家賃滞納者データベースは排除の論理
2009年10月11日(日) 21時32分
日本賃貸住宅管理協会は、9月29日、家賃債務保証業者9社が全国賃貸保証業協会を結成して、家賃滞納者データベースを設置・運営することを発表(資料その1 その2)しました。朝日新聞 毎日新聞 共同通信 全国賃貸住宅新聞
日管協は、代位弁済にかかる滞納情報を集積することで、滞納のない賃借人が不当に入居を拒否されなくなるという信用補完機能があり、ブラックリストというのは誤解であるとさかんに喧伝しています。しかし、家主の滞納リスクの回避にデータベースの利用方法が考えられず、社会的弱者を民間賃貸住宅から排除する機能を発揮すること明らかです。また、データベースの運用として、3カ月の滞納で登録、完済から5年は情報が残るということであり、滞納を解消しない限り「ブラック」扱いになります。データベースにはごく限られた情報だけを登録し、国籍等のセンシティブ情報は登録しないとも説明していますが、任意団体にすぎない業界団体をやすやすと信頼できません。
全国追い出し屋対策会議は、データベースの実施の中止を求める声明を発表しています。
日管協は、代位弁済にかかる滞納情報を集積することで、滞納のない賃借人が不当に入居を拒否されなくなるという信用補完機能があり、ブラックリストというのは誤解であるとさかんに喧伝しています。しかし、家主の滞納リスクの回避にデータベースの利用方法が考えられず、社会的弱者を民間賃貸住宅から排除する機能を発揮すること明らかです。また、データベースの運用として、3カ月の滞納で登録、完済から5年は情報が残るということであり、滞納を解消しない限り「ブラック」扱いになります。データベースにはごく限られた情報だけを登録し、国籍等のセンシティブ情報は登録しないとも説明していますが、任意団体にすぎない業界団体をやすやすと信頼できません。
全国追い出し屋対策会議は、データベースの実施の中止を求める声明を発表しています。
弱者排除・入居差別につながる家賃滞納者データベースの中止等を求める声明
財団法人日本賃貸住宅管理協会は、本日、部内組織である賃貸保証制度協議会に加盟する家賃債務保証業者のうち9社が一般社団法人全国賃貸保証業協会を設立し、家賃滞納の有無など賃借人に関する信用情報のデータベースを構築し、保証委託契約の審査に利用するとの構想を明らかにした。データベース構想が実施されれば、入居希望者から保証委託契約の申込があった場合に、データベースで家賃滞納の有無をチェックし、一定の条件に合わない入居希望者については保証委託契約を拒否することになり、その結果、賃貸借契約も締結されない可能性が高い。
このような家賃滞納者データベースは、社会的弱者を民間賃貸住宅から排除することになり、入居差別に利用されるおそれも顕著であるから、実施すべきではない。
家賃滞納の有無で契約の諾否を審査することになれば、不安定雇用の労働者や、シングルマザー、生活保護世帯など、家賃を滞納しがちな社会的弱者が民間賃貸住宅市場から排除することにつながるものである。家賃滞納に至った経緯を顧慮することなく、「悪質滞納者」・「常習滞納者」のレッテルを貼り、生活の基盤である住まいを奪うことは許されるべきではない。
また、データベースがいったん構築されれば、契約の審査に関連する情報として、収入や勤務先、国籍、障害の有無などの賃借人のプライバシーに関わる情報が登録・蓄積され、家主側の求めに応じて、これらに該当する場合に契約を拒否するなど、入居差別に利用されることも懸念される。こうしたデータベース作成については個人情報保護法の規制を受けるものの、日本賃貸住宅管理協会や全国賃貸保証業協会は任意団体にすぎず、法令を遵守する制度的保障もなく、個人情報保護の観点からも、データベース構築には疑問がある。
そもそも、こうしたデータベースは、家主の家賃未収リスクを回避するためにしか利用が想定できず、もっぱら家主の利益確保のための手段であって、賃借人・入居希望者にとっては「百害あって一利なし」というべきである。この点、社会資本整備審議会の住宅宅地部会民間賃貸住宅部会の「中間とりまとめ」は、このようなデータベースについて、「賃借人(入居希望者)にとって市場での選択の幅が広がるとともに、反復継続的な滞納等の問題を起こさない一般の賃借人(入居希望者)の利益にもつながる」などと擁護しているが、まったく的外れであり、居住権保障の観点が欠落していると批判せざるを得ない。
よって、当会議は、日本賃貸住宅管理協会及び設立予定の全国賃貸保証業協会に対し、家賃滞納者データベースの実施を中止するよう求めるとともに、民間賃貸住宅部会に対し、データベースの必要性を認めた「中間とりまとめ」の記述を最終答申から削除することを要請するものである。
2009年9月29日
全国追い出し屋対策会議
財団法人日本賃貸住宅管理協会は、本日、部内組織である賃貸保証制度協議会に加盟する家賃債務保証業者のうち9社が一般社団法人全国賃貸保証業協会を設立し、家賃滞納の有無など賃借人に関する信用情報のデータベースを構築し、保証委託契約の審査に利用するとの構想を明らかにした。データベース構想が実施されれば、入居希望者から保証委託契約の申込があった場合に、データベースで家賃滞納の有無をチェックし、一定の条件に合わない入居希望者については保証委託契約を拒否することになり、その結果、賃貸借契約も締結されない可能性が高い。
このような家賃滞納者データベースは、社会的弱者を民間賃貸住宅から排除することになり、入居差別に利用されるおそれも顕著であるから、実施すべきではない。
家賃滞納の有無で契約の諾否を審査することになれば、不安定雇用の労働者や、シングルマザー、生活保護世帯など、家賃を滞納しがちな社会的弱者が民間賃貸住宅市場から排除することにつながるものである。家賃滞納に至った経緯を顧慮することなく、「悪質滞納者」・「常習滞納者」のレッテルを貼り、生活の基盤である住まいを奪うことは許されるべきではない。
また、データベースがいったん構築されれば、契約の審査に関連する情報として、収入や勤務先、国籍、障害の有無などの賃借人のプライバシーに関わる情報が登録・蓄積され、家主側の求めに応じて、これらに該当する場合に契約を拒否するなど、入居差別に利用されることも懸念される。こうしたデータベース作成については個人情報保護法の規制を受けるものの、日本賃貸住宅管理協会や全国賃貸保証業協会は任意団体にすぎず、法令を遵守する制度的保障もなく、個人情報保護の観点からも、データベース構築には疑問がある。
そもそも、こうしたデータベースは、家主の家賃未収リスクを回避するためにしか利用が想定できず、もっぱら家主の利益確保のための手段であって、賃借人・入居希望者にとっては「百害あって一利なし」というべきである。この点、社会資本整備審議会の住宅宅地部会民間賃貸住宅部会の「中間とりまとめ」は、このようなデータベースについて、「賃借人(入居希望者)にとって市場での選択の幅が広がるとともに、反復継続的な滞納等の問題を起こさない一般の賃借人(入居希望者)の利益にもつながる」などと擁護しているが、まったく的外れであり、居住権保障の観点が欠落していると批判せざるを得ない。
よって、当会議は、日本賃貸住宅管理協会及び設立予定の全国賃貸保証業協会に対し、家賃滞納者データベースの実施を中止するよう求めるとともに、民間賃貸住宅部会に対し、データベースの必要性を認めた「中間とりまとめ」の記述を最終答申から削除することを要請するものである。
2009年9月29日
全国追い出し屋対策会議
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