meromeropark 

2010年02月07日(日) 21時26分

1807 (訳) 

2006年03月12日(日) 7時12分
  葛飾の真間の娘子を詠んだ歌一首と短歌

 (鶏が鳴く) 東の国に 古に あった事実と 今までも絶えず言い伝えてきた 葛飾の 真間の手児名が 麻の服に 青い襟をつけ 純麻を 裳に織って着て 髪さえも 櫛けずらず 沓さえはかずに歩くが 錦や綾の中にくるんだ 箱入り娘も この娘に及ぼうか 満月のように 豊かな顔で 花のように ほほえんで立っていると 夏虫が 火に飛び込むように 湊にはいろうと 舟を漕ぐように 寄り集まり 男たちがいい騒ぐ時 何ほどにも 生きまいものを 何のために わが身を思いつめて 波の音の騒がしい湊の 墓所に あの娘は横たわっているのか 遠い昔に あったでき事だが ほんの昨日 見たかのように 思えることだ

1807 

2006年03月12日(日) 6時55分
   勝鹿の真間の娘子を詠む歌一首 并せて短歌

鶏が鳴く 東の国に 古へに ありけることと 今までに 絶えず言ひける 勝鹿の 真間の手児名が 麻衣に 青衿着け ひたさ麻を 裳には織り着て 髪だにも 掻きは梳らず 沓をだに はかず行けども 錦綾の 中に包める 斎ひ子も 妹にしかめや 望月の 足れる面わに 花のごと 笑みて立てれば 夏虫の 火に入るがごと 港入りに 舟漕ぐごとく 行きかぐれ 人の言ふ時 いくばくも 生けらじものを 何すとか 身をたな知りて 波の音の 騒く港の 奥城に 妹が臥やせる 遠き代に ありけることを 昨日しも 見けむがごとも 思ほゆるかも

とりがなく,あづまのくにに,いにしへに,ありけることと,いままでに,たえずいひける,かつしかの,ままのてごなが,あさぎぬに,あをくびつけ,ひたさをを,もにはおりきて,かみだにも,かきはけづらず,くつをだに,はかずゆけども,にしきあやの,なかにつつめる,いはひこも,いもにしかめや,もちづきの,たれるおもわに,はなのごと,ゑみてたてれば,なつむしの,ひにいるがごと,みなといりに,ふねこぐごとく,ゆきかぐれ,ひとのいふとき,いくばくも,いけらじものを,なにすとか,みをたなしりて,なみのおとの,さわくみなとの,おくつきに,いもがこやせる,とほきよに,ありけることを,きのふしも,みけむがごとも,おもほゆるかも



   詠勝鹿真間娘子歌一首 并短歌

 鶏鳴 吾妻乃國尓 古昔尓 有家留事登 至今 不絶言来 勝壮鹿乃 真間乃手兒奈我 麻衣尓 青衿著 直佐麻乎 裳者織服而 髪谷母 掻者不梳 履乎谷 不著雖行 錦綾之 中丹L有 齋兒毛 妹尓将及哉 望月之 満有面輪二 如花 咲而立有者 夏蟲乃 入火之如 水門入尓 船己具如久 歸香具礼 人乃言時 幾時毛 不生物呼 何為跡歟 身乎田名知而 浪音乃 驟湊之 奥津城尓 妹之臥勢流 遠代尓 有家類事乎 昨日霜 将見我其登毛 所念可聞

431 

2006年03月12日(日) 6時44分
   葛飾の真間の娘子が墓に過る時に、山部宿禰赤人が作る歌一首 并せて短歌  東の俗語に云ふ、かづしかのままのてご

いにしへに ありけむ人の 倭文幡の 帯解き交へて 伏屋立て 妻問ひしけむ 勝鹿の 真間の手児名が 奥つ城を こことは聞けど 真木の葉や 茂くあるらむ 松が根や 遠く久しき 言のみも 名のみも我れは 忘らゆましじ

いにしへに,ありけむひとの,しつはたの,おびときかへて,ふせやたて,つまどひしけむ,かつしかの,ままのてごなが,おくつきを,こことはきけど,まきのはや,しげくあるらむ,まつがねや,とほくひさしき,ことのみも,なのみもわれは,わすらゆましじ



