普通じゃない・・・そんなタイトルの映画、あった。
家の前で、ヒステリックな叫び声。
ベランダから覗くと、一人の若い女性が、何事かを叫んだり泣いたりしている。
一見、きれいにおしゃれした素敵な女性。
いったい何があったのか知らないけれど、友人らしき男性二人と、女性一人が、必死になだめている。
何が起こったのか、叫び声の内容が断片的すぎて、読み取れない。
最初は、若い男女が集まって、恋愛のもつれかと思った。
何があったにしても、あの情緒不安定な様子は、普通ではない感じ。
正直に言うと・・・うるさい・・・と思った。
ものすごく不幸そうな彼女には気の毒だけれども、正直、鬱陶しいと感じた。
・・・しばらく観察する私。
一人の男性が、「わかった、もうわかったよ」というようなことを言いながら、彼女を抱きしめた。
彼女は、猛烈に暴れて叫び続けていた。
他の男性と女性も、一生懸命に何かを語りかけている。
ヒステリックで手がつけられない彼女に対して、あそこまで一生懸命に構おうとする三人の様子を見ていると、あの彼女は、とても愛されているように思えた。
見ず知らずの人が見れば、「なんて面倒な女だ。勝手にしろ」と言いたくなる勢いだけど、普段の彼女には、何かしら愛すべき点があるのかもしれない。
とにかく、あの不安定ぶりは尋常ではないので、何かしら心の問題を抱えているのかもしれない。
生育環境に原因があるのかもしれない。
まだ若いし、これから、なんとかがんばって生きていってもらいたい。
将来は、母親になるかもしれないし・・・なんとか、がんばってくれたらと・・・見ず知らずの他人の私は、漠然と願うばかり。
そうこうしているうちに、近所の居酒屋の店員が出てきて、「よそに行ってくれ!迷惑だ!」と男性に声をかけた。
彼女は、抱きかかえられながら、どこかへ行ってしまった。
声が聞こえなくなるまで、叫び続けていた。
「お前、病院に行くか?」と言う男性の声が聞こえた。
あぁ・・・なんかわからんけど、がんばろうと思った夜の11時前