ポエルとかえる 

November 07 [Mon], 2005, 23:08
ある町にポエルという男の子が住んでいて
ポエルの家のうら道にはいつもカエルのジャックがいました。
ジャックは土の色をしていて、雨の日には必ずあらわれます。
ゲコゲコと鳴いてみたり、ただ前をまっすぐ見ていたり、
ポエルが近づいても、気にかける様子もありません。
ポエルはジャックのそんな所が大好きでした。
ポエルは雨が大嫌いだったけれど、
ママに新しいレインコートまでおねだりする程
雨の日が大好きになりました。

ある日ポエルが裏道を歩いていると、
ジャックが道の真ん中でただジッとしています。
ポエルはジャックが、誰かに踏まれちゃうんじゃないかと
とても心配になります。
「ジャック、道の真ん中はとても危ないよ、
君は土と同じ色をしているから、
間違えて誰かが踏んでしまうかもしれないよ」
ポエルは必死に話しかけます。
ジャックはポエルが話す事など聞こえてないかの
ように、ただジッと前を見ています。
どうすればいいかわからなくなったポエルは
夜になるまでジャックの隣に座って
ジャックが踏まれないようにと
ずっと神様にお祈りしていました。

家にかえってポエルは考えました。
もしも、明日の朝、ジャックがあの道の真ん中で
ペシャンコになっていたら、、、-
ポエルは自分で考えているうちに
どんどん悲しくなってしまいました。
「もしも、もしも、ジャックが誰かに踏まれてしまうのなら、
踏んづけるのは僕だ。誰にも踏ませない、僕がジャックを踏むんだ。」
ジャックはいつのまにかそう考えている自分に気がつき、
とてもこわくなってお布団を頭までかぶって寝ました。

次の日、ジャックがいた道へポエルがいくと、
ジャックはもういませんでした。

町には、冷たい風がふいてきました。
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