手放さないよ。

February 29 [Fri], 2008, 13:47



なぁ今日



どこに、帰る




俺の、とこ?



おかえりと、ただいま、と。






あぁ、手放したくねぇな。












「マツさん?」
「あー?」



「マツさんっ!」


シュンが、子どものように。
振り返る、夕陽の中。



蹴り上げたサッカーボールが、誰かの未来みたいで。



帰り道。
横浜、波音が遠くに。



俺より早歩きなのは。
俺より、前を歩くのは。




「マツさん遅ぉい!」
「あぁ〜?」


お前になんか、合わせてたまるか、って。



夕陽の中、残る残像。
追いかける影。



シュンが、振り返る。
その、笑い顔。






まるで遠い、存在のように感じて。






「…シュン」
「なに?」


俺に振り向く、その顔を忘れられないから。
忘れられなかった、から。



今日は。
クリスマス前デートとか言っちゃってよぉ。
海が見たいとか、
デパートのイルミネーション。
俺が散々連れまわして。
結局、最後は。



シュンからのリクエスト。
サッカーボールを蹴りながら。


見慣れた横浜の街を歩く。



そんな、デートの帰り道。
デートって言えんのかな?




俺たちらしいって言えば。





「お前さぁ…知ってっか」
「…なに?」




追い付く。
その、肩掴んで。




言い聞かせる、ように。


追い付いた。
やっと、届く。




待てよ
なんて




もう
偉そうに言え、ない。






「オレ…」






お前が


好き、なんだ






きょとん、としたシュンが。



「…よく知ってるよ」



って。
天使みたいに笑う、んだ。



夢かと思った。
あんまりに、はっきり言うから。









「マツさん」
「ん」




「オレも」
「ん?」





「オレも…」



なんだよ、ってからかう。
ばっかじゃねーの、って。






苦しい!って叫ぶくらいに。
抱きしめて、やるから。


側に来いよ。




痛いって位にキスをやるから。





ここに、帰っておいで。






なぁ今日


どこに、帰んの。





俺の、とこ。







並んで歩かない、のは。



歩けない、のは。





俺が、お前を守るって決めたから。
たった、今。





あぁ、手放したくねぇな!



お前がどこにいったって。







「ッ、いたぁ…!」



強く強く。
俺のにおいを、覚えさせるから。




首筋に残した、キスマーク。
指で弾いて、にやり笑う。





お前が帰れる場所はここだけ、だろ?






「まだ夕方なのに…」
「あ、文句言うならもいっこおまけに…」





「もう…イイ…」



あぁ、手放さない、よ。





約束する。








「おかえり」
「…ただい、ま」




見慣れた横浜の街を歩く。
昔とちっとも変わらない、のに。





ただ、ひとつだけ。







「さて…そろそろ帰っか」
「うん」





「一瞬に、ね」




天使が。
ぼそり、と言って俺をかまうように笑った。




ひとつだけ、違うのは。


俺が、お前をもっと好きになってんだって。



それだけ。





あぁこりゃあ。



一生手放せねぇ、なぁ…




*fin*

-2

February 22 [Fri], 2008, 16:43

+++


「で、元の場所に戻すのもめんどかったんでもうこれでえーやって…」

きーてるこっちが恥ずかしいわ。
何、ほんまに。



「そーゆーことっすから、最後に松井さんに使ってもらえて嬉しいんすよ」


聞けば、嘉人がこのペンを購入した日は、俺たちが恋人という関係になった日なんやって。
それで俺と両思いになったその帰り、普通のペン買お思って入った文房具屋でなぜか会計ん時に手に持ってたんが黒ペンやなくってコレやったらしい。
嘉人は間違えてレジ持ってたんやないかってゆーたけど、ウキウキやったからピンクなんて色持ってしもーたんやろ?



