Azymuth 『Aurora』('11)
2011.06.12 [Sun] 11:56

オーロラAurora
Azymuth

曲名リスト
1. Aurora
2. In my treehouse
3. Tá Nessa Ainda Bicho
4. Isso É Partido Alto
5. Carnaval Legrand
6. Diz No Pé
7. Meu Mengô
8. Crazy Clock
9. Que Bom
10. É Mulher
11. In my treehouse(Prelude 1)
12. In my treehouse(Prelude 2)

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10ヶ月近く間を空けてしまいましたが、久しぶりの更新はアジムスの新譜です。
相変わらずカッコイイです。深みのある落ち着いた音色、物憂げなフェンダーローズ、スペイシィなボコーダのヴォーカル、そしてそこはかとなく見えかくれするブラジリダーヂ。
でもやってることは昔と変わらない。
変わらないのにカッコイイなんですごいと思いませんか?
なんていうかもう、これは一種の“伝統芸能”に通じる域。目新しいことなんてしなくたって、一つのことを貫けばカッコヨサは自然についてくるものなんだなあと気づかされます。
そしてアジムスの音楽はなぜか梅雨のシーズンにぴったりなんですよね。これから聴きまくろうっと。

もうすぐ来日公演が行われますが、休みが取れず今回は観に行けなくて残念。円熟して醸された“伝統芸能”はきっと日本のクロスオーヴァー・ファンを魅了することでしょう。
 

Jorge Dalto 『Urban Oasis』('85)
2010.08.29 [Sun] 19:25

アーバン・オアシスUrban Oasis
Jorge Dalto

1. Samba All Day Long
2. Love of My Life
3. Killer Joe
4. Ease My Pain
5. Sky Dive
6. La Costa
7. Sentido de Sete

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前回のエントリ『ナマズ』の再発に続き、またまたずっと探していたアルバムが見つかりました! アルゼンチンのアーティスト、ホルヘ・ダルトさんの『アーバン・オアシス』。アーバンでオアシスですよ!!タイトルだけでもう期待しちゃいます。
このアルバムを知ったのは、かつて坂本龍一さんや渡辺香津美さんが在籍していたグループ“カクトウギセッション”がカバーしていた「La Costa」という曲がきっかけ。「なんだこの複雑ポップな曲は!」とひと耳惚れし、探しまくって辿り着いたのがこのアルバムでした。オリジナルはナタリー・コール-リンダ・ウイリアムスですが、カクトウギセッションのアレンジに近いイメージで「これだ!」と思ったのに、廃盤&コレクター価格で手が出ず… それが2009年にやっと再発されました。

まず1曲目から爽快なブラジリアン・フュージョンが飛び出します。涼しげなフルートと軽快なピアノ、ブラジル音楽ではあまり使われないパーカッションが入っているのも新鮮です。
続く2曲目はミドルテンポのこれまた爽やかでアーバンな曲。ホルヘさんのフェンダーローズがカッコイイ。
M-3「Killer Joe」はラテンなリズムが心地よいちょっぴりクールな曲。M-4「Ease My Pain」は奥様のアデラさんがヴォーカルのナンバーで、海風に吹かれているような清々しい気持ちにさせてくれます。
M-5「Sky Dive」はアーバン極まりないカッコイイ曲!フルートとフェンダーローズってどうしてこうも合うんだろう。
そして「La Costa」!このメロウで複雑ポップな展開に心底しびれます。
ラストの「Sentido de Sete」も海岸線のドライヴにぴったりなすてきな曲。そして最初に戻ってまた繰り返し聞きたくなるアルバム。

飽きずにリピートできるほど耳になじむポップで爽やかな楽曲、でもよ〜く聴くと尋常じゃないアレンジだったり演奏だったり、流して聞いてもじっくり聞いても素晴らしい。それをさらりと聴かせてしまうところにテクニックを感じてしまいます。

こんなに素晴らしいアルバムを作ったホルヘさんですが、この2年後に39歳の若さで病死したそうです。残念。ほんとに残念。神様って意地悪ですねえ…。
 

Namaz 『300 M.P.H.』('81)
2010.05.15 [Sat] 11:00

300 M.P.H
Namaz

曲名リスト
01. Vom Regenbogen
02. Short Funky
03. Congress Of Dreams
04. For Making Me Blue
05. Anticipated Joy
06. Movin' Seconds
07. Mystic Latin
08. Take Me Away
09. Cyklus III

