9月22日(木) 

2005年09月22日(木) 12時07分

1字1字丁寧に書いた黒板の名前を、麻里子は満足げに眺めた。
学校では、まだ習っていない漢字もあったが、昨日母に教えてもらってからは一晩中練習したのだ。
教えてもらった時には、異国の言葉の様でしっくりこなかった3文字も、今では自分にぴたんと似合っている。
「きっと、自分の影を縫いつけてもらった少年も、こんなうきうきした気持ちだっただろうな。」
と、麻里子は思った。

だから、誰かに見てもらいたくて(ほんのちょっぴり自慢したくて)、名前の書きっこをしようと言ったのだった。







9月17日(土) 

2005年09月17日(土) 14時28分
からり ころり
今度は ごろり
・・・何かが転がる音がする

「前はもっとかすかな音だったのに・・・」

体の中で転がっていく、何かに麻里子が気が付いたのは、小学校2年生の時。
包み込むようなやさしい5月の風が、新しい教室の新しく友達になった子供たちの声を、遠くの町の見知らぬ子供たちへと運んでいた。
そんな風も手伝って、お昼の後の休み時間、担任の先生は職員室でうたた寝をしているようだった。
チャイムが鳴ったというのに、なかなか始まらない授業など気にせず、麻里子は今年初めて同じクラスになった友達と、黒板に名前を書いていた。
「麻里子」

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