M&A(企業の合併・買収)とTOB(株式の公開買い付け) 

April 03 [Sun], 2011, 18:10
M&AとはMerger & Acquisition の略で企業の合併・買収を意味します。M&Aは新規事業への参入、企業グループの再編、業務提携、経営不振の企業救済などを目的として実施されるものですが、最近では敵対的買収も目立つようになりました。特に元堀江貴文社長率いるライブドアVSフジテレビのニッポン放送の経営権争いは記憶に新しいところです。

 このM&Aの代表的な手法としては大きく分けて統合、買収、分割の三つがあります。その中の買収にあたる手法の一つがTOB(Take Over Bid の略)と呼ばれる株式の公開買い付けです。TOBの場合、ターゲットにされる企業の株価は急騰します。その為にインサイダー取引の疑惑を招くこともあり、一般投資家保護を目的に1990年12月には5%ルールが施行されました。元村上世彰代表率いる村上ファンドのインサイダー疑惑が浮上したのも、このライブドアによるニッポン放送株取得を巡るTOBが争点となったとされています。

 M&Aとは時間を買う戦略と言われています。企業は新しく企業を設立したり、新しい工場を新設するよりも既存の企業を買収した方が技術面、人材確保などを考えても合理的です。特にライブドアは徹底した合理化政策でM&Aを繰り返し急成長を果たしました。特にニッポン放送を巡る争いでは、大多数のメディアや特番ではライブドアを批判する声が多かったのですが、逆に「資本主義の原則」からすれば買収ターゲットになったニッポン放送の経営が問題だとする意見もありました。内容としてフジテレビやニッポン放送は株純資産倍率(時価総額/会計上の純資産)が1.2倍程度で、自ら買収して下さいと宣伝しているようなものだという意見でした。
 このニッポン放送を巡る争奪戦では和解したかのようにも映る業務提携に落ち着きましたが、最終的にはライブドアのM&A戦略は粉飾決算という違法行為を突かれて終止符を打ちました。しかしこれは日本経済の古い角質によって潰されたという見方も多く、諸外国ではこの結果に不満の声が上がり、日本経済の進展を妨げる結果となったなど非難するメディアもありました。

まとめ
・M&Aは新規事業への参入、企業グループの再編、業務提携、経営不振の企業救済などを目的として実施される。
・M&Aには友好的買収と敵対的買収がある。
・M&Aの主な手法は大きく分けて統合、買収、分割の三つに分けられる。
・TOBは買収する方法の一つであり、ある企業の経営権の取得などを目的に「買い付け期間、買取株数、価格」を公表して、不特定多数の株主から株式市場外で株式を買い集める制度。
・5%ルールとは1990年12月に施行された制度で、発行済み株数の5%超を保有する場合には内閣総理大臣に報告しなければならなくなった。
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