エプソンのトナーでオフセット印刷

August 30 [Tue], 2011, 15:16
今日は、オフセット印刷機の印刷部の各要素について述べます。


エプソン トナーなどでのオフセット印刷は、版胴、ゴム胴、圧胴の三胴組合わせで行われます。


ただし、両面刷りの場合は、圧胴なしに、表用と期のゴム胴憂直接押付けて、両面同時印刷をすることができます。


この方式の機械をBB形といいます(BBは」Blankettoblanketの略)。


胴の公称直径(版あるいはブランケットを巻いたときの実効直径)dは、その周長πdが、紙の長さ倦行方向)Lとギャップ長さGの和になるように決められます。


ギャップは給紙の際の、レジスターに要する長さ・・・


つまりレジスターのために紙を停留させている間に、胴周が進む長さに相当しますが、版をクランプしたり、ブランケットを巻き締める装置のスペースとしても必要なものです。


手差し機時代には、ギャップは紙の長さと同じくらい必要でしたが、自動給紙になったいまでは、ギャップは全周の1/4くらいまで縮小され、その分だけ胴は細く作られるようになりました。


胴が回転したとき、版の表面とブランケットの表面の間に滑りりがあってはなりません。


つまり印圧点での、版表面の微小進みdsbと、ブランケット面の微小進みdsbとは、常に等しいことが理想条件です。


しかし両胴は歯車で連動しているため、歯車のかみあい誤差によって、その条件が損われるので、歯車の精度は厳しく要求され、多くは精密研削仕上げされたものが使われます。


このことはゴム胴対圧胴についても同じです。

ウェッブ凸版輪転機

August 06 [Sat], 2011, 15:14
ウェッブの凸版輪転機で広く使われているものは、半円形に鋳造した鉛版を用いる新聞輪転機です。


この式の小規模のものは、書籍輪転機としても使われています。


精密印刷用には、枚葉機と同様に、電鋳版やラップ版を使う機械があり、両面刷りがふつうで、折り機などが付属します。


胴配列は枚葉機同様多種がありますが、単胴形の両面五色機の胴配列を示したものがあります(印刷のあとで乾燥、冷却をしています)。


凸版輪転機は、トナーカートリッジでの高速プリントや平版印刷の発達にともない、利用の分野が近年急速に縮小してきました。


オフセット印刷機といえば、ふつうは、枚葉紙用の輪転式(丸版式)平版オフセット印刷機を指します。


平版はじか刷りする例もありますが、版が機械的に損耗しやすいことから、ほとんどの場合オフセット方式が用いられるのです。


ですから、単にオフセット印刷といえば、平版オフセットのことをいいます。


(もちろん凸版も凹版も、オフセット方式を用いることがありますが、これは特殊な用途の場合です)。


多色機の構造

July 21 [Thu], 2011, 14:02
エプソン トナーなどを使用する多色機の構造としては、1本の圧胴の周囲に版胴を配置する方式(単胴形、ドラム形、サテライト形の名がある)、1色ずつの版胴・圧胴ユニットを順次連結する方式などがあります。


なお胴の配列、紙くわえなどの各部の構造は、平版印刷機と共通する点が多いです。


昔製造された興味深い機構の多色機に、イリス四色印刷機というのがあり、日本では紙幣の印刷に用いられていました。


この機械は、1本の版胴に4版が取付けられ、版胴の周囲に4組のインキ装置があって、そのインキ着けローラーは該当の版がきたときだけ版に接するようになっています。


紙はその5枚分の直径の紙くわえ回転枠に取付けられたつめざおで運ばれて、順次圧胴と版胴の間に入って印圧が加えられます。


したがって版胴1回転ごとに、紙は隣りの版に対面することになるので、版胴4回転で4色刷りが4枚できることになります。


こうして圧胴1回転ごとに、つまり版胴1回転ごとに、4色刷りを終った紙が、1枚ずつ回転枠のつめざおから離されて排紙されます。


そしてその空いたところに新しい紙が給紙されます。


圧胴と版胴は同径ですから、いつも同じ面が相対するので、むら取りにはつこうがよいでしょう。


この機械は巧妙な機構であるだけに、高速化には適さないので、過去のものとなってしまいました。



枚葉凸版輪転機

July 07 [Thu], 2011, 13:59
こんにちは。


今日は、枚葉凸版輪転機について説明したいと思います。


凸版印刷を輪転式に行う・・・


つまり版を円筒状にして印刷しようという要求はごく自然なものであって、1840年代には、R.Hoe社(米)が活字を円弧状に組むことで、トナーカートリッジのように枚葉紙に印刷する凸版輪転機を実現しました。


