Pascal Doquet & Larmandier Bernier
2012.05.03 [Thu] 06:09

Pascal Doquet & Larmandier Bernier



ちょっと前、日本の専門誌でも表紙を飾っていたパスカル・ドケ。

ラ・ヴィネでは彼のお父さん、ドケ・ジャンメールの時代からのお付き合いがあり、
先日の買い付けでコート・デ・ブランを回る際、少し空いた時間が出来たので、
約束はとっていませんでしたが、お邪魔して来ました。

突然の訪問にも関わらず、とても気さくな人柄で、
ちょっと挨拶、程度の気持ちで入ったのですが、まあまあ飲んで行きなさい、と
おもむろにセラーからワインを取り出しにかかるパスカル。



今年2012年、4月はラ・ヴィネの買い付けチーム全員が各地で雨に見舞われ、
私もジュラからシャンパーニュに来ても、本当にずっと雨。

気温も低く、4月の終わりなのに朝方の気温は6〜7度。
日中でも暖かい日で14度くらいという、近年でも異例の寒さ。

冬が乾燥していたから、雨が降ることは葡萄にとっては良いが、
雹などもあったから、今年は半分の畑がダメになってしまったよ。

と、シャンパーニュでの栽培者の厳しい現実を聞かされました。
前号のアンドレ・ボーフォールのところでも書きましたが、
そうした自然の厳しさゆえに、泡のあるワインが発明され、
ワインをリザーブしていくという文化が構築されたんですね。



*Mesnilの彼の畑の、完全なチョーク。

そして彼もまた、果敢にこの地でビオロジックに挑む造り手です。

この日の前日、私はブルゴーニュのシャブリから、
トネールという所を抜けて、シャンパーニュ南部のコート・デ・バール、
そしてシャンパーニュ東部の飛び地、未開のVitry le Francoisという地域で、
一軒、生産者を訪問してきました。

この聞きなれないヴィトリ・ル・フランソワという街の周辺も
起伏のある斜面となっていて、コート・デ・ブランに似た
石灰質の土壌にシャルドネが植えられ、飛び地ながら多くのメゾンの
ブレンド用原酒として、重要な役割を果たしているエリアなのです。



パスカル・ドケのスタンダードクラス用のシャルドネの畑は
偶然にも、昨日訪問したエリアだったんですね。

そして彼の畑は他がビオロジックを取り入れないが為、
遠くからみても一目瞭然、畑が緑に輝いています。

ちょうどこのキュヴェは今、店頭に到着しています。
そして驚くのはスタンダードクラスながら、原酒は2006,2005,2004に
2002年をブレンド、という大手では考えられない古さ。

これが4000円を切るのだから、もう消費者にとってはこれ以上ないサービス精神です。

◆Pascal Doquet Blanc de Blancs S.A
(2006,2005,2004年の原酒に2002年をブレンド)
http://www.lavinee.jp/shop/g/gCPN2-8865/



少しだけ挨拶のつもりが、いろいろ話し込んでしまいました。。

95年や96年はそろそろ減ってきているみたいなので、
少し前にゲットした人はラッキーでしたね!

ものすごく畑仕事に愛着を持っている人で、ああ、良い生産者だなと
あらためて自分もファンになりました。



お土産にノートと木枠で囲まれた可愛らしいUSBをくれました!
今年の出張データはバッチリ、これで保存。

***

続いて、もうひとつ、Vertusに来たなら彼にも会わないといけない。

Pierre Larmandier。ラルマンディエ・ベルニエの当主です。



ここも空いた時間でランチ前の少しの時間だったので、
試飲は無理でも、1本くらい日本でなかなか買えないミレジメでも
分けて貰おうかな・・・と突撃(笑)

私がリストアップする生産者に
ときどき置いてある卵型のタンク。

カーヴは空いてるけど、人影なし。
こんにちわ〜と呼びながら怪しくウロウロしていると、彼も登場したのでした。ラッキー、会えた。



アポを取っていない場合は、東京のカヴィストであなたのワインが好きです、と伝え、
「1本買って持って帰りたいのですが・・・忙しいところすみません・・」作戦で、
いつも結局、ドサクサに試飲させてくれる展開になっちゃうんですね(やった☆)




ピエールの方から空いているシャンパーニュを一通り注いでくれ、早速試飲。
うわぁ、旨い。ノンヴィンテージから出来が違う。

泡立ちの粒の細かさ、クリーミーな質感、躍動感のあるアロマ、
そしてリキュールはほとんどないのに、しっかりと旨みがあり、
余韻はすっきりと爽やかささえ残す清涼感。

『洗練』とはまさにこれだな、というシャンパーニュです。

あまり見慣れないブリュット・ナチュールがあったので、
ラ・ヴィネの皆用にお土産で1本、譲ってもらいました。

ここではランチの予約の時間が迫ってきたので
10分もせずお礼を伝え、蔵を後にしました。

それでも短い時間の会話と、なにより彼の仕上げたワインの味わいが
ここも素晴らしいシャンパーニュだな、と自分に印象を焼き付けました。




セニエ・ロゼも見事。

このキュヴェだけ今も、店頭にありますね。
もう一回じっくり飲んでみよう。

◆Larmandier Bernier Rose de Saignee Extra Brut S.A
http://www.lavinee.jp/shop/g/gCPN2-8910/




この日のお昼はAvizeにあるセロスのホテルでのランチを予約していました。

宿泊は部屋数に限りがあるので、なかなか難しいみたいですが、
意外にランチは日にちが合えば、OKが出るみたいです。

向かいがカーヴなのでアンセルムも居ましたし、
料理もメニューはひとつのMenuのみですが、美味しかったです。
勿論、日本よりはかなり安く、セロスのシャンパーニュを飲むこともできます。



食事をしていると、さっきバイバイしたばかりのピエールも食事をしに
やって来ました。「やぁ、君もここで食事なんだ。彼は東京のカヴィストで、
さっきうちにも試飲に来てくれたんだよ」なんて一緒の方に紹介してくれました。

ピエールはフィリップ・パカレのワインを飲んでいたので、
「パカレ自分も好きで髪型、真似しちゃいました。」と伝えると、
「彼のはもっとデカいよね。Plus Gros!」と笑っている笑顔が印象的でした。



名刺に似顔絵描いて渡したんだけど、
いつかラ・ヴィネに遊びに来てくれると嬉しいな〜

今回の旅はこうした偶然の共鳴というか、出逢いが多かった気がします。