第一話 最悪男との決別。 

May 05 [Fri], 2006, 19:47
2000年。12月24日。

20歳のあたしは失望した。

こんな男と付き合っていたのかと。

ある日、些細な彼氏の浮気疑惑騒動で喧嘩は始まった。
その男は「あたしの事なんて大事じゃないんでしょ!?」というあたしの一言に
切れて物を投げてきた。

「痛いっ」

頭を抑えたあたしに
今度は「ごめん。大丈夫だった?」と謝る。

さっきの態度を急変させた。

コイツ…。女に物を投げるなんぞ許さん!!最低男めっ!!

そんな彼氏の最悪さに気づいたのは彼と付き合いだしてから二年目のクリスマスイブだった。

「別れる!女に物を投げるような奴とはお付き合い出来ません」



それはあたしのハッピーデイズ(大塚愛風にいうと)の幕開けだった。

「今日から新しい恋の始まりよ〜!!らりほ〜いぇいいぇい♪」




そして、運命の相手(勝手に)龍之介くんとの初接触はその三ヶ月前にさかのぼる。

大学のゼミの合宿での出来事。

「いぇいいぇいいぇ〜!お邪魔しま〜す!!」

夜、あたし達女三人の部屋に男三人組が入ってきた。

ノリのいいDJ男、アゴヒゲ大人系男、そして龍之介くん。

あたしは例の凶暴彼氏と電話中だったため廊下に出ていた。
(これは凶暴彼氏の嫉妬防止の為である)

廊下で電話を終えたあたしは暫く座り込んで呆然としていた。

「あれ?チヨちゃん何してんの?」
見上げると龍之介くんが立っていた。

「龍之介くん!で…電話…してたの」
「彼氏?」
「うん…。」
「そんなとこにいたら風邪引くからみんなの所に戻ろう。今から面白い話すっから」
「うん…」

凶暴彼氏からの電話の内容は
「合宿中に他の男と何かあるんじゃないの?」的内容の電話だった。
信用されていない事に凹み、この人でいいのか?・・・と自問自答の日々。

あたしの中でこの日から何かが動き出していた。


「ねぇ?龍之介くんって彼女いるの?」
ゼミで一番頭の良いみちゃが尋ねる。
「いや、今はいないよ。今度女紹介してもらう予定。俺まだまだ遊びたいんだけどね」
「龍之介の遊びって何だよ〜」
「まぁ…色々とね。みたいな」

あたしはこの時、みんなの話が上の空で
凶暴(嫉妬)彼氏に信用されていないことが悲しくて話どころではなかった。

「なぁ?話つまんない?どうしたんだよ?」
龍之介くんはそんなあたしに気を使って話かけてくれた。


第二話 見事ランクイン!! 

May 05 [Fri], 2006, 19:56
龍之介くんと知り合ったのは2000年。
大学二年生の春だった。

20人のゼミメンバーの中で
「絶対友達にはならないだろうランキング」に彼は入っていた。

第一位 女ったらしの押尾似男。
見た目は押尾学に似ている。女に手が早い。
在学中にたくさんの女を泣かせて いたとんでもない野郎。
危険レベル★★★★★

第二位 見た目は寡黙そうだが人の恋には百発百中、図星男。
しかし、本命の彼女には弱い。
危険レベル★★★★

第三位 龍之介くん。普段グラサンが好きらしく、いつも違ったグラサンを掛けてくる。
見た目が非常に恐くいつも大勢の男とつるんで女を物色。
当時の髪型はロン毛でまるでサーファーのよう。
つまり、ただのチャラ男。
危険レベル★★★