「ふぅん?」

恥ずかしいこと語った嘉人に、心の奥に湧き上がった何とも言えへん気持ちを悟られへんよー少し冷たい返事。



「あー、バカにしとるでしょう?」
「さぁなぁ〜どないやろぉね〜?」


すると嘉人はふて腐れ顔。
仕方ないやん、どんな返事したらえーかわからへんって。



「…終わるから新しいの買いに行かなぁ」


嘉人は長い冬を乗り越えて来た遅咲き桜。
もっとおっきく華咲かせるんやろーなぁ、コイツは。

さ、じゃあこれから文房具屋でも寄って、さっきの店にでも今夜連れてったるか。
おっと、忘れんうちにさっさとメモとっとかな…



「ぁ…」
「どないしたんすか?」

ヤバ。
住所も電話番号も忘れてもーた…。





「あっほぉー、お前がよけーな話したせーで忘れたやないかぁ〜っ!!」
「えぇっ!?わぁぁあんごめんなさい〜っ!?」


アホアホアホアホ、アホ嘉人。
ついでに俺のアホ。
ペンくらい自分でいつも持ってなアカンがな。




「ごめんなひゃい〜〜!!??」



はぁ…。
桜色のペン2本買お、ひとつは俺用。
もうひとつはアホなコイツ、俺だけの桜に。



*end*

恋の色は桜色

February 22 [Fri], 2008, 16:41


「嘉人ー、ちょいペン貸せ〜」
「あ、はい!何色がいーっすかぁ?」


人間、何かを覚えとこ思てもちょっとすると忘れてしまう生きモンや。

テレビ見てて流れた洒落た店、今度嘉人連れてったろーって、忘れんよう住所やら電話番号メモろうとする俺。




「別に何色でもえーからはよう…」
「えーっと…じゃあコレ使って下さい!」

と、嘉人が渡してきたのはインクの終わりかけたペン。



「それ、もーすぐ終わりそうなんで使っちゃって下さい♪」


なんでか、めっちゃ嬉しそうに言ってくる嘉人。
一本のペンを使い切ることがそんなに嬉しいん?

ってか…ずいぶんかわえー色のペンやなぁ。
淡いピンク、喩えるなら桜色。
桜色…まさに嘉人の色やん。




「へへへ、実はそのペンですね〜」


そして、いつもの人懐っこい笑みを浮かべ、嘉人は自慢げに語り出した。
そのペンにまつわる思い出を…。



忍者(時代劇?)パラ☆-1

December 20 [Thu], 2007, 17:07




それは昔むかし…


時代は、街にはお侍さん、そしてお城には殿様やお姫様が住んでいる頃。

それは、とある国のとあるお城…







「姫さま〜!ってシュンーッ!」
「シュンくーん!もぉ〜せっかくもっちがかわいくしてあげようと思ったのに!」
(波戸ちゃん+本山もっち)



「お前ら姫の名前普通に呼んで…ってまぁいい、か…」



それは、とあるお城で起こる物語。
家来たちが騒ぐ中、ひとり大きなため息をついたのはこのお城のお姫さまの教育係りのヨシカツ。




「シュンは(←君こそ姫さま呼びじゃなくていいの)かくれんぼ上手いからなぁ…そういやアイツの姿も朝から見えないけどまだどっかでサボって…」



ぶつぶつ、と長い大廊下で彼が呟いていると、後ろから大声が。




「シュンがいなくなったって!?」
「え、あ、いや」
「シュンが家出したって!?」
「いや、家出じゃなくて」


「シュンがーっ!!」



「(もういや俺…)」



呆れたヨシカツ。
大声で叫び、姫さまを心配しまくっているのは過保護な、この国の殿様こと、姫のお父様(水沼)





「シュン〜!ごめん!もう木登りがいけないとか言わないからーっ!」










「(木登り、はもう飽きたんだけどなぁ…)」


「くぅ〜ん」
「あ、だめだよシュークル!しぃ〜っ!」




何やら。
長い廊下の壁の裏側でこそこそと。


一匹の犬、シュークルを抱きかかえたのが。
何を隠そう(隠すことなんてありませんが…)、この国のお姫様。






「父さんも、もうちょっとほっといてくれたらいいのにな〜…」



ふーっとため息。
家来たちの存在が遠退いて行くのを待ちながら。



「シュン〜ッ!あんみつ食べさせてやるから〜っ!(泣)」


「(あんみつ…)」




そんな姫さまの名前は、シュン。
王様のひとりむす…こ。


お城の跡取り、よりは。
どうしても娘、が欲しかった殿様。
生まれたてのシュンを見て、あまりのかわいさに、家来たちにシュンを姫さまと呼ぶように命令しました(どんなよ…)





