風魔のおきて
2011年07月25日(月) 23時08分
林彪と項羽が死んだ。
実戦で人が死ぬということ、言葉では聞いていた。
里の中で、戦死した人の話を聞いたことがあった。
死は隣りあわせだと聞いた。
でも、実際には自分の中で死ということが自分のそばにはなかった。
実際林彪が死んだとき、項羽が死んだと知ったとき、俺は呆然とした。
でも、みんなが何も思わないそぶりを見せていて、俺はそれにも驚いた。
特に、同期の麗羅が何事もないようにすごしていたのが特に驚いた。
やさしく明るい麗羅。俺と同じように今回のことに呆然としているはずなのに。
「麗羅」
俺は、耐え切れずに麗羅のところへいった。
「何?小次郎君」
いつもと同じ麗羅の笑顔。なぜ、どうして。
「あの、さ」
「うん?」
同期で一緒に修行して、いろいろなことを話したと思う。
切り口が違いすぎて話が噛み合わないことも多かったけど、でも。
でも、このことだけはわかってくれるはずだ。
そう思っていても、口は動かなかった。
「林彪と項羽のことなんだけど・・・」
「・・・うん」
麗羅の口調も曇った。
「風魔のみんなは戦って死んだ人の思いをその人を生きている人が語る。そうやってみんなの中に林彪さんと
項羽さんは生きてるんだよ。」
ね、小次郎君。という麗羅はいつもよりもよどみなく一気に言葉を発した。
「麗羅。なんだか、機械みたいだ」
「そんなこと!!」
急に怒鳴った麗羅に驚いた。でも、怒るということは・・・、
「麗羅、もしかして、図星だったりする?」
麗羅はうつむいたまま何も答えなかった。
俺は、意を決して麗羅に向き合うと
「里でそう習ったからとか、里の教えだからとか、そんなのはどうでもいい。麗羅の気持ちが聞きたいんだ。」
俺は続けて、
「俺は正直びびった。本当に人が死ぬんだと思ったし。また、身近にいた人がいなくなるなんて初めてで・・・、俺・・・項羽は帰ってくると思ってた。林彪だって、こんな・・・こんなことに・・・」
涙が溢れ出した。やはり俺はまだまだ未熟者なんだろう。どうしても抑え切れなかった。
もう、この後は涙で言葉が出なくなった。
「小次郎君・・・」
麗羅は、そんな俺を抱きしめてくれた。暖かな腕に頭を抱きしめられる。
「こ・・じろう・・くん」
そして、頭に当たる水滴。
「忍は、感情を・・・押し殺すもの。・・・そう聞いて・・・そうやって育ったけど・・・今くらいは、いいよ、ね」
麗羅も泣いていた。無理して、感情をずっとずっと押し殺していたらしい。
「ああ」俺たちまだまだ未熟者だな。といって、俺たちは少しの間抱き合って泣いた。
少しの沈黙ののち、
「おれ、どこかで泣きたかったのかもしれない」
「無理しないで。いつでも僕が付き合ってあげるよ。」
「ああ、でも、もう、こんな思いしたくないな」
「そうだね。」僕たちもがんばらないとね。と麗羅はいつもの暖かな笑顔に戻った。
それから、ほんの少しだけしかたっていないのに・・・、
「麗羅!!お前死ぬなよ!!」
自分の目の前で麗羅が死にそうになっている。
麗羅は自分の事よりも他人をまだまだ考えている。
最後まで、俺の心配までして。
冷たくなった麗羅の前で俺はどれだけ泣いただろう。気がつくと夕暮れだったはずが
もう、真っ暗になっていた。
『僕の想いは小次郎君の中で生き続ける』
麗羅の想い、目の前で聞いた俺だから、麗羅の想いを語ることができる。
麗羅の想いを、俺に話してくれた日々の麗羅の想いを思い返してみる。
麗羅は、俺に何を伝えたかったのだろう。修行の日々を、夜叉と戦った日々を。
思い返すたびに、俺の前には笑顔の麗羅が出てくる。
そして、暖かな腕で抱きしめてくれたことを思い出す。
「麗羅のおかげで、風林火山マスターできたぜ」
なっ、というと、麗羅が笑ってくれた。
「すごいや、小次郎君」
俺たちの敵をとって、この戦いに終止符を打つ。
だから、見ててくれよ、麗羅。