こんな男達に騙されてたまるか!!
女の敵だわ!!と思っていたあたし。

しかし、そんな心配はご無用。

三人のあたしの印象は非常に悪かった。


「なんだか、気の強そうな女がいるなぁ〜」
「あ、あれ、彼氏持ちだってよ」
「ふ〜ん。じゃ、いらねぇ」

って感じだったらしい・・・。


なんだかんだでいくつかの歳月が過ぎ、
気が付けば合宿後から少しずつ彼のことが気になって
いたのは嘘じゃない。

そして、ついにその想いは彼氏と別れたあたしの中で
急激に大きくなっていったのである。



2001年初春。

今日からあたしも大学三年生だ。
気合!愛!そう!恋愛よ!・・・と新学期学校へ向かった。

新入生のサークル勧誘をしていたあたしは偶然、龍之介くんを見つけた。

「わ!龍之介くんがいる!お姫(仲が良い友達のあだ名)!龍之介くんだ」

「え・・・あの人?いかついなぁ・・・」

「どれ?わ!恐いよ」

サークルのメンバーは声を揃えて驚いた。

「良い人なんだってば!」
しきりに弁論するあたしにみんなは呆れていた。


「もしかしてチヨちゃん好きになっちゃったんじゃないの?」

「おぃおぃ、俺はどうかと思うよ。
遊ばれそうだよ〜アイツらいつもあそこでつるんでるし。くわばらくわばら」

「(# ゚Д゚) ムッキーー!!そんなことないわい!!良い人なんだもん!!」


「もしかしてチヨちゃん好きになっちゃったんじゃないの?」

・・・このお姫の一言で
あたしは自分の気持ちを確信した。

第三話 作戦2001 

May 05 [Fri], 2006, 20:02
2001年4月。

この日からあたしの
「THE 龍之介くんととりあえず仲良しになってみよう作戦2001」が始動した。

周りの反対を押し切ってあたしの恋が走り出したのだ。

まずは・・・龍之介くんの周りから攻めていこう。(←この辺が小心者)

とりあえず身元調査だ!!
あらゆる手を使い彼の身辺調査をする日々。

時には後輩を派遣し、時には取ってもいない授業に潜入し、時には彼の友達に接触。


★その結果★
・彼は大阪人ではない(標準語フェチなおいらには朗報)
・学校の近くにひとり暮らししている(ひとり暮らしとはおいらに非常に朗報)
・ローソンで深夜バイトをしている(意外と勤労少年であることに一安心)


でも、これだけじゃ駄目だ・・・。


クラスが違う龍之介くんに会えるのは週に一度のゼミの授業だけ。
話す時間なんてない。

彼は怠け者なので授業に遅刻してくるし、終わるとすぐに帰ってしまう。


いつ、話せばいいの・・・・?


そんな時、またしてもお姫の一声があたしをどんどん本気にさせていった。

「そんなに会いたいなら、バイト先のローソンを探そうよ!」

普段から控えめの愛されキャラお姫から
こんな大胆な発言が出るとは思わなかった。


そして、あたし達の「THE 龍之介くんのいるローソンを探そうツアー」が始動した。


深夜になると二人で自転車をこいで学校の近くにローソンに向かう。

学校の近くのローソンは5ヶ所。
何日か行ってみたが姿はない。

これじゃぁまるでただのストーカーじゃないか・・・。

あたしもう駄目かも・・・。

その後も龍之介くんがバイトをする姿は見受けられなかった。

第四話 ロマンスの神様 

May 05 [Fri], 2006, 20:06

ロマンスの神様なんてどこにもいないんだ・・・。

2001年5月。

季節はあたしだけ置いて過ぎ去ってく〜♪(こんな歌あったな?)

今はコンパの話も耳に入らない。女子大生諸君。そんな場合じゃないんだよ。

そうよ!あたしは龍之介くんと仲良くなりたいんだもん!!
ガンバルンバ!

サークルに行けば龍之介くんに会いたいよ〜と後輩に駄々をこねる。
龍之介くんが気になるんだよ〜と言いながらラケットを振れば
その日のテニスの試合に勝てた。

まさにLOVE IS POWER? POWER OF LOVEではないか!?


そんなある日。
ゼミの先生がグループ分けをしようと言い出した。

これはもしかしたらギミアチャンス(・∀・)かも!

