mori 2 

2006年04月23日(日) 16時59分
*     *     *     *     *
とある小さな山里に、緑の濃い、深い森がありました。
森の奥からは、風の唸り声が聞こえてきます。
「ぶゅーぶゅー。ごーごー。」
まるで、森を守るかのように、強く唸ります。
森の入り口に、1人の少年が立っていました。
ただ森を見つめるだけで、入ろうとしません。
ただただ、森を見つめているだけです。
森の1本の大きな木の上に、女の子が立っていました。
少年は、少しためらいながらも、森の中へ入りました。
そして、大きな木の上に立つ、女の子を見上げました。
女の子は、少年に気づくと、木から降りてきました。
少年は、女の子に向かって言いました。
「あんたは、良い木霊。俺と一緒。同じ匂い。」
そう、恥ずかしそうな口調で言うと、女の子の手を握りました。
女の子も、握り返しました。
少年は、白い歯を見せて、楽しそうに微笑みました。
それから2人は、一瞬にして居なくなりました。
どこへ行ったのかは、分かりません。
ただ、森の中では、狼の鳴き声と、彼女の歌声が聞こえてきます。
*     *     *     *     *

mori 1 

2006年04月23日(日) 16時49分
*     *     *     *     *
とある小さな山里に、緑の濃い、深い森がありました。
森の奥からは、風の唸り声が聞こえてきます。
「ぶゅーぶゅー。ごーごー。」
まるで、森を守るかのように、強く唸ります。
森の入り口に、1人の少年が立っていました。
ただ森を見つめるだけで、入ろうとしません。
ただただ、森を見つめているだけです。
森の中から、1人の女の子が「ヌッ」と出てきました。
少年は、少し驚きながらも警戒しました。
女の子は、少年の顔を見るなり言いました。
「あなたは、日本狼の子孫ですね。素敵です。」
そう、優しい口調で言うと、去っていきました。
少年は、引きつった笑みを浮かべ、静かに笑いました。
それから少年は、一瞬にして居なくなりました。
どこへ行ったのかは、分かりません。
ただ、森の中では、彼女の歌声が聞こえていました。
*     *     *     *     *

zimen 2 

2006年04月23日(日) 16時33分
*     *     *     *     *
とある小さな山里に、緑の濃い、深い森がありました。
森の奥からは、風の唸り声が聞こえてきます。
「ぶゅーぶゅー。ごーごー。」
まるで、森を守るかのように、強く唸ります。
森の入り口に、1人の少年が立っていました。
ただ森を見つめるだけで、入ろうとしません。
ただただ、森を見つめているだけです。
森の前の細道から、お爺さんが来るのが分かりました。
少年は、お爺さんを見つめていました。
すると、それに気がついたお爺さんが言いました。
「昨日の仕返しをするつもいかい。偉いもんじゃ。
 本当の事を言っただけじゃろ。お前は、化け物じゃ。
 それ以外の何ものでもない。お前も分かっとるな。
 お前は、村の恥さらしだよ。憎い、この狼男めが。」
そう、強い口調で、けど少し怖がって言いました。
それを、ただただ少年は見ていました。
そして、少年がやっとのこと口を開きました。
「汚い人間だ。喰ってやろうか。どうしようか。」
その言葉を耳にして、お爺さんは青ざめました。
しかし、時はすでに遅く、お爺さんは消えました。
村から消えました。世から消えました。
どこへ行ったのかは、分かりません。
ただ、地面には、お爺さんの血が染みていました。
*     *     *     *     *

zimen 1 

2006年04月23日(日) 16時26分
*     *     *     *     *
とある小さな山里に、緑の濃い、深い森がありました。
森の奥からは、風の唸り声が聞こえてきます。
「ぶゅーぶゅー。ごーごー。」
まるで、森を守るかのように、強く唸ります。
森の入り口に、1人の少年が立っていました。
ただ森を見つめるだけで、入ろうとしません。
ただただ、森を見つめているだけです。
すると、1人のお爺さんが、森の前を通りかかりました。
お爺さんは、少年の顔を見るなり言いました。
「ここの森には、入ってはならん。ここは、神秘の森。
 ましてや、お前みたいな化け物なんぞ入ってみろ。
 きっと、この森は腐り果ててしまうに違いないさ。
 分かったなら、もうここの森に近づくのではないぞ。」
そう、強い口調で言うと、去っていきました。
少年は、唇をかみ締めて、そして静かに泣きました。
それから少年は、一瞬にして居なくなってしまいました。
どこへ行ったのかは、分かりません。
ただ、地面には、彼の涙の粒が染みていました。
*     *     *     *     *
P R
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