クロッカス

November 24 [Thu], 2011, 10:12
時は第三次世界対戦。
武器や兵器が発達したとはいえ、人員は常に不足している。健康な男子は12歳になると徴兵令により軍に入らなければならなない。

そいつは入隊4年目の後輩だった。いつも真面目で、けれど心の優しいやつだから先輩後輩関係なくみんなに好かれていた。

ある夕飯時、そいつ…大輔がなにやらそわそわし始めた。指摘すれば顔を真っ赤にして何でもないという。…なるほど。
俺は隣に座っている大輔に小声で話かけた。


「知ってるか?体調不良の場合、保険医と隊長の確認がいるらしいぜ。」

『それが…?』

「鈍いな、お前。隊長が席を外して少し医務室にこもらなきゃいけないんだよ」

『…はい。それで?』

「だから!俺らが仮病使ってやるからその間に行ってこいよ。彼女まってんだろ?」

『はっ…はい!///』
ありがとうございますと一礼して食堂を出ていった。


俺らの中で医者の息子がいる。そいつに仮病役を任せた。後々めんどうがないからな。そいつがお腹を抱えて医務室に向かうのを見届けてから、何もなかったように席に戻り談笑していた。


最近大輔には気になっている人がいる。時々しか来ないのでなかなか会えないようだが。俺ら何人かは気づいていたが何も言わなかった。その相手が隊長の娘さんだったから。ただでさえ、俺ら一下級兵は恋愛何ぞしてたら、そんな暇があるなら鍛練しろと怒られるのに、また娘さんにとなると…。だから余計なことは言わずそっとしておいたのに。空気が読めないやつが一人はいる。櫂(かい)のやつ…

「なあ、大輔のやつ女とちょくちょく会ってんの知ってるか?」
にやにやしながら俺らの席にやって来た。

『知らねーよ。てかそんなことお前が口出すことじゃねえだろ。』
てかお前が絡むと余計なことになるんだよ。

「気になるじゃん。でさー、この間見たんだけど、なんと相手が隊長の娘さんみたいだぜ!」
あ…馬鹿!…時既に遅し。こいつは周りを見て話さない。そんな大きな声で話せば3つ隣のテーブルの隊長に聞こえるというのに…
俺は慌てて隣に座っていた仲間の同期に大輔に伝えるよう言った。そいつが走って行くのと入れ替わりに隊長が席にやって来た。

『どういうことだね?』


……これはやばいな。
悪い、大輔…!



―――――――――――
まだ続きます。
今日の夢のはなし(笑)
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