只今、ロワール上流域のサンセールにきています。
2013.04.17 [Wed] 05:11

こんにちは。ラ・ヴィネの高野です。
日曜日からワインの買い付けのために、
ロワール上流域のワイン産地サンセールにきています。

このエリアではご存知の通りサンセールやピュイィ・フュメ、メネトゥ・サロン、
カンシーなどの素晴らしいワインが作られています。

白はソーヴィニヨン・ブラン(一部シャスラ)、
赤はピノ・ノワールから作られているのですが、
同じぶどう品種ながら、そこに畑の個性(地質、斜度、斜面の方角、標高、樹齢)、
生産者(醸造方法、熟成方法、ワインのスタイル)が絡み合うと、
味わいの様々なワインがうまれます。

4月15日 (午前中は寒く雲時々雨 午後は気温が上がり20℃以上)
一軒目はPuilly FumeエリアのSaint Andelain村の生産者を訪問しました。
※新着のドメーヌ名は後日のお楽しみとしておきます。



ディディエ・ダグノの近くにあるこの蔵元の若き当主は、
ダグノとも大の仲良しで、お互いに切磋琢磨してこのエリアを盛り上げている一人。
特に面白かったのは、地質ごとに仕込まれるピュイィ・フュメ。
Kimmeridgians mals,caillottes,Flint(silex)の3つの土壌から生み出されるワインは、
同じAOCのくくりの中には縛ることができないほど個性的でした。

3~4年後にリリース予定の100%シレックスの畑というのも見せてもらいました。


土中のシレックスを掘り起こし、開墾するのは大変な作業で、
中には3mを超えるような巨大な塊があるので、
そんな時はダイナマイトで岩を砕いて作業を進めるそうです。

その畑に苗木を植えるのもこれまた一苦労だとか。
早く葡萄が実るくらい大きくなって欲しいものです。


あと、ここのチョコレート・ラブラドールがとても可愛かった。


お次は対岸のサンセールエリアへ。
サンセールの町の南にあるBue村の生産者を訪問しました。


ここではパーセル毎に醸造したあとに、
それをブレンドして作られたサンセールのキュヴェが面白かったです。


香ばしい味わいのCaillottesのキュヴェ,
華やかで力強いCaillottes+kimmeridian Marlsのキュヴェ、
高貴さを感じるLime Stone+Caillottesのキュヴェ。
引退力士みたいなぽちゃりとしたEtienneさんがプレゼンしてくれたのですが、
大柄な外見とは裏腹に、異様なほど綺麗好きで、
テイスティング中にちょっとでもワインがこぼれると、
凄い綺麗になるまでテーブルを拭いてました。
こういう人のワインも間違いなく美味しい。
特に2008のレベルが高い❗
マグナムサイズも少しだけあるみたいで、そちらも取り扱いたいです。


次に訪れたのはSancerreの南、ロワール河沿にあるMenetreol村。
ラ・ヴィネでもおなじみのドメーヌ・ジットンです。


ニコニコとした恰幅のいいパスカル・ジットン氏が対応してくれました。
パスカルさんは何度も来日したことがあり、
ナマコを食べた武勇伝や、現役時代の曙関に出くわした時のことを、
面白おかしく話してくれました。


この蔵の一番の魅力は、わずかにストックされたバックヴィンテージのサンセール。
昨年の暮れに少しだけ入荷してきた、
ガリノ、ゼルゼドール、キュヴェ・マリー・ローランスなどのバックヴィンテージも、
ダイレクトメールや毎月お届けしている頒布会でご紹介して、
あっという間に売り切れてしまいました。

ドメーヌをパスカルさん自ら案内してくれて、
まだステンレスタンクや600lのオークに入っている、
2012年のサンセールの各キュヴェや、
セラーのさらに奥にある、プライベートコレクションから引っ張り出してきた、
Sancerre las Romains exception1991(この年にだけわずかに1樽仕込まれたキュヴェ)、
そして2樽だけ作ったという、特別な樽で仕込まれたSancerre roseなどの貴重なストックを、
惜しげも無くガシガシと抜栓してくれました。


