シャンパーニュ訪問第一日目 フィリポナ
2009.10.26 [Mon] 13:01

こんにちは、ラ・ヴィネの中尾です。

さて今回は、シャンパーニュツアー訪問三蔵目です。

アイ村で長い歴史を誇るグラン・メゾン、フィリポナに訪問しました。
今まではレコルタンが二件続きましたが、今回は規模が大きなシャンパーニュメーカー。
これまでとはまた違った発見があるでしょう!

★シャンパーニュ訪問第一日目・PHILIPPONNAT フィリポナ



16世紀から16代続く名門フィリポナ。アイ村では最も有名な生産者のひとりですが、その規模は
メゾンではやや小さめの年間生産量70万本。
自社畑は20HAで、そのうち、モノポールの最高の畑、クロ・デ・ゴワスはわずか5HAです。

このクロ・デ・ゴワスの畑はやっぱり凄かった!!
何が凄かったのかは後ほど。



フィリポナはアイ村のちょうど中心にあり、建物はそれほど大きくなく、上品な趣きです。
ただレセプションは素晴らしくエレガントなスタイルで、貴族の屋敷のようでもあります。

今回ガイドをしてくれたのはイタリア人の女性で、広報を担当しているとの事。
フランス語も堪能な美女でした!

テイスティングの前に早速隣にあるクロ・デ・ゴワスの畑を見学。

フィリポナが有名になったのはこの畑の素晴らしさにあるといっていいでしょう。
この畑は、それ自体が小さな山のような非常に急な斜面で、普通では登ることすら難しい
独特の地形をしています。



クロ・デ・ゴワスとはフランス古語で「働きにくい畑」と言う意味らしく、まさに
その言葉をここで働く人はその言葉を実感しているのではないでしょうか。



地質は写真のように非常に厚い白色石灰質の土壌の上にうっすらと乗ったアルジロ・カルケール。
あの際立ったミネラルはこの石灰質の多さからきているのです。
只者ではありません。

クロ・デ・ゴワスは5HAのうち、65%がピノ・ノワール、35%がシャルドネで構成され、そのほと
んどが南向きの畑です。この急斜面に南向きということで、日光が普通の畑よりもかなり多く
照らされ、13度くらいのアルコールで一次発酵が終えられるそうです。
これは通常の1〜2度も高い!という驚異的な数字。

そして今回初めて知ったのですが、クロ・デ・ゴワスは実は14もの区画に分けられ、それぞれで
収穫、一次発酵を行なっているそうです。このLA DUREもその区画の一つで、それぞれに名前が
彫られた石碑が置かれています。



上に登っていくと(階段があり、これならちゃんと上のほうまで登っていけます!)下に運河
が見えたり、遠くの風景が見えたりとかなりいいロケーション。
もちろん摘み残しのブドウはしっかりと食べてきました。

これはピノ・ノワール。松ぼっくりのようにずんぐりとした姿からピノ(松)という名前が
ついています。



そしてシャルドネ。これは結実がよくなく、小さいですが、しっかりと実ると甘くて酸味も
しっかり残ったブドウになります。



しかしこの畑はかなりのインパクトでした。シャンパーニュに行かれる際には絶対見ておいた
方がいいでしょう。


そしてセラーの見学。



年産70万本ということは、このセラーにはおよそ300万本ものワインが眠っています。
これまでの二件と比べるととんでもない大きさ!
というのも、法律で決められている熟成年数が15ヶ月なのに対し、ここはノンヴィンテージ
では3年、ヴィンテージでは5年、そしてクロ・デ・ゴワスではナント10年なのです。

この長い熟成、そしてリザーヴワイン、それを可能にするセラーが蔵の誇りなのです。

フィリポナではシャンパーニュに使うのは全てファーストプレスで、樽もほとんどが
ブルゴーニュのものを使っています。
新樽〜7年樽までを上手く使い分けて、バランスの良い味わいを造りだせるのはやはり
ある程度の規模があるからでしょう。

もちろんこの大きさですからステンレスタンクは3000Lの大型のが何台もあり、樽も何百
も並んだ壮麗な醸造設備でした。


そしてお待ちかねのテイスティング。



スタンダード含めて十種類ものシャンパーニュをテイスティングさせてくれました。
(普通ではなかなか・・・・・)

その中でもやはり印象に残ったのは・・・クロ・デ・ゴワスでしょう!!
(まさかテイスティングさせてもらえるとは思いませんでした)

その前に・・・ミドルクラスもかなりレベルが高いので簡単にご紹介。

GRAND BLANC 2004 シャルドネ100%のヴィンテージもの。2004年はまだ日本未発売
         だそうで、日本人で初めて飲みました!   
         やっぱりこの蔵はミネラルに優れ、寿命が長そう。
         以前88年を飲みましたが、まだまだフレッシュでした。

CUVEE 1522    これは1522年に既にフィリポナがアイ村でシャンパーニュを造って  
         いたことを記念して造られた、アイ村のブドウだけのシャンパーニュ。 
         ピノがこの蔵のスペシャリテでもあり、重厚さとミネラルの融合ですね。

CLOS DES GOISSES 2000 そしてトップキュヴェ、クロ・デ・ゴワス!
         蔵の誇りをかけた最高のシャンパーニュ。あの畑から生まれたと思うと
         非常に感慨深いものがあります。圧倒的なピノ・ノワールのパワーと
         シャルドネの気品が素晴らしい!非常に長い熟成に耐えられ、おそらく
         40〜50年はいけるでしょう。
         (80年を飲んだことがありますが、驚きです!)

メゾンシャンパーニュ恐るべし!ですね。


そして最後に快くテイスティングさせてくれた
フィリポナ第16代社長シャルル・フィリポナ氏に感謝!



見てのとおりとても優しそうなおじさんで、大きな生産者なのになぜか
アットホームな雰囲気なのも頷けます。

それでは次回はクリュッグです。
お楽しみに!