●ビジーの葬儀に出るアディソンたち
壮絶なビジーの死に直面したアディソン。葬儀のためコネチカットの実家へと戻ります。彼女から「付き添い不要」と言われたサムはロスに残るものの、「気が利かない」と女性陣からは非難ごうごう。結局、アメリアの提案で、緊急の患者がいるヴァイオレットとシェルダンを除くクリニックのメンバー全員で弔問に行くことに。
モンゴメリー家の豪邸では、妙に落ち着き払ったアディソンが葬儀の準備を進行中。
そのロボットのような態度は、サムやクーパーを気味悪がらせます。
そして、ビジーの意向により葬儀で追悼の言葉を述べることになったアディソンは、葬儀の前夜、寝酒を求めにキッチンへ。そこに居合わせたシャーロットに、追悼の言葉を書く手伝いをしてほしいと持ちかけます。病院の医局長としてビジーの死亡証明書を見たシャーロットは、ビジーが自殺だと知っていることをアディソンに打ち明け、「好きなことを言えばいい」とアドバイス。
翌日、葬儀でアディソンはそつのない追悼の言葉を述べますが、その言葉に違和感を覚えたサムは、感情を解き放つようアディソンに訴えます。アディソンはここで初めて号泣。その後、アーチャーにビジーの死因は自殺であることを打ち明け、
「ビジーは悲しかっただけ。自分勝手なんじゃない。家族を愛してなかったわけじゃない」と、葬儀では言えなかった追悼の言葉を述べるのでした。以前は、自殺は弱い人間のすることだと思っていたというアディソン。
ビジーの自殺を“仕方ない”と受け止められるようになったのは、さまざまな経験を重ねてきた今だからこそかもしれませんね。
なお、アーチャーは久々の登場でしたが、ナオミを口説き落としてまたまたベッドイン。以前、彼女を傷つけたことも忘れ、相変わらずのお調子者ぶりですが、今回はビジーを失った悲しみのさなかのこと。目をつぶってあげたいと思います。
一方、アディソンの父キャプテンも伴侶を失った悲しみでボロボロ。ヴァイオレットとの過去を持ち出して、大人気もなくピートに絡んだ上に、パンチを空振りして転倒。いやあ、情けない……。しかし、父親として子どもたちを支えるべきとピートに諭されると、
「スーザンが倒れて喜んだ。スーザンが亡くなれば自分の元にビジーが戻ると思った」と本音を吐露します。彼もまた、ビジーの死が辛くて仕方ないのです。それでも、ようやく一家の主人たる自覚を取り戻したキャプテン、墓地で泣き崩れるアーチャーを気遣う一面も見せました。
こうして、ビジーの棺は家族と友人に見守られながら埋葬されました。とりあえず、遺族としての務めを果たしたアディソンですが、ビジーの死をしばらく引きずることになりそうです。
●夫の死刑執行を阻止しようと奔走するヒラリー
本の出版の件でニューヨークに行っていたヴァイオレットはロスに戻り、患者ヒラリーのセラピーを行います。
実は、彼女の夫ブレットは殺人罪で有罪になり服役中。しかし、ブレットは17年間にわたり潔白を主張しており、彼の無実を信じるヒラリーは、死刑執行がいよいよ48時間後に迫った今も死刑延期を求めて奔走している状態で、「区切りを付けて」というヴァイオレットのアドバイスに耳を貸そうともしません。
一方で、シェルダンは刑務所でブレットに面会。死を覚悟したブレットは、本当は有罪だと告白してシェルダンを驚かせると、「ヒラリーにも、世間を恨んでほしくない」と、真実をヴァイオレットから妻に伝えてほしいと言付けます。
そして、シェルダンからこのことを聞いたヴァイオレットは、真実を告げるかどうかはヒラリーの精神状態を見てから決めることに。
最終的には、ヒラリーを刑務所に連れていき、ブレット本人の口から真実を告げさせます。
しかし、夫の無実を信じきっていたヒラリーは、今さら有罪だと聞かされてもすぐに受け入れられるはずもなく……。
ショックのあまり刑務所を飛び出します。
そして、動揺したヒラリーは、ブレットの有罪を知ったにもかかわらず、殺された被害者の妻エレンにまで執行延期の嘆願を頼みに行きます。
しかし、夫の命を奪った犯人に時間を与えてやるほどエレンだってお人好しじゃない。ブレットのせいで、夫は子どもたちとの貴重な時間を奪われたのだと涙ながらに訴えます。
彼女の言い分はごもっとも。これにはヒラリーも返す言葉がありませんでした……。
ブレットの死刑執行間近となり、ヒラリーに付き添っていたヴァイオレットは、ブレットの死刑を受け入れるよう彼女を説得。納得したヒラリーは、ヴァイオレットとともに刑務所に急ぎます。到着時、すでにブレットの死刑の準備は進んでおり、ガラス越しにしか会えない状態でしたが、ブレットはその表情からヒラリーの愛を感じ取り、静かに自分の死を受け入れ息を引き取るのでした。
……、ビジーの葬儀だけでも重いというのに、この死刑執行。見ているのが辛かったです。ただ一つ言えるのは、ヒラリーが本当にブレットを愛していたということ。彼に無実だと信じ込まされていたにもかかわらず、最後まで彼への愛を貫く姿勢には胸を打たれました。ヒラリー役のポーラ・マルコムソンの熱演も光りましたね。お見事でした。
【注目のセリフ】
「まるであの冷酷で高飛車な母親の霊にとりつかれたみたいだった。気味悪かった」by サム
……あのアディソンの無表情な顔は確かにちょっと……。
「何でだったかデレクが付けた。由来は確か、彼のお気に入りの数学教師。ミスター・マリガン、覚えてる?」by アディソン
……献体された解剖用の遺体にそんな名前を付けて追悼していたなんて。
「だって葬儀は遺族のため。悲しみに押しつぶされそうな時の支え。明日はあなたのもの」by シャーロット
……親を亡くした経験を持つシャーロットだからこそ言える一言。
「本当にアディソンを癒したいなら押し返すんだ。強くじゃない。張り合おうとせず、彼女を支えるだけの力があることを教えてやるんだ」by クーパー
……かなり的確なアドバイス! クーパーを見直しちゃう。
「偽りの結婚生活から40年も抜け出せない方が腰抜けだ」by ピート
……キャプテンに痛恨の一撃!
「ビジーは悲しみのあまり壊れてしまっただけ。悲しみの海でおぼれただけ。自分勝手なんじゃない。家族を愛してなかったわけじゃないの。これが真実。言えなかった追悼の言葉」by アディソン
……葬儀での追悼の言葉より、この言葉の方がアーチャーの胸に届いたはず。