。かつて自分達がやられたことを平気でやってのける皮肉さがイマヒトツ伝わらない・・・。ローレル役のアニカ・ノニ・ローズは全く無視されている形だけど彼女も良かったと思う。CCがかわいらしかった。つぶらな瞳で。

アカデミー賞助演女優賞を受賞したエフィー役ジェニファー・ハドソンは、最初は声を限りに歌い上げてばかりで正直そんなにいいかなと思っていた。ただ、自己愛が強く、容姿にコンプレックスがあるため、歌の上手さを過剰にアピールする傾向にあるエフィーを表現するには、力まかせに歌い上げる感じは有効。ちょっとネタバレになるけど、ディーナに嫉妬して仕事を放棄した彼女が皆から糾弾されて、愛した男からも突き放された時「私は離れない」と見苦しいほど叫び歌い上げるシーンは、すごいというより他のメンバー同様ややうんざりした。でも、ここでみじめにこちらをうんざりさせるくらいわめき立てたからこそ、後の「ワンナイト・オンリー」が生きてくる。

この「ワンナイト・オンリー」が素晴らしい。声を張り上げ自己主張するしか知らなかったエフィーが、どん底に堕ちて痛みを知り、人を許し受け入れることを知った後のこの歌はホントに素晴らしくて涙が出た。エフィーが人として成長したことがよく分かる。それだけに直後のディーナバージョンに凌駕されたその虚しさが良く伝わる。そしてディーナバージョンも演出、衣装、メイク、ビヨンセの歌が良くて圧倒的。こつこつ作った砂山をブルドーザーで一瞬にして踏み潰されたみたいな(笑) はぁ・・・という感じ。どっちが好きかは好みの問題。ビジネスとしてやっていれば売れるものを作らなきゃならないのは当たり前のこと。でも、それだけじゃ・・・。売れてるだけの音楽が好きな人もいるし、自分の好みの音楽を追求して聴きたい人もいる。どっちを選ぶかは本人次第。

ショービズ界の裏側を垣間見れたし、人種差別についてもよく分かる。単純にミュージカルとしても楽しい。舞台版の演出をしたのはマイケル・ベネット。『コーラスライン』の演出でも有名。1987年エイズでこの世を去った彼に献辞がしてあったのに感動


『ドリームガールズ』Official site
  • URL:http://yaplog.jp/maru-a-gogo/archive/429
Trackback
Trackback URL
夢とは独善的なものだと思います。 夢を叶えるためには当然のことながらそもそも叶え
はらやんの映画徒然草  April 07 [Sat], 2007, 7:09
母が珍しく興味を示した洋画『ドリームガールズ』。うちの映画館で一緒に観る約束をし
カイロの紫のバラライカ  March 18 [Sun], 2007, 18:50
ドリームガールズ(2006 アメリカ)

原題   DREAMGIRLS      
監督   ビル・コンドン       
原作   トム・アイン     
脚本   ビル・コンドン      
撮影   トビアス・シュリッスラー         
音楽   ヘンリ...
映画のメモ帳+α  March 11 [Sun], 2007, 11:44
「ドリームガールズ」は1981年12月20日にミュージカルとしてオープニングを迎えたミュージカル「ドリームガールズ」を映画化した作品で、舞台は1960年?1970年代のデトロイトを舞台として3人組女性ボーカルグループがメジャーになり解散するまでのストー...
オールマイティにコメンテート  March 11 [Sun], 2007, 11:26
  
この映画、映画ファンとしてより、音楽ファンとして観てしまった。

シュープリームスとモータウンレーベルからインスパイアされて作られた
ブロードウエイミュージカルの映画化。

主人公カーティス・テイラー・Jrは、
1960年代中期以降、それ以前は黒人にしか...
ON THE ROAD  March 10 [Sat], 2007, 17:17
原題:Dreamgirls
「プライメッツ」から「ダイアナ・ロス&ザ・シュープリームス」、彼女達の足跡が、メリーゴーラウンドのようにハイテンションでソウルフルに解散まで持続する・・



エフィー・ホワイト(ジェニファー・ハドソン)、ディーナ・ジョーンズ(ビヨン...
ドリームガールズを観てきました



川崎チネチッタまで行って、夫婦で観てきました










アカデミー賞にもどこかの部門でノミネートされているからか
結構面白かったですよ












なんだか、人間くさい映画だなぁという印象を...
25年前のブロードウェイのミュージカル 
「ドリームガールズ」の映画版。

『シカゴ』で脚本を
担当したビル・コンドンが
この映画では脚本・監督。

エフィー(ジェニファー・ハドソン)、 
ディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)、 
ローレル(アニカ・ノニ・ローズ)の ...
花ごよみ  March 10 [Sat], 2007, 7:12
製作年度 2006年
製作国 アメリカ
上映時間 130分
監督 ビル・コンドン
製作総指揮 パトリシア・ウィッチャー
原作 トム・アイン
脚本 ビル・コンドン
音楽 ヘンリー・クリーガー
出演 ジェイミー・フォックス 、ビヨンセ・ノウルズ 、エディ・マー...
Comment
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー 絵文字 プレビューON/OFF

不正な自動コメント投稿を防ぐため、チェックボックスにチェックをしてください。

利用規約に同意
 X 
禁止事項とご注意
※本名・メールアドレス・住所・電話番号など、個人が特定できる情報の入力は行わないでください。
「ヤプログ!利用規約 第9条 禁止事項」に該当するコメントは禁止します。
「ヤプログ!利用規約」に同意の上、コメントを送信してください。
maru♪
>たー サマ

いらっしゃいませ(笑)
もちろん覚えてます。
私もたーさんのブログ時々チェックしてますよ!