実戦で人が死ぬということ、言葉では聞いていた。
里の中で、戦死した人の話を聞いたことがあった。
死は隣りあわせだと聞いた。
でも、実際には自分の中で死ということが自分のそばにはなかった。
実際林彪が死んだとき、項羽が死んだと知ったとき、俺は呆然とした。
でも、みんなが何も思わないそぶりを見せていて、俺はそれにも驚いた。
特に、同期の麗羅が何事もないようにすごしていたのが特に驚いた。
やさしく明るい麗羅。俺と同じように今回のことに呆然としているはずなのに。
「麗羅」
俺は、耐え切れずに麗羅のところへいった。
「何?小次郎君」
いつもと同じ麗羅の笑顔。なぜ、どうして。
「あの、さ」
「うん?」
同期で一緒に修行して、いろいろなことを話したと思う。
切り口が違いすぎて話が噛み合わないことも多かったけど、でも。
でも、このことだけはわかってくれるはずだ。
そう思っていても、口は動かなかった。
「林彪と項羽のことなんだけど・・・」
「・・・うん」
麗羅の口調も曇った。
「風魔のみんなは戦って死んだ人の思いをその人を生きている人が語る。そうやってみんなの中に林彪さんと
項羽さんは生きてるんだよ。」
ね、小次郎君。という麗羅はいつもよりもよどみなく一気に言葉を発した。
「麗羅。なんだか、機械みたいだ」
「そんなこと!!」
急に怒鳴った麗羅に驚いた。でも、怒るということは・・・、
「麗羅、もしかして、図星だったりする?」
麗羅はうつむいたまま何も答えなかった。
俺は、意を決して麗羅に向き合うと
「里でそう習ったからとか、里の教えだからとか、そんなのはどうでもいい。麗羅の気持ちが聞きたいんだ。」
俺は続けて、
「俺は正直びびった。本当に人が死ぬんだと思ったし。また、身近にいた人がいなくなるなんて初めてで・・・、俺・・・項羽は帰ってくると思ってた。林彪だって、こんな・・・こんなことに・・・」
涙が溢れ出した。やはり俺はまだまだ未熟者なんだろう。どうしても抑え切れなかった。
もう、この後は涙で言葉が出なくなった。
「小次郎君・・・」
麗羅は、そんな俺を抱きしめてくれた。暖かな腕に頭を抱きしめられる。
「こ・・じろう・・くん」
そして、頭に当たる水滴。
「忍は、感情を・・・押し殺すもの。・・・そう聞いて・・・そうやって育ったけど・・・今くらいは、いいよ、ね」
麗羅も泣いていた。無理して、感情をずっとずっと押し殺していたらしい。
「ああ」俺たちまだまだ未熟者だな。といって、俺たちは少しの間抱き合って泣いた。
少しの沈黙ののち、
「おれ、どこかで泣きたかったのかもしれない」
「無理しないで。いつでも僕が付き合ってあげるよ。」
「ああ、でも、もう、こんな思いしたくないな」
「そうだね。」僕たちもがんばらないとね。と麗羅はいつもの暖かな笑顔に戻った。
それから、ほんの少しだけしかたっていないのに・・・、
「麗羅!!お前死ぬなよ!!」
自分の目の前で麗羅が死にそうになっている。
麗羅は自分の事よりも他人をまだまだ考えている。
最後まで、俺の心配までして。
冷たくなった麗羅の前で俺はどれだけ泣いただろう。気がつくと夕暮れだったはずが
もう、真っ暗になっていた。
『僕の想いは小次郎君の中で生き続ける』
麗羅の想い、目の前で聞いた俺だから、麗羅の想いを語ることができる。
麗羅の想いを、俺に話してくれた日々の麗羅の想いを思い返してみる。
麗羅は、俺に何を伝えたかったのだろう。修行の日々を、夜叉と戦った日々を。
思い返すたびに、俺の前には笑顔の麗羅が出てくる。
そして、暖かな腕で抱きしめてくれたことを思い出す。
「麗羅のおかげで、風林火山マスターできたぜ」
なっ、というと、麗羅が笑ってくれた。
「すごいや、小次郎君」
俺たちの敵をとって、この戦いに終止符を打つ。
だから、見ててくれよ、麗羅。
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