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何となく検索していたら、ずっと探し続けていたアルバムがCD化されていたことを発見!
ドイツの「ナマズ」というグループ。“ジャーマン・ブラジリアン・フュージョンの最高峰”と称されているのですが、ジャーマンなの?ブラジリアンなの?(笑)
巷ではかなりの高値がついており、私が見たのは3万円ぐらいだったかなあ? 私にはそこまでの価値は見いだせないけど、人の価値って不思議なものです。そんでちゃっかり2500円程度で手に入れちゃってスミマセン、コレクターの皆様(笑)。

1曲目からいきなり飛び出す高速ダバダバ・スキャット!小気味よいリズムに乗せて低めのトーンの女性スキャットと各楽器の超絶テクがぐいぐい迫ってきます。
インストはギターがメインなので、ブラジリアン・フュージョンというよりは渡辺香津美さんの「KYLYN」やカクトウギセッションを彷佛させますが、M-3やM-8のシンセなんて「アジムスですよね?」って感じだし、ちょうどいい塩梅にブラジリアンがフィーチャーされていて心地よいです。
そして女性ヴォーカルがとにかくかっこいい!M-5「Anticipated Joy」が聞きたくてずっと探していたのですが、ジャケットのデザインを具象化したような爽やかで疾走感あふれるスキャットにワクワクします。ダバダバだけでなく歌モノもあり、ホントかっこいいです。

ナマズが注目されるきっかけになったのは、ドイツのコンピレーションGlucklich。ブラジリアンタッチのジャズやクロスオーヴァーが満載のナイスな選曲ばかりなのですが、私が持っている「II」のラストに入ってるMr. Circleというグループの「Schoch-Schach」がこれまた女性ダバダバスキャット炸裂のカッコイイ曲!10分半も続く長い曲なのですが全然長さを感じさず、むしろずっと続いてほしいとさえ思わせてしまう熱い演奏がたまりません!

Glucklich IIGlucklich II
Various Artists

曲名リスト
1. Go for the Others
2. Otao E Eu
3. Vou Vencer
4. Flying Carpet Ride
5. Vera Cruz
6. Rhythm Go
7. Tante Nelly
8. Nil
9. Schoch-Schach

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Glucklich 5 Glucklich Glucklich III Glucklich IV

半年に1度思い出したように更新するこのブログですが(笑)これからもこういう曲に出会えることを祈りつつ、
音楽を楽しみたいと思います
 

Azymuth 『Butterfly』('08)
2009.08.30 [Sun] 15:15

ButterflyButterfly
Azymuth

曲名リスト
1. Butterfly
2. Os Cara La
3. Meu Doce Amigo
4. Caititu
5. Avenida Rio Branco
6. New Dawn
7. Triagem
8. Hole in One
9. Morning
10. Next Summer in Rio

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うかうかしてる間に夏の終わりを迎え、そろそろクロスオーヴァー日和(?)なので何かいいアルバムはないか探していたら、アジムスが新譜を出してた! しかも去年の10月に うかうかするのにもほどがあるぞワタシ。

前作は歌ものもいくつかありましたが、今回はインストのみ。夜っぽいしっとりした感じのタイトル曲の次は、うねるベースがかっこいいゴリゴリのフュージョン! おっ、ちょっとブラジル度低め?と思っていると、すかさずフルートとアコギが心地よいボッサタッチのソフトな曲。そして、甘くてジェントリィな男声ユニゾンのスキャット タイトルの「Meu Doce Amigo」はMy Sweet Friendという意味。Amigoだから男性の友達。だからこのスキャットなのか〜、かわいすぎる〜 
M-4の高速スキャットサンバもめちゃくちゃカッコイイのに、たった2分半で終わってしまう潔さ。短いっす!もっと10分ぐらい聞いていたい!!
セルフカヴァーの「Morning」はオリジナルよりややゆったりしたテンポで、夏の終わりのけだるい朝を彷佛させます。フェンダーローズのこもった音色は晴天の日よりも曇りや夏の終わりのほうがしっくりくると常々思っているので、まさに今の季節にぴったりだったことにニンマリ
ほどよくブラジルがミックスされたフュージョンに仕上がっていて、とても私好みでした。

