恋愛小説-1 

January 26 [Sat], 2008, 2:10

act:01










一週間の真ん中の水曜日。
時計の針は20時をとっくに過ぎていた。
店内に流れる軽快な音楽。
今流行りのドラマの主題歌らしいんだけど、あたしはそういうのにはどうも疎い。
テレビの中の恋愛なんて、結局はみんな同じ。
誰かを好きになって、恋人になるんだけどいろんな波瀾があって。
別れそうになるんだけど、2人で乗り切って。
ああ、そうそう。ライバル登場なんてよくある話だよね。

だからつまらない。
初めから決まったストーリなんて。


アップテンポな曲が終わり、次に流れるのはスローテンポな曲。
所謂バラード。



週に3度のバイト。
ただなんとなく初めてみたけれど、結構気に入ってる。
レンタルビデオ店だから、新作が出たら従業員の特権でいち早く借りられる。
家からも近いから、両親の承諾も簡単に貰えたし。
仕事も体力は必要だけど覚えることは少ない。


「あきちゃん、もうすぐで上がりだけどどうする?」


隣でレジを打ち終わった葉子(ようこ)さんは、時計を見ながらあたしに問う。
高校生ってこともあって、9時にはバイトは上がる。
今の時間帯だったらあんまり忙しくないし、早く上がってもいいよって言われてるけれど
あたしにはちょっとした目的があった。


「うーん…せっかくなんでもう少し頑張ります」

「そっか。…あ、あきちゃん。あの人また来てるよ」


葉子さんの言葉に心臓が跳ねる。
「あの人」はここのレンタルビデオ店でも結構有名な人。
第一に容姿が整ってる。
切れ長の目に、すっと通った鼻。
色素の薄い髪に、長身。
芸能人って言われても違和感がないってくらい、その人はカッコいい。

…それだけだったら、単なる「カッコいい人」で終わるんだけど。


「今日はあの人、何借りてくんだろうね」

「この前はなんでしたっけ?」

「あー…随分古い映画だったよ」

「趣味が渋いんですかね…」

「いやー、どうだろうね」


その人に気づかれないように、こっそり葉子さんと噂話。



「すみません、これお願いします」

「あ、はい」


耳に響くような低い声。
緊張しながらその人からDVDを受け取る。

--- タイタニックですか…

横で葉子さんが小さく噴き出す。


「レンタル期間は、いかがなさいますか?」

「…一週間で」

「畏まりました。先に会員カードをお返し致しますね」

「はい」

「お会計は500円になります」


長い指先がポケットの中を探って、財布を出す。
その姿におもわず見とれそうになるけれど、今はバイト中。
しっかり気を張らなきゃね。


「…恋愛もの、お好きなんですか?」


突然葉子さんが言う。
あたしは心臓が飛び出そうなほど驚いた。
よ、葉子さん?!
イキナリ何をっ…!!

「は?」

ほ、ほら!!
その人も驚いた顔で葉子さんを見てるじゃない!!
自分が訊いたわけでもないのに、こっちの方が恥ずかしい。
俯いて、レジを打った。


「結構借りてますよね、恋愛もの」

「ああ…そうですね。好きっていうか…ちょっと興味があって」

「そうですか」

「あ、500円のおつりです!ありがとうございましたっ!」


恥ずかしくて、おつりを渡す手が震えていないか心配だった。
当の葉子さんは涼しい顔をしてるけど。
訊かれたその人もさして気にはならなかったみたい。
そこだけが唯一ホッとできるところかな…


