郵便不正 無罪、崩れた検察側構図 厚労省元局長公判も苦境に(産経新聞)

April 27 [Tue], 2010, 15:39
 検察側が描く構図がついに崩れた。27日、郵便不正事件をめぐる偽の障害者団体証明書発行について、「凛(りん)の会」元会長、倉沢邦夫被告(74)に対し、大阪地裁が言い渡した無罪判決。倉沢被告の捜査段階の供述調書に加え、厚生労働省元係長の上村勉被告(40)らの調書にも「あいまいで慎重な考慮が必要」と言及、その信用性に次々と疑問を差し挟む判断に、検察側は元局長の村木厚子被告(54)の公判でも極めて厳しい状況に追い込まれた。

 ■調書信用性も次々否定…石井一議員らへの流れは認定

 「主文、罰金540万円に処する。虚偽有印公文書作成・同行使の点については無罪」

 直立の姿勢で裁判長を見つめた倉沢被告は被告人席に戻り、穏やかな表情で何度もうなずきながら判決を聞き入った。一方、3人の検察官は顔を紅潮させたり唇をかみしめたりした。

 郵便法違反の犯罪事実の認定に続き、証明書発行に関して無罪とした理由に入ると、裁判長から次々と検察側に厳しい言葉が発せられた。

 特に、村木被告の公判も含めて最大の焦点になっている捜査段階の供述調書の信用性はことごとく否定された。「内容に不自然な点がある」「信用性に疑いを差し挟む余地がある」。

 何度も繰り返される指摘に、検察官は首をかしげたり、頭を押さえたりしながら厳しい表情でメモを取り続けた。

 一方、横田信之裁判長は、証拠上認定できる事実として、倉沢被告から民主党の石井一参院議員、厚労省元部長、村木被告、上村被告ら部下へと至った依頼や指示の流れは認めた。しかし、「厚労省関係者の調書と倉沢被告の公判供述と矛盾がない言動を事実として考慮する」とあえて注釈をつけており、村木被告の公判で同じ判断が示されるとは限らないという。

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