キーボードのベルトラミさんのクレジットには堂々と“Fender Rhodes / Hammond Organ / Vocoder / Mini Moog”と書いてあり、21世紀とは思えない楽器群にクラクラ。何も特別な子細工はなしにサラリとかっこいい。こんなオジサンたちがいるから音楽はまだまだ若造だけのものじゃないと思わせてくれます。 
 

Herb Alpert『WARM』('69)
2009.04.01 [Wed] 00:10

WARM
Herb Alpert

01. The Sea Is My Soil
02. WIthout Her
03. Marjorine (Sol Lake)
04. Girl Talk
05. Ob-La-Di, Ob-La-Da
06. Zazueira
07. The Continental
08. Pretty World
09. Warm
10. To Wait For Love
11. Sandbox

『Solid Brass』というベスト盤の紹介の時に書きましたが、かなりブラジル指数が高そうだなとニランでいたアルバム『WARM』。ふとネット検索していたら在庫があるショップが見つかり、わざわざ買いに出かけていきました。ここまでさせてしまうのはもう恋以外の何ものでもないです(バカ)。
お店のかたが「これですか?」と探してくれたジャケット、それはまるで私に向かって「よく見つけだしてくれたね」と微笑んでいるかのようで、速攻ハートを射ぬかれました(バカバカ!)

ティファナブラスとして大成功したあとに出され、実は商業的には失敗したアルバムらしいのですが、A&Mそしてブラジル音楽ファンにはたまらないソフトロックの名盤なのです。
1曲目はセルメンも『HORIZONTE ABERTO』というアルバムでカバーしている、ドリ・カイミの佳曲「The Sea Is My Soil」でスタート。これ、1曲目でオッケイですかね?A面ラスト的な感じなんですけど(笑)。
続いて、ハーブ本人の甘いヴォーカルによる「WIthout Her」。これ、2曲目で大丈夫ですかね?(笑)
商業的に失敗したのは曲順の問題もちょっとあるような気がしないでもないです。
ビートルズの「Ob-La-Di, Ob-La-Da」のアメリアッチ・アレンジがキュート。

B面はブラジル度高し!ジョルジ・ベンの「Zazueira」、続いてハッピィなサンビーニャ「The Continental」、そしてアントニオ・アドルフォのポップな名曲「Pretty World」ではしっとりとしたスロウなアレンジが施され、夕陽が沈む午後5時45分ぐらいのメロウな雰囲気がただよっています。

ライナーノーツがないので誰が演奏してるとかまったく分からないのですが、プロデューサーはハーブ・アルパートとジェリー・モス、おお、まさにA&M!
そしてspecial thanksとして「to RIO DE JANEIRO」の文字が!
おおお、あなたもリオが好きなのね!
だよねだよね!好きにならずにはいられないよね!!

なんだかますます社長のことが好きになってしまいました

商業的には失敗したかもしれないけど、A&Mのおかげでブラジル音楽が世界でポピュラーになったんだもの、リオもきっとあなたのことを愛していますよ。



んで、なんで馬で浜辺を走ってるんっすか、社長?(笑)
 

トニーニョ・オルタのライヴ!
2008.10.05 [Sun] 14:40

●Toninho Horta & ORQUESTRA FANTASMA
2008年10月1日/ビルボードライブ東京


何度か来日しているトニーニョですが、なぜかいつもご縁がなくて、今回念願かなっての初トニーニョとなりました。
ネットで予約した時はヒトケタの整理番号にひるんだけど、せっかくだからその恩恵にあずかることにしたのですが、通された席はなんと最前列!
場所は六本木の東京ミッドタウンの4Fにある「ビルボードライブ東京」で、こちらも初潜入。ステージのバックがガラス張りになっていて、六本木の街が広がっています。ちょうど夕暮れ時だったので、空の色の移り変わりと六本木の摩天楼の灯りが美しく、まさにアーバンを絵に描いたような雰囲気。

バックの黒いカーテンが閉まり、いよいよトニーニョ登場!白いシャツに紺のジャケット、チェックのパンツが小粋な感じ。そしてデカいです!(笑)一番前で見るとさらに大きかった。
バックは彼のバンドであるORQUESTRA FANTASMA。トニーニョの1stでもジャケットに名前が明記されている通り、デビューの頃から彼を支え続けているバンドです。メンバーは少しずつ代わっているようですが、この名を掲げての来日公演ということで期待が膨らみます。

失礼ながらアルバム全曲を聞いているわけではないのですが、いろんなアルバムからまんべんなく演奏されたように思います。知らない曲でもすてきな曲がいっぱいで、そのどれもがメロウで、始終やられっぱなし。まだまだ私の知らないトニーニョがたくさんあるんだなあ。
4曲目ぐらいで早くも大好きな曲「Aqui, oh!」が演奏されて大興奮!踊り出したい衝動に駆られたけど、そういう雰囲気ではなかったので自粛しました(笑)。汗びっしょりのトニーニョ、まつげの先に汗のしずくが光っているのが見えるほど近い場所!