『スパイダーマン3』見にかれたんでしょうか?
スパイダーマン歯ブラシ!
私も欲しいです(笑)

また、遊びに行きますね。
May 27 [Sun], 2007, 22:42
たー
TBありがとうございました!
っていっても、もう2週間以上も前の話ですよね。
すんません、お返事遅れて!

時々、maruさんのブログはチェックしてますよー。
ワインバーで接客させて頂いてから
もう1年以上経つんですよねぇ。
時間が過ぎるのって早いなあ、
つーか 覚えてますか?

さて、自分は来週 念願のスパイダーマン3を
観に行って来ますよ!
ドンキホーテで購入した
スパイダーマン歯ブラシで
毎日歯を磨いているので
心の準備は万端ですっ!
May 23 [Wed], 2007, 13:07
maru♪
>ようこサマ

コメントありがとうございました。

ジェニファー・ハドソンに比べてビヨンセの評価が低いようですが、
私的には良かったと思いました。

ディーナバージョンの「ワンナイト・オンリー」が流れた時、
ホントに「うわ〜」という感じで圧倒されてしまいました。
上手い表現が思い浮かばなかったのですが、
すごい勢いで跡形もなくなったみたいな気持ちがしたので、
あんな表現にしてみました・・・(笑)
March 12 [Mon], 2007, 20:08
maru♪
>耕作サマ

コメントありがとうございました。
ジェニファー・ハドソンは歌も体型も大迫力でしたね(笑)

元々、声を限りに大熱唱されてしまうと、
とっても置いてきぼりにされてしまった気がして、
さめてしまうタイプなので、前半の彼女にはなじめませんでした(笑)

ジョン・リスゴー私も最初分からなくて、気になって必死で思い出しました(笑)
March 12 [Mon], 2007, 20:03
はじめまして。TBをありがとうございました。
内容が「散々見て来た感がある」という所、同感です。
でも決してパクリではなく「同じ軌道を辿る」からなのだと言う所にも同感です。(笑)お話はよくある形のものなのに、ここまで説得力があるのは、やっぱり歌の力なんですね。
あと、確かにビヨンセはアカデミー授賞式のライブでも圧倒的に丁度いい歌い方をしていました。巧みでした。この点、ショーのプロである彼女が誰よりも抜きん出てる所なんでしょうね。
「コツコツ作った砂山がブルドーザーで一瞬にして踏みつぶされた」というのは蓋し名言だと思います。(笑)
March 12 [Mon], 2007, 1:36
おはようございます♪
TB&コメントありがとうございます。

「ジェニファー・ハドソン」の考察、仰る通りだと思います。
だから、余計に「ワンナイト・オンリー」が印象に残ったのですね。
しかし、最初の「ジェニファー・ハドソン」の歌声には、単純に圧倒されました(笑)

「ジョン・リスゴー」、教えて頂きありがとうございました。
スッキリしました♪
ではまたお邪魔します。
March 10 [Sat], 2007, 4:51
・ プロフィール ・
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:maru-a-gogo
  • アイコン画像 趣味:
    ・映画-映画全般
    ・音楽-ROCK♪
    ・アート-美術鑑賞
読者になる
http://yaplog.jp/maru-a-gogo/index1_0.rdf
Twitterボタン
Twitterブログパーツ
・ 最新記事 ・
・ 最新コメント ・
アイコン画像maru-a-gogo
» 『ゴーン・ガール』(試写会) (2014年12月15日)
アイコン画像rose_chocolat
» 『ゴーン・ガール』(試写会) (2014年12月13日)
アイコン画像maru-a-gogo
» 『オオカミは嘘をつく』 (2014年12月13日)
アイコン画像tomoco
» 『オオカミは嘘をつく』 (2014年12月12日)
アイコン画像maru-a-gogo
» 『インターステラー』(試写会) (2014年12月02日)
アイコン画像maru-a-gogo
» 『オオカミは嘘をつく』 (2014年12月02日)
アイコン画像mig
» 『インターステラー』(試写会) (2014年12月02日)
アイコン画像mig
» 『オオカミは嘘をつく』 (2014年12月01日)
・ 最新トラックバック ・
アイコン画像新米刑事モース (2016年03月21日)
アイコン画像パシフィック・リム (2016年03月21日)
アイコン画像ウォーム・ボディーズ (2015年11月08日)
アイコン画像アウトロー (Jack Reacher) (2015年06月20日)
アイコン画像馬々と人間たち (2015年06月14日)
アイコン画像インターステラー (2015年06月08日)
アイコン画像レッド・ファミリー (2015年05月26日)
アイコン画像プリズナーズ (2015年05月22日)
アイコン画像西遊記?はじまりのはじまり? (2015年05月09日)
アイコン画像サンシャイン♪歌声が響く街 (2015年04月06日)
・ Yapme!一覧 ・
読者になる