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相場に関係なく必ず儲かる裏技をこっそり紹介 【CFD考察その3】 / 2010年08月07日(土)
■確実な利益を獲得できる方法

 今回もCFDのシリーズで、「業者間裁定」というテクニックの話をします。
 これはCFDのみならず、FXでもまったく同じことが可能なテクニックで、なおかつこれを読むと簡単かつ確実に儲かりそうな気がするかもしれませんが、実際の所は「言うは易し行うは難し」です。ですが、実際に頑張ってやっている人も存在はしているので、もちろん知っておいて損はないでしょう。

 すでに何度か説明しているとおり、CFDの取引レートは、業者それぞれが顧客である我々一般投資家に対して提示してくるものです。そのため、本質的には同じ銘柄であっても、業者によってレートがわずかに異なっています。この業者間の差は普通は大変小さいものですが、ときおり大きくなることもあります。この大きくなる瞬間を狙うことで、確実な利益を獲得しようというのが基本戦略です。

 仕組みとして同じことは、それなりに豊富な量が流通していて買うことも売ることも容易な商品(ゲームソフトでもルイ・ヴィトンのバッグでも何でもいいですが)についてもあてはまります。こういった商品は店によって異なる買値・売値がついているのですが、よく観察すれば必ず儲かる条件がある、ということです。

 例えば、同一のゲームソフトが、

店A 買取価格 1600円 販売価格2000円
店B 買取価格 2100円 販売価格2500円

 となっていたならば、店Aで買ってすぐに店Bで売れば100円利益が出ます。

 業者間裁定とはそういうことです。一方、取引所での取引(東証の個別銘柄や大証の日経平均先物)の場合は、すべての注文が同一の場に出されるのでこのようなことは発生しません。

■CFD業者固有の事情を逆手にとって儲ける

 もうひとつの前提条件として、CFDではレートの偏りがある、という事実があります。

 例えば日経平均を対象としたCFDで、平常時のスプレッドが5円だとしましょう。普通は、この5円をAsk/Bidの両方にひとしく反映させて、現在値から2.5円上にAsk、2.5円下にBidがきます。

 日経平均の現在値が9500円であれば、
Bid 9497.5 / Ask 9502.5

 ですね。これが標準的な形なのですが、観察していると微妙にずれることがあります。

 少し上にずれて
Bid 9499.0 / Ask 9504.0

 となったり、逆に下にずれて
Bid 9496.0 / Ask 9501.0

 となったりします。
 いずれの場合でもスプレッドが5円というのは変わりませんが、その範囲で微妙に上下にずれるのです。
 仮に上にずれているとすると、買いは実際より高めに買うことになるので不利に・逆に売りは有利になります。

 どうしてこのようになるのかは業者の都合なので正確にはわかりませんが、考えられる理由としては、

・顧客の総ポジションが膨らみすぎて、売り買いどちらか一方に誘導したい事情がある
・統計的に買い注文が多い時間帯や相場状況であるときはレートを上に提示する、などで業者の利益を増やす細工をしている

 といったところがあります。いずれにしても業者固有の事情なので、同時にある業者は上に、別の業者は下にレートがずれることも十分ありうるのです。

 では損益シミュレートをしてみます。
 話を簡単にするために、登場する業者はA、Bの2つで、平常時のスプレッドはともに5円だとしましょう。
 もし、

業者A Bid 9503 / Ask 9508
業者B Bid 9492 / Ask 9497

 というように11円ずれてくれたら、この瞬間に業者Aで売りポジション(9503で成立)、業者Bで買いポジション(9497で成立)を建てるのです。しばらく時間が経ってこのずれが解消したとしましょう。相場自体は仮に9600円まで上がっていたとします

業者A Bid 9597 / Ask 9602
業者B Bid 9597 / Ask 9602

 こうなるのを待ってともにポジションを決済します。すると、

業者A 9503の売りポジションを9602で決済するので 99円の損失
業者B 9497の買いポジションを9597で決済するので100円の利益

 となって、あわせて1円の利益が出ることになります。最初に11円ずれてくれる、というのがなかなか厳しい条件で稀にしか成立しないものですが、そこさえクリアすれば相場自体がどのように動いても利益になる、というのがポイントです。

 また、A、Bのレートが同一になるのを待つのではなく、Bのほうが高くなるのを待って決済することにするのであれば、11円まで広がらなくてもポジションを取ることが可能になります。

 さてこうすると、苦労のわりに1回の取引で得られる利益は少ない印象があると思います。それは確かにそのとおりで、上記のような1円の利益を得るために業者に5円ずつ、計10円のコストを支払うのはばからしいように見えます。ただ、このトレードは相場自体の動きとは無関係に「必ず」保証された利益であることと、CFDは高いレバレッジがかけられることを忘れてはいけません。