目の前ではトニーニョの妹さん・レナがフルートをふいていたのですが、こちらもとってもすてきインプロもとてもかっこよくて、ブラジル音楽にはやっぱりフルートが一番合うなあ〜とウットリ聴き入ってしまいました。鼻の形がやっぱり兄妹でした(笑)。
ちなみにベースのユーリ・ポポフさんはレナの旦那様で、トニーニョの義理の弟さん。
トニーニョの鼻歌スキャットとメロウなギタープレイはもちろんのこと、バックの演奏がとにかくどれもすばらしく、引き込まれました。特にバイオリニストのルディ・バーガーさん、顔で弾いてると言っても過言ではないほど、顔とバイオリンが一体化してました。あの顔でバイリン弾きながら近付いて来られたら、もう逃げ道はないって感じです。これ、観た人でないと伝わらないのが悔しい…。

アンコールのあとは2ndでロー・ボルジェスのヴォーカルが印象的な「Manoel, O Audaz」でシメ。1時間20分ほどのステージでしたが、ほんっとに堪能しました!

ブルーノートよりもこちらのほうが雰囲気が良くて私は好きです。ミッドタウンでお買い物もできますし(笑)。
ちょっぴり残念だったのが、席にかなり余裕があったこと。おかげでゆったり見ることができたのですが、もうちょっと宣伝しても良かったかも。
あと、個人的に緊張したのが相席で向かいに座った方がブラジル音楽界の重鎮だったのですよ!どこかで見たことあるな〜と思っていたけど自信がなかったので話しかけないでいたら、いろんな人が次々挨拶に来るし、トニーニョが登場したら立ち上がって握手しちゃうし、あー、やっぱり!と思ったらメチャメチャ緊張しました。終わってからちょっとだけお話させていただきました。そんなお方とこんな小娘が同席しちゃってスミマセン連れでもなんでもありません(笑)。

終演後は、短い時間でしたが2ndステージを観に来られたクロスオーヴァー男子にお会いすることができました。2ndでは「Aquelas Coisas Todas」も「Beijo Partido」もやったそうで、ちょっと羨ましかった(笑)。

ライヴが終わってからもしばらくトニーニョを聞き続けそうです。

ビルボードライブ東京 詳細ページ

同じライヴに2日とも行かれた方の感想。女子っぽくてかわいいです。
kiss と hug と music な夜
ただただ…うっとり(「好きなものを何となく…」さん)

 

TONINHO HORTA『FOOT ON THE ROAD』('95)
2008.09.30 [Tue] 23:25

フット・オン・ザ・ロードFOOT ON THE ROAD
TONINHO HORTA

曲名リスト
1. Party in Olinda 
2. Afternoon in Thailand
3. Moon River
4. Akiko's Song
5. Encanto
6. Techno Burger
7. Where Are You
8. Foot on the Road
9. Nenel
10. Mocidade (Samba)

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矢野顕子さんが参加しているということでぜひ聞いてみたかったアルバム。
「オリンダのパーティ」と題された、ブラジル北東部(ノルデスチ)独特の陽気なリズムの曲からスタート。オリンダに行った時に案内してくれたタクシー運転手と手をつないで、ブラジル人になる儀式をやったへんてこな思い出がよみがえります(笑)。
ムーンリヴァーのカヴァーや、矢野さん(彼女の声ってやっぱり唯一無比だわ!)をはじめとしたゲストボーカリストを迎えての曲の数々、非常にポップでとっつきやすいのだけど、あの初期の尋常じゃないメロディやコード進行のトニーニョ節から入った私としてはいささか物足りない感も。

何が物足りないんだろう。
そうか!あの彼の鼻歌のようなスキャットがないからなんだ。
ギターとスキャットのコンビネーションこそが「トニーニョ・オルタ」なのかもしれないな…。

