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July 25 [Wed], 2012, 21:15
てくれという句もありました。国元へは私から知らせてもらいたいという依頼もありました。必要な事はみんな一口
ひとくち
ずつ書いてある中にお嬢さんの名前だけはどこにも見えません。私はしまいまで読んで、すぐKがわざと回避したのだという事に気が付きました。しかし私のもっとも痛切に感じたのは、最後に墨
すみ
の余りで書き添えたらしく見える、もっと早く死ぬべきだのになぜ今まで生きていたのだろうという意味の文句でした。
 私は顫
ふる
える手で、手紙を巻き収めて、再び封の中へ入れました。私はわざとそれを皆
みん
なの眼に着くように、元の通り机の上に置きました。そうして振り返って、襖
ふすま
に迸
ほとばし
っている血潮を始めて見たのです。

四十九

「私は突然Kの頭を抱
かか
えるように両手で少し持ち上げました。私はKの死顔
しにがお
が一目
ひとめ
見たかったのです。しかし俯伏
うつぶ
しになっている彼の顔を、こうして下から覗
のぞ
き込んだ時、私はすぐその手を放してしまいました。慄
ぞっ
としたばかりではないのです。彼の頭が非常に重たく感ぜられたのです。私は上から今触
さわ
った冷たい耳と、平生
へいぜい
に変らない五分刈
ごぶがり
の濃い髪の毛を少時
しばらく

なが
めていました。私は少しも泣く気にはなれませんでした。私はただ恐ろしかったのです。そうしてその恐ろしさは、眼の前の光景が官能を刺激
しげき
して起る単調な恐ろしさばかりではありません。Iraniansinglesconnection.com私は忽然
こつぜん
と冷たくなったこの友達によって暗示された運命の恐ろしさを深く感じたのです。
 私は何の分別
ふんべつ
もなくまた私の室
へや
に帰りました。そうして八畳の中をぐるぐる廻
まわ
り始めました。私の頭は無意味でも当分そうして動いていろと私に命令する
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