憧れのあのドメーヌを訪問!!!
2011.05.11 [Wed] 03:58

こんにちは、久保です。

私的なことですが、まもなく我が家に新しい家族が増えそうです。
・・・寝不足の毎日がやってくるのでその前に、、、

今回の出張でもっとも印象的だった生産者のことを、少しだけ記しておこうと思います。


答えはノーヒント。勘の良い方はすぐに分かるでしょう。



このドメーヌはラングドック北部、テラス・デュ・ラルザックの中心にあるJonquiere という村に、今から30年ほど前に始まりました。


pissenlit(タンポポ)が咲き乱れる、とても心の落ち着く大地です。




案内してくれたのは、ここでオリヴィエと共にワインを造る、Jean Baptiste さん。



もともとロワールのドメーヌに生まれたそうですが父親との考え方が合わず、オリヴィエの考え方に自分はとても近い、と話していました。





ジョンキエールの畑は小さなゴブレで仕立てられ、現在ラングドックではコルドンやグイヨなど、様々な仕立て方がありますが、Sève(樹液)の流れが最も自然なのが、手を加えないゴブレなのだそうです。

そして栽培はビオディナミ。
特に剪定などで手を加えなくとも、30〜35hl/haに落ち着く葡萄が、自然になるのだとか。

2007年からは、ひとつ山を越えたSt-Privatという村にも畑を買い、そこは更に標高の高い400mほどの土地で、また異なったテロワールの場所を増やしました。



畑でひと通りこの辺りの気候や土壌の話を聞いたら、いよいよカーヴへ。



ここがこの造り手の心臓のような所。

まさか訪問できるとは思っていなかったので、特別な神々しさと、
他のカーヴとは何かが違う、そこにあるワインがとても静かで落ち着きがあることを直感的に感じました。




パッとみて特徴的なのは、樽のサイズが様々あること。

225、300、600、800、そして大型のフードル・・・
(これ以外にもあったかもしれません。。)





「理屈で詰めるのではなく、その年のその品種に最も適した熟成を行うために、様々な樽を使い分けている。

 このドメーヌのワインは2年の熟成を施すので、例えば1年目は小樽、
 そして2年目にフードルへ、という風に。

 フードルは現代からどんどん忘れられていっているが、将来的にはフードルを100年使い続けていきたい。」

25年前の葡萄畑と今の葡萄畑は全く違う。ジョンキエールではグルナッシュはほとんどなくなった。
替わってカリニャン、シラー、ムールヴェードルが増えた。

葡萄品種に優劣はなく、どこに植えられているか、どのように育てられているかが重要・・・



実際ここで樽から飲ませて貰った原酒は、それひとつで素晴らしい完成度と
品種と土地のワインのキャラクターを見せてくれました。



大樽(8年フードルより)

・St-Privat Carignan 2009   酸のある土地・すでに円やか、甘みもあり
・Jonquiere Carignan 2009   アッサンブラージュ後、すでに円やか、旨い
・Jonquiere Mourvedre 2009   タンニンさえ熟し心地よい、ワインとして素晴らしい 
・Jonquiere Grenache 2009   アロマ上品、艶やか、アルコール15〜16度、クリーミーなタンニン
・Jonquiere Syrah 2010 ヌガーのようなアロマ、タンニンかなり細かい、独特で旨い、凄い
・St-Privat Syrah 2009     ブルゴーニュのような軽やかさ、樹齢4年で初めての収穫、バランス取れている

600ℓ樽(6年樽より)

・シストのCarignan 2010      サン・サトゥルナンに似た土壌の赤い土、甘みありタンニン穏やか
・カルケールのCarignan 2010     ストラクチャーのしっかりしたカリニャン、上と対照的
・Jonquiere Mourvedre 2010   2010なのに落ち着いている、エレガンス、含むと細かいタンニン、旨い。






カーヴに一時間半はいたでしょうか・・・


その他の設備を見せて貰い、いよいよ巨匠登場。




あなたに会うので、昨日の夜これを飲みました。と、レストランで貰ってきた空瓶を渡しました。

サインください、というとミーハーですが、このボトルにも彼自身のポエムが書いてあり、
愛する人を想う唄のようなメッセージと、それをシンボルにしたような小さな人の絵が描かれています。

このボトルに、私の質問の答えを書いてください、
ということで、こんな質問をしました。

「あなたのワイン造りとは?」





ちなみに、このドメーヌのワインは、現在、生産したすべてのボトルはすでに売れてしまっています。
ですので、訪問しても日本に輸入することは出来ないんです。

それでも、ラングドック最高の生産者のワイン造りに触れておかねば、という意思を伝えてみたら、
売ることのできるボトルはないけれど、是非いらしてください。との返事が来たんですね。

そしてメッセージをいただきました。





ところが、それではただの観光客。

いろいろ聞いていくうちに一条の光明が!


先に述べたSt-Privatで2007年に始めたワインがある程度生産できるようになり、
これなら次の瓶詰めの分で良ければ分けてあげられる、とのこと。やった〜!!

これもしっかり飲んできましたし、1本手で日本に運んできたボトルも試飲したところ、
「これって凄いね〜、ストレスフリーだね〜」との声。

まだワイン名などは内緒ですが、瓶詰めが今年の終わりなので、
来年の日本初登場となるでしょう。





バプティストさんにも同じ質問を投げかけました。

そして最後に巨匠と記念撮影。




先日、マルタンと話している動画のように、すごくエネルギッシュで笑顔の素敵なオリヴィエ。
http://www.youtube.com/watch?v=ijr0mvMa6_I&feature=related

噂に違わぬ素晴らしい作り手でした!