これで一緒のグループになれたら運命かもしれない・・・。

あたしのいつもの妄想は止まらなかった。



女の子4人が、ハート、ダイヤ、スペード、クローバーの中から一枚を引き、続いて男の子達が
トランプを引く。
同じ図柄の人と同じグループになるというものだった。

あたしの引いたトランプはスペードだった。

なんだよ、ハートじゃないのかよ・・・。
乙女チックじゃないってことかよ。とか余計な事を思った。


そうこうしているうちに龍之介くんの番が回ってきた。


ドキドキ・・・。



神様っ。あたしに味方してっ!!お願いっ!!


あたしはトランプを握り締めて祈った。



「お前、何?」


龍之介くんが口を開いた。



「俺、スペードだ。あ・・・チヨちゃんと同じグループだわ」



ま・・・マジで?!!!!

う・・・うれすぃ〜!!

キタ━━゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚━━ ッ ! ! !



やった!あたしにも神様がいたのね!!

神様、仏様、お代官様ありがとう!!


この後、その日の授業の記憶が全くない。


気が付いたらサークルでラケットを軽快に振り回しているあたしがいた。

エンジン全開!o(・∀・)oブンブンo(・∀・)oブンブン!

もう迷わない。


あたしの運命の人かもしんない!!

第五話 THE 小心者 

May 05 [Fri], 2006, 20:17
同じグループになったはいいが、
会うのは週に一度。

こんなペースじゃ駄目だ。

そうだ!・・・電話してみよう。

話さないと何も始まらないのだ。

テンションの上がりきった勢いで
お姫付き添いのもと龍之介くんに電話してみることにした。


「お・・・落ち着いてねチヨちゃん」
「わわわわかってるよ」
「や・・・やばいよ。顔色が」
「う・・・うるさいなぁ。ちょっと黙っててよ。あ・・・非通知で掛けよう」(小心者)

「は!?意味わかんない!なんでよ?」

「あ・・・あたしってバレたら嫌だから」
「は!?電話で話したらばれるじゃん!」
「い・・・いいの。不在だったら履歴残すの気まずいし」
あたしは震える指で番号を押す。

プルルプルル。

「はい。もしもし」

無愛想な低い声に驚き何も言えなくなる。
「もしもし?もしも〜し」

ガチャ。

あたしは勢いよく電話を切った。

だ・・・駄目だ。

「 ちょっと!何で!?話しなよ!せっかく出てくれたんでしょ?」
「は・・・話す内容がない・・・」
「チヨ…」
「どーちよー。でもはなちたいよぉぉ。゜(゚´Д`゚)゜。ウァァァン 」
「でも運命なんでしょ?」
お姫の一言に力なく答えるしかなかった。
「たぶん・・・・運命」


その夜。あたしは思い切って気合いを入れなおし、電話をしてみた。

プルルプルル。

「はい。もしもし」
さっきと同じ無愛想な低い声。

「あの・・・チヨです・・・」(ヒロシです・・・風で)
「おう!どした?」
明るい声に変わったことに一安心した。

「同じグループになったから・・・(うわ〜!何話せばいいんだよぉ)」
「おう!そうだよな。よろしくな〜。わざわざ電話くれたんだ。さんきゅ〜」

思っていたより軽い感じで受け止めてくれた事にほっとした。

「あ・・・チヨちゃん明日授業何か取ってる?」
「うん・・・。四時間目の経済地理学」
「俺も取ってる!あの授業行った事ないんだよな。明日行く?」
「うん。行く・・・」

「じゃぁ、俺も行ってみる。ってか授業内容とか教えてくんない?」

「うん…」

「何かお礼するからさ。じゃ、また明日な」


電話を切った後、暫く呆然とした。

明日、会えるんだ・・・・

第六話 運命の経済地理学 

May 05 [Fri], 2006, 20:22
2001年5月。

四時間目経済地理学の時間。
あたしの心臓は外に飛び出そうだった。

「おっす♪あいにくの雨ん中、ご苦労さん」
龍之介くんが一番後ろの席のあたしに話しかけた。

「お・・・おはよう」
「はい。これ、お礼のミルクティー」
「え・・・?」
「これ、ゼミん時いつも飲んでんだろ?だから〜。ちなみに俺はレモンティーが好き。
これ、覚えてて?」