そんなことを思っていたら、ああ、最後に来た来たギターとスキャット!しかもサンバ!!ベースはあくまでもクールだけど、バックに叩き出される打楽器隊のタンボリンの熱い演奏、この“静かな熱さ”がかっこ良すぎて倒れ込みそう。この曲で踊り出さない人とは友達になれないな(笑)。 
 

TONINHO HORTA『DIAMOND LAND』('88)
2008.09.26 [Fri] 23:15

ダイアモンド・ランドDIAMOND LAND
TONINHO HORTA

曲名リスト
1. Mountain Flight
2. Ballad for Zawinul
3. Raul
4. Sunflower (Girassol)
5. Luisa
6. From the Lonely Afternoons
7. Pilar
8. Waiting for Angela (Esperando Anginha)
9. Diamond Land (Diamantina)
10. Broken Kiss (Beijo Partido)

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トニーニョの3rdアルバム。ワールドデビュー盤ということもあり、ポップな仕上がりになっています。
1曲目は海風のように清々しいボッサで、流麗なオーケストレイションと、メロウなギター&男女混合スキャットのユニゾンがたまりません。
M-2は例のごとくトニーニョの鼻歌のようなスキャットと、そこにユニゾンでかぶるサックスはウェイン・ショーター!すごい存在感は圧倒的です。まるで“メロウなウエザーリポート”だわ〜!と思っていたら、それもそのはず。タイトルは「Ballad For Zawinul」で、ジョー・ザヴィヌルに捧げた曲だったのです。メロディラインがまたグッとくる“ハートわしづかみ系”。もう、20分ぐらいループで聴いていたい。
M-3「Raul」はジョイスのスキャットがクールでアーバンなクロスオーヴァー。やっぱジョイスのダバダバは絶品です

M-6ミルトン・ナシメントの曲「From the Lonely Afternoons」では、始まってすぐ半音下がるという猫だましのような仕掛けに意表を突かれます。途中から打楽器がなだれ込み、パゴーヂになるところがめっちゃカッコヨイ!ウェイン・ショーターや、向井滋春の高速ブラジリアンフュージョン・アレンジも好きだけど、このパゴーヂにはグッときちゃいました。

ラストを飾るのはジョイスのゲストボーカルによる「Beijo Partido」のセルフカバー。何度聴いても胸にしみる名曲です。
トニーニョがポル語で、ジョイスが英語で歌っていますが、うむむ、英語だと「Broken Kiss」になるのか〜。「Beijo Partido」だと“旅立ちの別れのキス”というイメージだったのですが、ブロークン・キスだとあんまり詩的じゃないなあ。
言葉の奥に隠れた微妙なニュアンスもポル語が醸し出す音楽の魅力の一つなんだなあとしみじみ思いました。 
 

TONINHO HORTA『TERRA DOS PASSAROS』('79)
2008.09.21 [Sun] 22:25



Terra Dos Passaros
Toninho Horta

曲名リスト
1. Céu de Brasília
2. Diana
3. Dona Olímpia
4. Viver de amor
5. Pedra da lua
6. Serenade
7. Aquelas coisas todas (Sanguessuga)
8. Falso inglês (Wonder woman)
9. Terra dos pássaros
10. Beijo partido
11. No carnaval

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2008年10月に来日するトニーニョ・オルタのエントリを再アップします。

記念すべき1stアルバム。多くのミナス仲間のアルバムに参加したり曲を提供しているのに、1979年のこのアルバムがデビュー盤だなんて意外でした。
最初に彼の曲を聴いたのはM-10「Beijo Partido」タンバトリオのヴァージョンでしたが、その複雑なメロディに引き込まれてしまいました。M-7「Aquelas coisas todas」(これもタンバトリオが「Sanguessuga」という曲名で演奏)のクールな演奏も心地よいです。
M-2「Diana」の流れるようなメロディは、まるでミナスの山々から吹いてくる風のよう。よく聞くとなんとなく悲しい歌詞だったりして、胸がきゅんとなります。
歌詞といえばM-8の「Falso ingles」。ラジオから流れてくるアメリカの音楽…でも英語が分からない!という親近感がわく歌詞。フレッド・アステアやポール・アンカは分かるけど“ヘイシャーリス”って誰?と思って歌詞カードを見たら、Ray Charles、レイ・チャールズ!そうか、ポル語読みではそうなるのか〜(笑)。

上がオリジナル・ジャケ(中からのぞいてます)で、下が再発盤です。

Amazonでは売り切れになっていますが、最近再発されたそうですお買い逃しなく!
 