「ありがとうございましたー」


葉子さんの間延びした声を背に、その人はお店から出ていく。
あたしはそれどころじゃなくて、彼が出て行った後葉子さんに詰め寄った。


「葉子さん!イキナリあんなことっ…」

「いいじゃない、興味があったんだもん。イケメンが恋愛DVDを観て何を思うのか」

「何訳の分かんないこと言ってるんですか!恥ずかしかったんですから!!」

「あはは、ごめーん」


目の前で手を合わせて可愛く謝る葉子さん。
これであたしより3つも年上だなんて思えないよ…

でも、ね。
あたしも決して興味がなかったわけじゃないんだ。
あの人がここのレンタルビデオ店で有名な、もう一つの理由。

借りていくDVDは全て恋愛もの。

古いものから新しいものまで。
彼の範囲は広いらしい。


「それにしても今日はタイタニックか」

「いいじゃないですか。お客様のプライベートですよ」

「ふうん、あきちゃん“河口さん”には興味なしですか」

「あ、あたし上がりの時間なんで!失礼します!」

「ちょっとー逃げるのー?」


急いでお店の奥のロッカールームに入る。
河口さん、っていうのはあの人の苗字。
会員カードの裏に書いてあるから、知っている。


彼について知ってることは少ない。
本名が河口京介さん、ってこと。
恋愛ものに興味がある(らしい)ということ。

たったそれだけ。
歳も、住んでいるところも、働いているのかも知らない。


だけど…どうしてか分からないけれど。
河口さんが来るたび嬉しい、って思う自分がいるの。
タイタニックかぁ…
レンタルビデオ点のエプロンを外しながら
今日はタイタニックでも観てみようかな、なんて。

そんなことを思った。

設定 

January 19 [Sat], 2008, 21:01
甘いもの大好きな彼と甘いものが苦手の彼女のお話。

甘かったり苦かったり、ちょっと切なかったりな恋愛。



-----------------

・藤堂修司(とうどうしゅうじ)
甘いもの大好き主人公

・八賀美緒(やつがみお)
甘いもの苦手なヒロイン

・Dear chocola(ディア・ショコラ)
修司のバイト先・チョコレートケーキが絶品
(コーヒーも絶品なので美緒も来る)

設定 

January 18 [Fri], 2008, 23:23
バイト先のレンタルビデオ店によく現れるカッコいい男の人。
あたしが彼について知ってることは少ないけれど、ハッキリ言って変人だ。
毎回借りていくDVDといえば恋愛もの。
おまけに毎月10日にゲームセンターに現れ、おもいっきり少女趣味なぬいぐるみを取っていく。

だけど一つだけ、確かなこと。
あたしはいつの間にか、彼に恋をしてしまっていた。




小 説

キーワード
切ない/ハッピーエンド


01


登場人物>>

・佐野あき (さの あき)
高校2年生

・河口京介 (かわぐち きょうすけ)
23歳/ビル清掃員

・西野咲 (にしの さき)
あきの新友/かなりのミーハー


*話に応じて増えていきます

設定 

January 18 [Fri], 2008, 23:01
「完璧な人が好き!」

もう、10年以上も前の話だけど、幼馴染の朱里がそう言った。
それから10年。
朱里の為に完璧になったのに、入学式のとき彼女は同じ高校にいなかった。
もしかして俺、失恋?

朱里一筋10年の完璧ボーイ葉山涼と
意地っ張りな宮原朱里のラブコメディー。


不器用な想いに花束を


登場人物

・葉山涼 (はやま りょう)
高校一年生/完璧ボーイ/朱里一筋

・宮野朱里 (みやの あかり)
高校一年生/涼の幼馴染

・坂下奈々 (さかした なな)
高校一年生/朱里の親友

・木村晴架 (きむら はるか)
高校一年生/涼の友達


*話に応じて増えていきます。
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:月原華南
  • アイコン画像 性別:女性
  • アイコン画像 誕生日:6月6日
  • アイコン画像 血液型:A型
  • アイコン画像 職業:大学生・大学院生
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●LovE!!●加藤和樹/BUMP OF CHICKEN/ELLEGARDEN/aiko/RADWIMPS/テニスの王子様/跡部景吾/りんご/小ぶりの雨/語学/お城/ヨーロッパ/甘いもの/ミルキー/白い物/ポートレート写真/空/可愛い靴/オーランドブルーム/村上春樹/三島由紀夫/世界史/映画/ショッピング/美術館/チョコレート/シャーロック・ホームズ/絵本/桜/綺麗な言葉/くるみパン/歌/野球/うすいピンク/4月/雪

まだまだ増える予定/笑
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