「(もう行った…かな?)」



こそっ、と。
廊下の裏側にある隠し扉から顔を出してみる姫さま。




「(まだ新しい隠し扉見つけちゃったなぁ…)」



まだ新しい赤の着物をずって、埃をぱたぱたと払い。



「(あ…こないだヨシカツさんたちがやってた球蹴り俺もやりたいな〜外に出れる隠し扉どっかにないかなあ…)」



どうやらこのお城、には。
誰が何のために作ったのか、隠し扉。
シュンが家来たちから逃げ隠れるにはちょうどいい抜け道が隠されているのでした。
(いやでもそれは忍者さんたちがね…←)





ふぅ、とため息。
姫、という地位から。


朝から晩まで。
お城の中で、勉強と。


外を見て、孤独な姫さまはため息を大きくつきました。





「なんか楽しいこと…ないかな…」



虚ろな目で窓から外を見ていると




「わんわんっ!」
「ん?」


「わんわんっ!わん!」


足元に降ろしたシュークルが突然鳴き始めました。
吠える先は、天井…




「…?」




「…ッくしょー!また蜘蛛の巣かよっ!」





「って…うわっ!?」



「ええっ!?」




それは、知らない男のひとの声。
と、突然天井裏から黒装束の人間が落ちて来ました。




「え…」
「いッ、てぇー!なんで急に壁抜けんだよ!コントかっ!?」



あまりの突然の出来事に目を丸くする姫さま。
その怪しい人物を威嚇吠えするシュークル
(ってか時代劇パラレルなのに犬の名前がシュークルってとか突っ込みは無しですv)






「ぇ…あ、あの、だいじょー…」
「あぁっ!?」
「(びくっ!)」





「ぁ…お前…?」
「ぇ、あ…忍者…さん?」



男の名前は。
マツ、このお城を守る、忍者。
口元から下を布で覆っていて、隠された表情。



ぽかぁん、とする姫さまを見て。
忍者マツ、は思わず。




「姿を見られたからには生かしちゃおけねぇなっ!」
「えっ…えぇっ!?」



と、突然姫さまはそんな忍者に担ぎ抱えられ。






「ちょっと!ちょっとちょっとー!?」



わんわん、と吠えるシュークルを置き去りに。
姫さまは憧れていた外へと、妙な形で連れ出されてしまいした。







「ちょっと!勘違いっ!?」




何やら勘違いされてるらしい…
とんでもない忍者と、運命の?出逢いをしてしまった姫さまの、運命やいかに。








つ…づくらしい。

お風呂。

November 18 [Sun], 2007, 14:26



あーもぉマツさぁん!こんなとこで寝ないで!


あぁ〜うっせェな…(ソファーでごろごろマツさん)


ほらお風呂ー!(ぐいぐい)




あぁ〜…シュンが一緒に入ってくれるならぁあ…(でれぇ)






…(ぷいっ)


(あ、怒ったか?)








(数分後)


マツさん!お風呂!(タオルばさっと)


おぶっ!窒息死させる気かよっ!?







直樹っ!

うぇっ!?(どきっ)






お風呂…入ろ。


(きゅん…!)お、おー







(指差して)はい、お風呂場行くっ!




(あくまで一緒には入んねー気だな…/しぶしぶ)




