藤島秀憲

January 09 [Sat], 2010, 0:21
縁側の日差しの中に椎茸と父仰向けに乾きつつあり(二丁目通信 藤島秀憲)

椎茸と父が同列に置かれていることにはっとさせられる。
次に「乾く」という動詞が椎茸にも父にもかかっている。後者の乾きは切実で、枯渇しているのは水分だけではない、生命もである。
作者のうまさは場面の見せ方にある。「椎茸」の三句まではありふれた日常を歌い、父という語を契機にして
場面は一気に暗転する。一首だけみるとユーモアととれるかもしれない。
この作者は、両親の介護という現実の中から歌っている。ぎりぎりの死と向かい合うドラマティックな日常のなかで、ことさらさりげない場面が歌われている。
冷徹なまでの描写とユーモアが作者が獲得した生きる術だったのかもしれない、と思わせる読めば読むほど考えさせられる。
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