「えー…いいけど……おじさんはいくらくれるの?」
腐りすぎてるよ。この世。
面白くない。濁ってる…気持ち悪いぐらいに。
「う〜ん…3万はどうっ?」
汚れに汚れて、ボロボロになったあたしのカラダ。
もうこれ以上汚れることってあるのかなあ…?
「え〜〜もうちょっと欲しいな?あたし…実はこんなこと慣れてなくて。ちょっと…こわかったりしてるんだよ?」
汚れることと引き換えに、たくさんのお金を手に入れたけど……
「そっそーかっ。ごめん、気づかなくて…。ご…5万はどうだい?」
「うん。いいよ。」
あたしのなかはいつもカラッポだった。
そんなあたしの目の前にあらわれたのは、
他の誰でもない、たったひとりのアナタ。
こんなあたしでも、愛してくれる男いるんだね。
あたしの人生、捨てたもんじゃなかったね。
今、考えてみれば。
今年から高校2年生のあたし。
宮田優子(みやたゆうこ)
いつの頃からか、あたしはひねくれた人間になってしまっていた。
ダメだと思ってるけど、素直になれないせいか反抗ばかり。
高1のなかば頃からだったかな、そうなっちゃったのは。
夜遊びばっかしてんの。たばこも平気で吸って。
ついに高1の秋には、
援助交際にまで手をだしてしまった。
でも、これなかなかいいんだよ?
ひとりのおっさんとヤルだけで一気に3万は儲かるんだし。
多いときは7万ぐらい。ヤっとかないと損でしょ!
え?
妊娠しないかって?
へーきへーき。ピル飲んでるし、もちろん相手のおっさんも避妊してくれてる。
そんなアホらしいミス、あたしはしないよ。
がんばって汗水流して高校生が月に稼ぐ給料を、あたしは1回ヤるだけでカンタンに手に入れちゃうんだよ。
そこら辺のファミレスとか、コンビニで働いてる奴らがバカに見える。
っていうか、実際バカなんじゃない?
本気でそう思う。
ひねくれてるでしょ。
何とでも言えば。
これがあたしの考え。
「優子〜っ、今日もするでしょ〜?」
制服のスカートはひざ下。清楚なストレートに黒髪。カッターシャツはしっかりボタンをしめて。
この子はあたしの‘知り合い’。向こうは勝手に友達だと思ってるみたいだけど。
もうひねくれたあたしには友達なんてどうでもよかった。
関係を持つことさえ面倒に思えて。
いつも1人でいるあたしに話しかけてきたのが、この子、知香だった。
知香もあたしと一緒で援交で金を稼ぐ。
性格はあたしみたいにきつくない。顔だって優しげ。人間って外見だけじゃ判断できないよね。
「あ〜、今日はパス。腰痛くてさ〜。」
「あははっ、働きすぎじゃん?じゃああたしもやめとこーっと。」
「何で?1人で行ってきたらいいじゃん。」
「優子がいなきゃなんかやだー。」
「甘えたさん。」
「いいもんね〜。」
いまどきの女子高生って、何が楽しくて毎日生きてるんだろう?
…あたしにはわからないよ。