ジルベルト・ジルのライヴ!
2008.09.14 [Sun] 11:00

●Gilberto Gil & Broadband Band Japan Tour 2008
2008年9月11日/東京国際フォーラム・ホールC


ブラジリアン・ミュージックの大御所、ジルベルト・ジルのライヴに行ってきました。
場所は大好きな東京国際フォーラム。スペイシーな建物、落ち着いた雰囲気、大人の客層、音響、外に出てからの余韻…どれをとっても好きなホールです。
最近の東京国際フォーラムのチケット運はすこぶる良いのですが、この日も1階のど真ん中。数列前にはブラジル音評論家・中原仁さんのお姿も。

ジョアンと違って遅刻もなく(笑)ステージに登場したジル、真っ赤なギターが目に眩しい!細く編んだドレッドヘアを後ろに束ね、ルーズにまとった白いシャツ、白の細身のパンツ、スニーカーととっても若々しいいでたち!おまけに足が長い!!んもう、これだけでかっこよくて涙が出ました。

最初の3曲ぐらいが最近のオリジナルだったのでしょうか。その後「バイーアのサンバ」と言って演奏したブラジルっぽい曲、そうそうこれです、私たちが望んでたのは!思わず立ち上がって踊っちゃいました。やっぱり、ブラジルのアーティストにはつい“ブラジルらしさ”を求めちゃうのよね。
続いて「今度はリオのサンバ」と、大大大好きな『Chiclete com Banana』をやってくれたものだから、ここぞとばかりに踊りました!でも、東京国際フォーラムの床は木なので滑りが悪くてサンバは踊りにくかった(笑)。
正直なところ、彼の音楽は初期の数枚しか聞いたことがないので、知らない曲ばっかりで眠くなっちゃったらどうしよう…と心配していましたが、そんな不安はあっさりと打ち砕かれました。

オリジナルだけでなく、ジルが影響を受けたアーティストのカバーもいくつかあり、ボブ・マーリィ、ビートルズ、ジョビンのレゲエ・アレンジ、そしてこの日“9.11”を偲んでジョン・レノンのイマジンなどが演奏されました。

曲を知らなくてもとにかくノレる曲が多くて、ほとんど立って踊ってました。気がつくと汗びっしょり(笑)。開演前に飲んだビールもワインもすべて汗になって出ちゃいました。今まで見たブラジル音楽のライヴで一番汗かいたかも!
ジョアンやカエターノが演奏したホールAより小さいホールCでのライヴ。だからこそ、日本中のコアなブラジル音楽ファンが一同に集結したであろうことは間違いありません。アーティストの熱気もさることながら、オーディエンスの熱さにも乗せられた、そんなライヴでした。

それにしてもまー、ジルってばすんごいパワフル&エネルギッシュ!!2時間を息もあがることなく歌いあげ、アルバムで耳にしていた雄叫び(?)も健在、さらに走り回って踊り、カポエイラまで披露しちゃうんだもの、とても66歳とは思えないタフなステージに圧倒されっぱなしでした。真のエンターティナーとはどういうものかをまざまざと見せつけられた感じです。

すごいのはステージだけではありません。なんと、撮影自由だったんです!ストロボを炊かないことを前提に、動画や静止画すべてオッケイで、録った画像は彼のオフィシャルサイトにアップロードしてみんなで共有できるシステムになっていました。
さらにさらにスゴイのは、入り口でもらったフライヤー類の中に、iTunesで1曲ダウンロードできるカードが入っていたこと。なんて太っ腹なんでしょう!
“Broadband band ”の名前通り、ネットの利便性をフル活用しているのは、さすが元ブラジル文化大臣!
早速、このライヴで一番耳に残った「パッパッパッパヤー」でアーバンな曲『Palco』をダウンロードさせていただきました☆

1971〜イン・ロンドンあんまり関係ないけど…バックを務めていたジルの息子を見て「あ〜、やっぱり親子揃って平井堅!」と思ってしまったアタシです(笑)。

ジルベルト・ジルのアルバム・レビュー
『LOUVACAO』('67)
『EXPRESSO 2222』('72)
『AO VIVO』('74)



バンダ・ラルガ・コルデルバンダ・ラルガ・コルデル
ジルベルト・ジル


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