ここの蔵はSancerreの白だけでも、
20種類くらいのキュヴェがあるので、
いいとこ取りをしながらテイスティングは終了。。

テイスティングしたアイテムを含めたお宝のバックヴィンテージを、
少しだけですが、また分けてもらえることになりました。
お店に届くのは年末頃になりますが、今から到着が待ち遠しい❗


パスカルさんに良く似たでっかい猫が玄関の横でゴロゴロしていました。

パスカルさんと30年来のおつきあいがある、ラ・ヴィネのお客様からお預かりした、
雑誌フィガロの特別編(奥様のお料理がとりあげられている)をお渡しするミッションも無事に完了❗

4月16日 快晴
朝一は宿泊したシャヴィニヨルの村にある生産者を訪問しました。


この町に来てから、何回かドメーヌの前を車で通っていたのですが、
構えがとても大きく、醸造所やセラーも巨大で(前日に50人位の団体がバーベキューしてた)、
ちょっと商業的(反意語:手作り)かな〜と不安でしたが、
対応してくれた当主の娘さんのCarolineさん、その妹で醸造担当のSophieさんを含めた、
10人で切り盛りしている家族経営のようで一安心。


ここのSancerreは
昨日テイスティングした同じ村のHenri Bourgeoisのワインと比べ、
軽やかなつくりが多く、夏にぴったりな味わいです。
美味しいMethod Traditinalや、
遅摘の甘口ワイン(サンセールの葡萄のみ使用)を持っていて、
是非ともラ・ヴィネでも取り扱いたいです。


二軒目はジャン・マリー・ブルジョワ氏に紹介してもらった、
Saint Satur村の生産者を訪問しました。

ここの蔵元の当主は、
ジャン・マリーさんの弟さん(親戚❓)とのこと。

ChavignolのサンセールがKimmeridgennes、Limestoneから作られるのに対して、
Saint SaturのサンセールはそのほとんどがFlint(Silex)から作られます。

ここのワインも爽やか系ではなくガストロミックな濃厚さ。
珍しいFlint100%のSancerre Rougeも作っていて、
そのChassagne Montrachet Rougeの様な硬質なタンニンは
長期熟成のポテンシャルを感じます。




Saint SaturからSancerreの町を見ながらテイスティングする
シレックス土壌で仕込まれたサンセール・ルージュ。
どのキュヴェもSaint Saturの特徴がよく現れた硬質な味わいでした。

最後はサンセールから北上すること30kmにある、
Bonny sur Loir村の生産者、Emill Balland。


この蔵はCoteaux de Gennois Blanc、Coteaux de Gennois Rouge、
そしてわずかに所有するBueの畑からSancerre Blanc,Sancerre Rougeを
仕込んでいます。



ご存知の通りCoteaux de Gennoisは白はソーヴィニヨン・ブラン、
赤はピノ・ノワールとガメイで仕込まれます。
硬質なミネラルや凝縮感よりも、爽やかな酸味を伴うフレッシュな味わいが魅力。
買い付け最終日ということもあり、じんわりと癒される味わいでした。
特に、若くして楽しめるピノ・ノワールとガメイをブレンドした赤が素晴らしかった。
小さな醸造所で畑仕事、醸造、営業を忙しくこなす、
若い当主のEmilleさんの人柄の良さ(しかも背が高くかっこいい)がよく現れた、
ピュアーな作りでした。


価格も凄いお値ごろで嬉しい❗
サンセールの上のキュヴェも3000円代で販売できそうです。

この蔵元で買い付けも終了。
そのまま北上してパリ市内のホテルに宿泊。

夕方にルーブル美術館の前を散策していたら、
やたらとシャッターを押してくれと頼まれました。
僕だけのようでしたが何ででしょう。。

4月17日 快晴なれど交通量多し
これから荷造りをしてから、
市内散策とランチ。
飛行機に乗り遅れないように早めに空港に向かいます。
※昨日はシャルルドゴール空港から市内に向かったのですが、
反対側の市内から空港へ向かう道が事故で大渋滞。
あんなのにはまったらアウトですね。
怖い怖い。
次回はメトロに乗れるように勉強しておきたいです。

初の買い付けでしたが、事故なく無事に終了できそうです。
美味しいワインや面白いのも見つかったので、
年末ごろには皆様にご紹介できそうです。

ご愛読ありがとうございました。

*4月20日画像アップしました。