   過勝鹿真間娘子墓時山部宿祢赤人作歌一首 并短歌 東俗語云可豆思賀能麻末能弖胡

古昔 有家武人之 倭文幡乃 帶解替而 廬屋立 妻問為家武 勝壮鹿乃 真間之手兒名之 奥槨乎 此間登波聞杼 真木葉哉 茂有良武 松之根也 遠久寸 言耳毛 名耳母吾者 不可忘



   葛飾の真間娘子が墓に立ち寄った時に、山倍赤人が作った歌一首 と短歌  東国の人々は、かづしかのままのてご、と呼んでいる

 昔 いたという 男たちが倭文織りの帯を解き交し、小屋を建てて 求婚したそうな 葛飾の真間の手児名の墓所は ここだと聞くが 真木の葉が茂ったためか 松の根が 年久しく延びたのか 話だけでも 名前もわたしは 忘れそうにない




   

432 

2006年03月12日(日) 6時38分
   反歌

我れも見つ 人にも告げむ 勝鹿の 真間の手児名が 奥つ処

われもみつ,ひとにもつげむ,かつしかの,ままのてごなが,おくつきところ



   反歌

 吾毛見都 人尓毛将告 勝壮鹿之 間々能手兒名之 奥津城処



   反歌

 わたしも見た 人にも話そう 葛飾の 真間の手児名の墓所のことを

433 

2006年03月12日(日) 6時34分
葛飾の 真間の入江に うち靡く 玉藻刈りけむ 手児名し思ほゆ

かつしかの,ままのいりえに,うちなびく,たまもかりけむ,てごなしおもほゆ



 勝壮鹿乃 真々乃入江尓 打靡 玉藻苅兼 手兒名志所念



 葛飾の真間の入り江で 波に揺れる 玉藻を刈ったという 手児名のことが思われる


407 

2006年03月12日(日) 6時27分
   大伴宿禰駿河麻呂、同じ坂上家の二嬢を娉ふ歌一首

春霞 春日の里の 植ゑ子水葱 苗なりと言ひし 枝はさしにけむ

はるかすみ,かすがのさとの,うゑこなぎ,なへなりといひし,えはさしにけむ



   大伴宿祢駿河麻呂娉同坂上家之二嬢歌一首

 春霞 春日里之 殖子水葱 苗有跡云師 柄者指尓家牟



   大伴宿禰駿河麻呂が同じ大伴の坂上家の二嬢に求婚したときの歌一首   

 (春霞) 春日の里の 植えてある水葱は まだ苗だとのことでしたが もう柄も大きく延びたことでしょう

3349 

2006年03月12日(日) 6時22分
葛飾の 真間の浦廻を 漕ぐ船の 船人騒く 波立つらしも

かづしかの,ままのうらみを,こぐふねの,ふなびとさわく,なみたつらしも

   右の一首、下総國歌



 可豆思加乃 麻萬能宇良未乎 許具布祢能 布奈妣等佐和久 奈美多都良思母

   右一首、下総國歌



 葛飾の真間の浦辺を漕ぐ舟の 舟人が騒いでいる 波が立ってきたらしい

   右の一首、下総国の歌

3384 

2006年03月12日(日) 6時17分
葛飾の 真間の手児名を まことかも 我れに寄すとふ 真間の手児名を

かづしかの,ままのてごなを,まことかも,われによすとふ,ままのてごなを



 可都思加能 麻末能手兒奈乎 麻許登可聞 和礼尓余須等布 麻末乃弖胡奈乎



 葛飾の真間の手児名を ほんとかな わたしに言い寄せているとさ 真間の手児名を

3385 

2006年03月12日(日) 6時12分
葛飾の 真間の手児名が ありしかば 真間のおすひに 波もとどろに

かづしかの,ままのてごなが,ありしかば,ままのおすひに,なみもとどろに



 可豆思賀能 麻萬能手兒奈我 安里之可婆 麻末乃於須比尓 奈美毛登杼呂尓



 葛飾の真間の手児名がいた時分は 真間の磯部一帯では潮騒みたいに人々が言い騒いだ
P R
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