あたしのこと見ててくれたの・・・?(すごいポジティブな性格)

あたしはお礼を言う間も忘れてしまった。



授業が終わり、教室を出ようとすると彼はあたしを呼び止めた。

「俺、バイトまで時間あるから学食に飯でも行こうぜ」

え・・・。め・・・飯ですか・・・?
これ以上ドキドキさせないでよ。今のでいっぱいいっぱいだよ。



外は雨。傘はあたしが持っているの一つだった。
その時、彼の携帯が鳴った。
「あ・・・出なくていいや」
「なんで?出なよ。あたしここにいるから」
「コイツ、俺が少し前のコンパで知り合った奴。しかも好きだった奴なんだよね。
今さら電話に出てもな・・・」
「好きな人?なの?」
「うん。告白したけど、振られた。なんか他に女いそうで嫌だって言われてかわされちゃった」



そうなんだ・・・・。
そうだよね・・・・。



好きな人くらい・・・いるよね?



冗談っぽく笑う彼の目が笑っていなかったことをあたしは見逃さなかった。


まだきっと・・・その子のこと
好きなんだろうな・・・。



そんな気がした。



「俺、走ってくから、後から来いよ」
「え・・・傘は?」
「いいよ。こんなとこ、もし彼氏に見られて誤解されたら困るだろ?」
そう言って彼は走っていった。



馬鹿・・・。


彼氏なんていないもん・・・。



なんだか嬉しいのか悲しいのかわからない。



でも本当は悲しくて泣きそうだった。

第七話 図星男 

May 05 [Fri], 2006, 20:24
学食に行くとゼミのメンバーが数人いた。
「おっす!あれ?チヨちゃんも一緒?珍しいねぇ」
女ったらしの押尾似男が言う。

げ・・・
二人じゃなかったんだ・・・。

見た目は寡黙そうだか人の恋には百発百中、
図星男はあたしのことなんて気にも止めず携帯をいじる。

「チヨちゃんって、好きな人いるんだろ?」
ゼミで一番明るい男ジョージが尋ねる。

「な・・・なんでいきなり!?」
「う〜ん?風の噂。ってのは冗談で、最近彼氏と別れて好きな人がいるって後輩から聞いた」

ちくしょ〜!!後輩の奴!!
調査するのはいいが調査した相手にあたしの身元まで明かすんじゃね〜よ!!


「え!彼氏と別れたんだ。知らなかった」
龍之介くんは話を聞きながら美味しそうにご飯を食べている。

「彼氏募集中でしょ?俺、ちなみにフリーですけど」
ジョージは身を乗り出した。

「ジョージなんて興味ねーよなぁ?」
龍之介くんの一言に硬直。


ないないない!あってたまるもんですか!


あたしが好きなのは・・・・って言えるわけないか・・・。


はぁ・・・・。


龍之介くんと別れた後、あたしは肩を落として歩いていた。


「おい」
無愛想なその声は図星男だった。
「なぁ、好きな奴って龍之介だろ?」

突拍子もない発言にただただ目を丸くした。
「な・・・なんで?」
「顔見て、なんとなくわかった。龍之介なんだなって」
「は!?」
「たぶん、みんなには隠せても俺には隠せないよ。
龍之介と話してる時すごい幸せそうな顔」

「ひゃっ」

「図星だな・・・。まっ、頑張れや」


どうしよう・・・・。コイツにバレルとすべての計画が台無しになってしまう。

それとも?展開を早めてくれる救世主?

駄目駄目!信用できない人の力なんて頼っちゃ駄目!!
図星男は天使か悪魔か・・・。


「違うもん!!あんな軽い男なんて好みじゃないもん!」
あたしは精一杯言い放った。
「強がっちゃって。純粋だな。ふふん」

ちくしょ〜!!鼻で笑うな!!!くやしい〜〜!!