 外見上の利益は想定元本9500円に対して1円なので、0.01%ほどでしかありません。もしレバレッジが10倍なら0.1%、100倍なら1%に利益率は上昇します。しかも、CFDには日経平均だけでなく世界各国の株価指数や原油・貴金属などの商品がありますし、FXで同じことをすることだってできます。

 たくさんある銘柄で、どれか1つが一瞬でも乖離してくれれば資金が増える、ということになるとかなりイケるような気がしませんか? もし何かの銘柄でこのようなことが起きるのが週に1回ペース(年間50回)とすれば、年利換算なら数十%が狙える水準、ということになります。

 本当に継続してこの利益率が達成されるならどんなヘッジファンドもかなわないということになりますが、さすがにそんなことはないのでどこかに落とし穴があることになります。

 ではその落とし穴とは何でしょうか? いくつか考えられるものを紹介します。

●落とし穴1:片方のみの約定

 どんなCFD取引でもそうですが、発注したものの不成立になる、というケースは避けられません。業者のWebサイト等を見ると「約定率99%以上! 」といったような宣伝文句がありますが、要は1%くらいは不成立になる、ということです。特に今回紹介したような、偶発的に高くなったものを売る・安くなったものを買う戦法の場合、不成立の確率は平常時よりも高めになるでしょう。

 2つの業者で片方を売り・片方を買いで出して一方のみが約定した場合、すみやかにそのポジションを解消しなければなりません。上記のシミュレーションだと片方のポジションを解消するのに5円のコストがかかりますから、うまくいった場合の利益5回分を一瞬で失うことになります。

 仮に不成立確率が3%だとすると、この失敗による損失だけで利益の15%を失うことになる計算になります。もう少し環境が悪く、スプレッド8円・不成立確率10%とかになると利益の80%を失うことになり、まったく割に合わなくなってきます。

●落とし穴2:乖離が戻らないまま移動

 この戦法は、本来の相場からずれたタイミングを狙って複数の業者で逆向きのポジションを取り、ずれが解消された時点で同時に決済します。その間に相場自体もある程度動くため、一方の口座では損失が発生し、もう一方の口座ではその損失を少し上回る利益が発生することになります。

 落とし穴は、その「ずれ」がいつまでたっても解消せず、そのまま相場がどちらかに動くケースです。その間に、損失の発生している口座で強制ロスカットのラインに達してしまえばその時点で終了です。

 戦法の性質上、なるべく大き目のレバレッジを効かせるのが良いため、この穴にはまる危険も増してしまいます。

■小さい利幅のために努力できるか

 このように、CFDでの業者間裁定は細かい歪みを取りに行くものです。仕組みとしては単純ですから、このような監視を人力でやっていてはあまりにも疲れてしまいます。なのでこの戦術を本気でやるとなれば、専用のソフトウェアを組んで完全に自動で売買する仕組みを整える必要が出てきます。そういう意味では一般の人には敷居が高いかもしれません。

 しかも、上記で説明したように、注文が不成立になる確率をできるだけ低くする必要があります。そのためには、監視を行うソフトウェアをどこに配置するか、も重要な問題になります。

 自宅のPCをつけっぱなしにしてその上で動かすこともできるのですが、それでは通信速度に不満があります。このようなケースでは、大きいデータを流すわけではないので通信容量は問題にはなりませんが、遅延時間が問題になります。

 CFDの注文を受け付けるサーバへの到達時間が1ミリ秒違うだけでも約定率にはそれなりの差が出てくるでしょうから、この点についてベストを尽くすならば、いろいろなレンタルサーバ業者に申し込んでそれぞれにトレード用のソフトウェアを配置し、各CFD業者のサーバへの通信時間を測定して、もっとも有利な条件で取引できる通信環境を持つものを選ぶ必要があります。

 インターネット上における「サーバ間の距離」まで考慮に入れる必要があるというのはなかなか大変ですが、手法としてはだれでも考え付くものですからそういうポイントでしか差がつかないでしょう。結局の結論としては、そんなに楽にもうかる方法はない、という当たり前のことに落ち着きます。

 さすがにそこまでやる人はわずかでしょうし、小さい利幅のためにそこまで努力する気は少なくとも僕にはありません。

 しかし、「その気になればできる」という事実が、CFD業者にとっては常にできるだけ適切なレートを提示する動機になっているというのは重要でしょう。甘いレートを一瞬でも出せばこのような作戦で待ち構えている人にカモにされるわけですから。そういうプレッシャーが、最終的には健全なレート提示とまっとうな投資手段としてのCFDに寄与していることを忘れてはいけないと思います。


(岡嶋 大介)

【8月6日10時0分配信 MONEYzine
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100806-00000000-sh_mon-bus_all
 
   
Posted at 08:09/ この記事のURL
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