おわれ。





俊輔さんへの迷惑メール。
直樹って名前呼ばれて結局でれでれマツさん。



マツさんには、でれぇって表記がよく似合う。

#3#10と…

November 16 [Fri], 2007, 15:58



マツシュン、去年書いたのをあっぷ。
クリスマスメールって特別な感じがしていいなぁ、と思ってる企画だったり。


あと、記事のカテゴリー分けを見やすく。
#3#10とか、カプ別に整理。
PCからのひとは横っちょのカテゴリーでカプが探せると思います♪


クリスマスの約束

November 16 [Fri], 2007, 15:42



来年のクリスマスも。
クリスマスの、約束。
そう言って、指きりをした。





お前らしくない。
弱音みたいな、ロマンチストに。











「マツさん、サンタさんみたい」
「プレゼントは貰うけどな!」





らしいね、と笑う。
クリスマスって、雰囲気に流されて。
キレイだ、なんて思う。







なぁ、来年のクリスマスも。
お前が、いて。
俺が、笑えて。
どっちも、しあわせで。



逢えなくても、離れてても。
しあわせだって、言い合おう。









クリスマスの、約束。
来年も、お前がしあわせでありますよう。







俺が笑ったら。
俺が笑うたび、お前がしあわせだといい。











「あれ、マツさんケーキは?」
「ぁ…」
「…一緒に、買いに行ってもいい?」





繋いだ手を、もう離さないと誓った。
クリスマスの、約束。










*fin*



去年のクリスマスにサカ友さんに送ったクリスマスメール。
今年は…ふふっ(意味深)

マツシュンは、なんかおとなになったなぁ。

#10#10

November 06 [Tue], 2007, 3:29

松井嘉人、です。
過去くろす(前HN)ファイルを整理してたので。




数字表記はこれでいいや。
紫の10と、桜の10。

このお話、好きだなぁ、と思って。
我ながら…よくこんなの書けたなぁ、と。




どうやら前サイトでリク頂いた作品。


『アテネ五輪が絡んだお話です。
んと、コレはアテネに入った直後のお話として読んで下さい〜!!
試合は残念な結果で終わってしまいましたがずっとずっと大好きなこのふたりを応援していきたいと思います☆』

って表記があったので。
あんまり覚えてないや(おい)






アテネっこ。
つらかったけど、楽しかったよ。
あの頃。









大ちゃんと、嘉人のことも。
今でも、大好き。





一番星探し。ってタイトルがまた泣かせるねぇ。




大ちゃん、嘉人のこと。
嘉人、大ちゃんのこと。


一番星。
手探りの、まだ淡い恋。


1番星探し。

November 06 [Tue], 2007, 3:21



俺らしくもあらんのに、

「ふぁ…」


ふと外の朝焼けの中へ、まだ涼しい夏風か何かに呼ばれ導かれるままに。
ペットボトルの水に口つけて、まだ起床時間には早すぎる。





瞳を閉じてひとり空を見上げ、
忘れかけた夢を探すように空へと延ばした掌。


高く高く届くよう、それを取り戻すかのように。




「…って、何やってんやろ」

フッとひとり笑い、ホテルの部屋へ戻ろうと後ろへ向くと、




「…なんや、お前も眠れへんかったんか」


目をこすこすしてボーッと立ってた俺の小猿大久保ヨシト。
髪の毛ぐっちゃのまんまで肩にタオルかけてだっさいカッコして。





「うス〜、時差ボケ治らんとですー」
「あぁ〜?飛行機ん中でがーがー寝とったからやろ」


緊張しとるんやろか、らしくもない。
街の明かりが目覚め始めて鳥が鳴く。
甘えたいように近寄ってきたから肩抱いて、今日のキスしたるにはまだ早すぎる。




「ちゃんと眠らんとー、もーパス出してやらへんでぇ」
「えぇ〜〜…」


と、試しにしてみたキスするよな素振り、
怖いのか恥ずかしいのかぎゅっう〜って目ぇつぶった嘉人。





「…アホ、なぁーに期待してん」


一日の始まりに踊る胸が未来を描く。
ビシッとデコピンしたって気合い入れ、
嘉人のでっかいリアクションが目の前の暗闇をかき消す。





「いっったぁー、ばっちり目が覚めてしもたやないスかぁーっ!!」
「ん〜、もう夜も終わりやからえーやん♪」



今までお前が出逢って来た人間の中で俺は1番になれるか2番か最高か知らんけど。
考えてみたら、どんなに考えてみても俺にはお前が1番で。






朝焼け、その中にまだ残る希望の星を。
ソコに探す、今日初めての輝く一番星を。



*end*



なぉはる。

November 06 [Tue], 2007, 3:19


かきわすれた。



ナオトさん行ったあと、眠れなくて書いたお話。
桜ブロで公開済み。





しあわせ風味。
ハルちゃんも、ナオトさんも。

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