なんなんだこの男は!
一体、あたしの何を知ってるっていうんだ!?


でもまさかこの男が数ヵ月後、あたしの大親友になり、「恋愛の師匠」
というあだ名になるなんてこの時は予想もしていなかった。


第八話 メル男とメル子 

May 05 [Fri], 2006, 20:27
人の噂も75日と言うけれど(使い方間違ってる)、
75日も経たないうちに

「チヨには学内に好きな人がいて、しかも同じ学年の同じ学部」だということが
ゼミ内に広がった。

75日間あたしは我慢なんて出来ない。

万が一、本人にばれたらど〜すんのさ!?

しかし、このままでは知られてしまうのも時間の問題だ。

でも何百人もいる男の子の中から探し出すことなんて不可能だろう。

ふふん。探せるものなら探してみろよホトトギスだ。


龍之介くんとはメールの日々が続く。
「おはよう」から時には「おやすみ」メールまで。
他愛もない会話だったけどなんだかメル友みたいだった。

あたしは彼にメール好きだと思われていたらしく「メル子」と呼ばれるようになった。


件名:おはようメル子

本文:今日はサッカーした後、夜中までバイトだ〜。ダルッ。
    でもなんとか頑張ります!また夜中にメールする。寝てたらごめん。
    ってか寝てたら起こすけどね(笑)

メールは毎日送るけど、会うのは週に一度だけ。

彼とはほとんど学校で顔を合わせる事はなかった。


ある日、図星男とジョージがあたしを呼び止めた。
「チヨちゃん!龍之介ってさ!女と同棲してるんだって。
龍之介だったらいい女と住んでるんだろうなぁ。いいなぁ〜。俺らもどう?」

ジョージの一言はあたしの頭をガツンと打った。

「ど!?同棲してんの??」
「らしい。なんか噂で聞いた。で、俺らもどう?」
「・・・・・」
「あれ?どうした?」
ジョージの言葉なんてどうでもよかった。


同棲・・・してんの?

女の子と一緒にいるのにあたしと毎晩メールしてたの?

おはようとかおやすみとか・・・
なんだったの?ただの暇つぶしってこと?


ジョージの言葉が真実か否か見極める力もないくらい
あたしは何も見えていなかった。


「ま・・・頑張れ」
図星男はそう言ってあたしの前から去っていった。


頑張れって・・・?何を頑張ればいいの?


不安で不安で眠れない。

嘘?本当?同棲?あの子?好きだった人?

誰と一緒にいるの・・・?


眠れないあたしに一通のメールが届いた。


件名:お疲れ。ただいま。

本文:起きてる?


第九話 叶わないとしても 

May 05 [Fri], 2006, 20:31
件名:起きてるよ

本文:お疲れさま



あたしのメールの内容は素っ気ないものだった。

それを察したのか龍之介くんから電話が掛かってきた。

「お疲れ。起きてた?夜遅くにごめん。ってか何かあった?」
「何で?別に・・・。ってか電話してていいの?」
「うん。明日休みだし」
「そうじゃなくて、一緒に・・・」

あたしは泣きそうになって上手く言葉を伝えられない。

「ん?一緒に?」
「いるんでしょ・・・」
「誰と?俺一人だけど?」
「嘘?女の子と・・・一緒に・・・住んでるんでしょ?」

「いや、そんな人いたら夜中に電話なんてしねーよ。俺、傷心の身だよ?」
「だって・・・ジョージが龍之介くんは同棲してるって言ってたもん」
「は?」

「それなのにあたしにメールしたり、優しくしないで」
「おいおい・・・誰を信じてんだよ!俺本人がいないって言ってんのに。
周りの人に振り回されすぎ。信じてよ」

「本当なの?」
「おう。俺は失恋中のひとり暮らしだってば。所でさ、チヨちゃんの好きな人。
どう?上手くいってる?