その後、紙型を使って版を円弧状に鋳造する方法が開発され、1860年代には、この方式による新聞印刷が行われるようになりました。


その頃の機械は、巻取紙をまず機上で枚葉裁ちしてから印刷するものでした。


この鋳造鉛版を使う方式は、枚葉機用としては広まることはありませんでした。


それは鉛版が版としての精度の点などから、一般印刷には適さないことによるものです。


そこで電鋳版などの、1ページ分ごとの分割した平面版を、円弧状に曲げ加工して、これを版胴に位置決めして取付ける方法・・・


それに、平版の場合と同様に、0.6〜1mm厚程度の金属板(マグネシウム板など)に全面製版して、これを版胴に巻いて固定する方法(ラップ版、wraparoundplate)とが採用されました。


・・・近年樹脂版の進歩により、ラップ版としてはこれが広く使われるようになりました。


なおゴム版もよく利用されています。

ウェッブ円圧印刷機

June 15 [Wed], 2011, 13:58
少部数の新聞印刷を主目的として、デュープレックス社(アメリカ)が、このウェッブを用いて円圧印刷する機械を製作しました。


その印刷部の機構を示しましょう。


ウェッブは等速で送られますが、揺動する一対のローラーの速度相殺効果によって、印刷部ではある期間だけウェッブが静止します。


その期間に圧胴とインキローラーが一体的に水平に動かされ、圧胴が版面(固定)上を転動して印刷が行われます。


この機械は要するにウェッブ印刷の利点と、平らな組版が使える利点が活用されたもので、日本には輸入されませんでしたが、外国では地方新聞社用に、かなり広く使われました。


今でいうエプソン トナーと同じくらい広く普及したのです。


いまはこの機械は生産されていません。


しかし、このウェッブ静止機構は、いまでもラベル印刷用打抜き装置などに使われています。


トナーカートリッジを使った印刷機械

June 06 [Mon], 2011, 13:56
版盤1往復の間の往と復の時間比は63:37になっているので、その分だけ圧胴径は昔の一回転機より小さくなっています。


版盤往復機構は倍ストローク・クランク式に似ていますが、下のラックは固定ではなく、滑り面上を長手方向に動くようになっていて、不等速クランク軸に固足されたカムによつて・動さか制倒されます。


不等速クランク軸は、圧胴と同回転(つまり版盤1往復と同周期)の駆動軸と少し偏心していて、回転は駆動軸クランクピンから伝動リンクで伝えられます。


これによって不等速クランク軸が不等速回転し、これで動かされる歯車は早もどり運動をします。


このようにトナーカートリッジで印刷する機械というものはとても複雑な構造になっています。


もし下ラックが動かないとすると、版盤の速度は下がりますが、下ラックがカムによって動かされて、速度曲線が補正されることによって定速度区間が得られます。


この機械の出現によって、それまでの高級機とされていた二回転印刷機はすっかり影をひそめてしまいました。


なおこの機械の模倣機が国産されたことがありますが、輸入機に対抗することは不成功に終ってしまいました。


しかし最近の、平版印刷の急速な進歩によって、凸版印刷が全般的に衰退をよぎなくされ、円圧機の需要は急速にせばまり、数十年間世界を風靡してきたこの一回転印刷機も、ついに生産が中止されてしまいました。


既設の機械も、打抜き機に転用されたものが少なくありません。

新しい印刷機械の普及

May 20 [Fri], 2011, 13:54
圧胴は回転中に版面から離れたり、もどったりするので、圧胴駆動歯車には特別に小圧力角の歯形を使っています。


二回転印刷機と同時代に、一回転印刷機(onerevolutionpress)というものもありました。


この機械はその名のように、版盤1往復で圧胴が1回転します。


・・・したがって圧胴の有効面は全周の1/4くらいしかなくて、他は逃げているので、その部分が回転している間に版盤はもどるのです。


したがって圧胴自体は上に逃げる必要はありませんが、圧胴の直径が大きいことが欠点です。


版盤往復機構は二回転機と同じです。


この機械は二回転機ほどには普及しませんでした。


次に、一回転印刷機(新形)の歴史を紹介しましょう。


第二次大戦後、高級凸版印刷用として、今で言うエプソン トナーのように世界的に広まった円圧印刷機は、ハイデルベルク(Heidelberg)社が製作した一回転印刷機です。


この機械は初期の一回転印刷機の改良形であって、版盤運動に早もどり機構と巧妙な等速化機構を採用したことが特徴です。


この機械の構造の概要を次回示しましょう。

回転印刷機

May 08 [Sun], 2011, 13:50
二回転印刷機といわれるものは、停止円筒機のつぎの時代の機械として、1890年ごろにミーレ社が製作を始めました。


