chapter2 小鳥の秘密−1

2007年01月27日(土) 21時20分
私は鳥と話した
空を飛んでいるときどんな気持ちなのかとか
海の向こうの場所の話とか
普通の人間と話してもつまらない
鳥の話の方が遥かに面白かった
色んなことを教えてくれるから
いつも鳥ばかり見ていた
一緒に飛びたい
そんなことばかり考えていて、
他のものには一切興味が無かった
親は私の事を心配してみたいだが、
ちょっと変わった子ぐらいに見ていたようだ
小学校でも、中学校に上がっても
誰とも関わろうとしなかった
こんな人間ばかりの箱、
入っていたらいつか可笑しくなってしまう
もちろん勉強なんかに興味は無い
授業はいつもサボって、
立ち入り禁止の割には
警備が甘い屋上で
鳥と話すのが日課だった
ねぇ、貴方は何処から来たの?
*私ハ遠イ南ノ国から来タノヨ*
なんで此処に来たの?
*夏ニナッテ暑クナッタカラ*
此処は過ごしやすい?
*冬ハ寒イケレド夏ハ暖カイシ、大好キヨ*
そっか
*人間ト話シタノハ初メテダワ*
そんな会話をしていると、
ドアが開く音がした
誰かが入ってきたようだ
干渉されなければどうでもいい
同年代ぐらいの少年か
どこかで見たことがあるな
その少年は私に近づいてきた
【ねぇ、君はいつも此処にいるよね 何してるの?】
何故知っているのだろう
邪魔者であることは確かだが
*彼ハオ友達?*
知らない、あんな人
*デモ何カ貴方ニ話シカケテルワヨ?*
人間と話す気は無いから
私はその少年を睨みつけ、
顔をそむけた
少年はそれでも近づいてきて
隣に座った
【鳥と喋ってるのか】
彼は笑顔で私の顔を覗き込んだ
私は黙り込む
*私、行クワネ コレカラオ家作ラナキャイケナイノ*
わかった また来てね
鳥は綺麗な空を切って行ってしまった
雲一つ無い快晴だった
私は少年をもう一度睨むと
場所を移動しようと立った
【待って】
少年が私の腕をつかむ
【何?】
私はその手を振り払った
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