屈強な男性看護師

August 04 [Sun], 2013, 10:07
医師は続ける。
「女で子どもが欲しくないとは変わっているね。
昔の女は偉かった。
五、六人あるいは一〇人も子どもを産みながら、
家事もそつなくこなしてきたんだからね。
あなたのような人は考え方を矯正する必要があります。
これから直ちに入院しなさい」
医師は受話器を手に取ると、手短かに用件を伝えた。
すると間もなく屈強な男性看護師が現れて、
わたしは病棟に引きずられていった。
わたしが入れられたのは、北病棟のB室である。
後から知ったことだが、北病棟では患者の多くが奇怪な死に方をして、
とりわけB室の患者が異常な目に遭うとのことである。
わたしは以上の話は、単なる都市伝説に過ぎないとたかをくくっていた。
夕食を済ませ、B室に入る。
他の部屋は四人ずつ入れられているが、
B室は二人で使うように設計されており、ベッドが二台ある。
わたしは他の人のいびきや歯ぎしりに悩まされることがない、
と全く不安を感じてなかった。
ところが、布団をめくったとたん、びっくり仰天して大声を出した。
シーツの上に、無数のゲジゲジがうごめいていたからである。
わたしの悲鳴を聞いた看護師が二人、駆けつけてきた。
事情を聞いた看護師とわたしがシーツの上に目を落としたが、
ゲジゲジなど一匹もいなかった。
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