日本に広まったのは大正のころで、現在のトナーカートリッジのように国産もされました。


戦後、この焼けた機械の修復が盛んに行われ、また新たに国内メーカーも参加して広く使われましたが、やがて後に述べる新型の一回転印刷機が輸入されるようになり、二回転印刷機の需要は消滅してしまいました。


二回転印刷機の特徴は、印刷工程での版盤の速度が一定であること・・・


それに、圧胴が連続回転していて、版盤の帰り工程では圧胴が上に逃げ、版盤1往復に対して、圧胴が2回転することです。


このことから二回転印刷機の名がつけられました。


版盤を等速で動かすためには、版盤下側に固定したラックに駆動歯車(中心固定)をかみあわせ、これでラックを動かします。


ラックは上下一対になっていて、印刷工程では歯車が上ラックにかみあい、帰り行程では歯車が軸方向に移動して下ラックにかみ合います(マングル機構といわれます)。


この切換えを瞬間的にやることは、運動上許されないので、行程端でラック・歯車のかみあいが終るときに、歯車のピッチ半径と同じ半径のところにあるクランクピンを、垂直みぞにかみあわせて、これに方向転換運動を引継がせています。


・・・こうしてこの駆動歯車は、版盤1往復で3回転することになります。


この機構によって、版盤往復運動特性は、速度特性曲線は直線とサイン曲線をつないだものとなるのです。


このような2つの異種の運動機構を円滑につなげるためには、切換え機構はかなり複雑になり、精度が要求されます。

円圧印刷機(凸版)のはなし

April 20 [Wed], 2011, 13:47
1850年代には、ワーフデール形といわれる構造のものがイギリスなどで作られました。


これが停止円筒印刷機(stop-cylinderpress)と呼ばれるもので、版盤が印刷工程のときは、圧胴がそれについて回り、帰り行程では圧胴が停止し、圧胴の切欠き部(ギャップという)の下を版が通り抜けます。


給紙は圧胴停止中に行います。


版盤往復機構としては、クランク・ピストン機構が多く利用されますが、クランクによるストロークを倍増するためには、下側に固定ラックを置いて、その上で転がる歯車の軸を、クランクで往復させる機構が使われます。


小形機には、クランクで棒を振り動かす式も使われます。


ワープデール形の機械は、紙差しは圧胴の下側に対して行われますが、圧胴の上側に紙差しするドイツ式の機械もあって、前者を平台、後者を高台といって区別していました。


日本では平台機が国産されて、昭和の初めごろまで主流的に普及したので、平台の名が円圧機の代名詞に使われるようなこともあります。


停止円筒機は、往復運動する版盤が、印刷期間中不等速運動のため、精密印刷には難があったこと・・・


それに、圧胴が停止、発進を繰返すため、高速化に向いていないことから、当然高級機へ移る中間的存在といえますが、この種の単純で安価な凸版印刷機の需要分野は、現在でも残されていて生き延びています。


エプソン トナーのインクで簡単きれいに印刷することが可能になった現在ですが、それまでにはいろいろと紆余曲折があったのです。


トナーカートリッジと色々な印刷機

April 05 [Tue], 2011, 12:48
ちょうつがい形印刷機は、足踏み式の時代があり、これをフートプレスと呼んでいたので、それを動力式にしたものを動力ブートというようになりました。


一方、これを小形の手動機にしたものに、手フートというおもしろい名が付けられました。


いまでもこの機械は使われていますが、最近は省力化の目的から、動力式の小形平圧機が製作され、手ブートは姿を消しつつあります。


現在世界的に使われている平圧印刷機は、ハイデルベルク(Heidelberg)社および同社の技術を導入した会社が製作しています。


倍力にはトグル機構が使われています。


圧盤開閉機構は単純ですが、印圧均一化は機械の精度で達成しています。


凸版印刷の需要後退傾向から考えると、この機械以上の性能のものが今後出現する可能性は少ないでしょう。


次に、円圧印刷機(凸版)について。


最初の円圧印刷機は1812年に、ケーニヒ(Friedrich Konig)、バウアー(Andreas Bauer)の共同によって製作されたと伝えられます。


この機械は圧胴が1/3回転ごとに停止して、給紙、印刷、排紙を順に行うようにしたものとのことです。


ちなみにこの時代にはまだトナーカートリッジのような便利なものはありませんでした。


その後、ひとつの版に対して圧胴を2個を置き、版盤1往復で2枚の印刷をする機械を作り、これがロンドンタイムズに採用されました。


さらに両面刷りの機械を作るなど、円圧機の開発に尽した両氏の功績は多大でした。