ついに・・・ここまで噂は広まったか・・・・。

「え!!!な・・・なんで!?知ってるの??」
「風の噂。ってかみんな知ってるし。進展あった?」
「ない・・・と言えば、ないかな・・・」


だって・・・

あたしの好きな人

龍之介くんなんだもん。


なんでわかんないの?



って・・・わかるようなことしてないか・・・。


「頑張れよ!でも、もしかして俺の知り合いだったりしてなぁ」

知り合いもなにも本人だよ・・・。みたいな・・・。

「上手くいったら真っ先に俺に報告してくれよ?ってかこれからも相談には乗るし」



報告なんて出来ないよ。相談なんて出来ないよ。

だって龍之介くんに龍之介くんの相談するなんておかしいもん。


「俺も次の恋探そう・・・」

え・・・?

彼女のことはもういいの?

「振られた女の事なんていつまでも考えてたって仕方ないしな。俺もチヨちゃん
みたいに幸せ探すわ」


なんだか別々の道を歩いてく人の発言みたいだった。

お互いが違う目的の為に励まし合って。


あたしの気持ち・・・もう、叶わないのかもしれない・・・・・

第十話 偶然と必然と運命 

May 05 [Fri], 2006, 20:34
2001年6月。

運命なんてどこにもない。

何かの偶然を必然に変えれることがあったとしても、
運命は人の手ではどうにもならないものなんだ。


でも・・・もし、あたしの「運命」を操ることが出来るとしたら

それは、彼の手しかない!!!


時間が経つと共に
他力任せになってゆくあたしの恋はきらめきを失いかけていた。


2001年6月4日。A.M 0:00
いつものように電話で他愛もない会話を龍之介くんとしている。


「もう6月だね・・・もうすぐ夏休みだね」
「そうだな。夏休みなのに彼女なし。寂しいな」
「あはは。きっといい人見つかるよ」

何言ってんだろ?あたし。

「チヨちゃん、最近、好きな人の話しないね?」
「うん。もう駄目みたい」

「え・・・諦めんの?」
「うん・・・そうなると思う」

「どうせ駄目だって思ってんなら告白してみたら?」
「え!無理だよ!!出来ない」

あたしは必死に誤魔化した。

だって相手は龍之介くんなんだもん・・・・。


確立は0に近い。


まるでお友達みたいだし。きっと女として見てない。


「告白してみろって!チヨちゃんなら大丈夫だって!
俺も前に告白して振られたけど、今ではいい思い出になってるし、
後悔するの嫌だろ?俺、待っててやるから。終わったら電話して来い!
駄目だったら俺が慰めてやるって」


やだ・・・待っててやるなんて言わないでよ。

慰めてやるなんて言わないでよ。

振られた相手に慰めてもらうっておかしいよ。


「じゃぁ・・・俺から気合の言葉を・・・
お前は可愛い奴だって!!頑張れ!じゃぁ、後でな」


そう言うと彼は電話を切ってしまった。


か・・・可愛いって・・・ノ(´д`*) ←実は嬉しい。


でも!!そんな場合じゃない!!


告白したら、また彼に電話して・・・って意味がわからん!


もう、逃げられないってこと・・・か?

2006年05月
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●●●●登場人物●●●●

○主人公○
小川 チヨ 

山口百恵が引退した年に生まれる。
典型的なO型
マイペースなくせに頑固
感動すると涙もろい

行動派なわりに心配性

○だーりん○
平田 龍之介

好奇心旺盛なO型
口癖は「なんとかなる」
遊びは計画的にがモットー
サッカー大好きな典型的大学生


【恋愛道登場人物】

○学生時代の仲間○
・姫(チヨの良き相談相手、お姫様のようなふんわりとした見かけによらずかなりの現実派)
・みちゃ(ゼミ仲間)
・ジョージ(ゼミ仲間、結構軽い性格)
・恋愛の師匠 せいちゃん(ゼミ仲間、見かけと同様、中身もかなりの男前なモテモテ男)

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