君が見えない 

2005年08月29日(月) 16時57分
暖かな空気に包まれて目を瞑る。

もう八月も終わる。
湿気も段々少なくなってきたからか過ごしやすい日々が続く。
目を閉じれば秋の匂いがした。

笹木くんがドイツに行ってもう一ヶ月。
暫く顔も見て無いし声も聞いていない。
飛び立つ前日に見た鮮やかな笑顔だけが記憶にこびりついている。

そうだね。
うん。

そう、二言だけ漏らしてあたしたちは別れた。

短いサヨナラだけれども。


この秋でもう四度目の秋だ。
物悲しい雰囲気は無いけれど、事実も受け止め余裕もできたけれども。
空虚感だけはいつまでたっても無くなるものではなかった。
未だ綺麗な思い出にもなってはいない。


眠れない夜はテープにとった子守唄を聞く。
笹木くんの聲は、とても心地が良い。

それでも。
それでも、
あのときの少し影に包まれた笑いを。
あたしが理解する事が出来たのならば。
救う事が出来たのかな。

背中を追いかけても追いかけても手は届くはずがなく。
光の中どれだけ目をこらしても、君が見える事は無い。

いつになれば。
あたしたちは呪縛から解放されるのだろうか。


全ては幻だよと冷たく言い放った翠さんを。
本当の笑顔にする事が出来るのだろうか。

いつになれば。

手を伸ばして 

2005年08月14日(日) 16時59分

喉が、渇いた 。

からからと干乾びる喉とじりじりと照りつける地面に注がれる視線、と。

どこまで聞いていいのか分からなかった。

ただ、たんに、野球をやっているだけなんだって。
好きだから、やっているんだって胸をはって言うのが何だか恥ずかしかったんだ。

だから。

そう素直に言えなかった自分に余計に腹がたった。

耳を縛り付ける蝉の鳴き声を遠くに君の聲を聞いた。

「好きなんだろ?」

頷く事すら出来ない。

ああ、喉が渇いた。

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