シャンパーニュツアー訪問一日目 ポール・デチュンヌ
2009.10.24 [Sat] 19:50

こんにちは、ラ・ヴィネの中尾です。

前回に引き続き、シャンパーニュツアー訪問二蔵目をご紹介します。
今回はアンボネの雄、ポール・デチュンヌです。


★シャンパーニュ訪問第一日目・PAUL DETUNE ポール・デチュンヌ★

二番目に訪問したポール・デチュンヌはアンボネ村で素晴らしいシャンパーニュを造る生産者で
ラ・ヴィネでもベレッシュと人気を二分しています。

<PAUL DETHUNE ポール・デチュンヌ>


モンターニュ・ド・ランス アンボネ村 
アンボネ村は村ぐるみでビオロジックに取り組み、もちろんポール・デチュンヌでも有機農法でブドウを栽培しています。
17あるグランクリュの一つで、ほとんどがピノ・ノワール。ただ、ポール・デチュンヌではブラン・ド・ノワールはあまり造られず、ピノ・ノワールを活かすためにシャルドネの質を重要視。


アンボネ村はランス山の南東にあり、ここは朝、日光をしっかりと受けられる絶好の場所です。というのも、ピノ・ノワールは病気になりやすく、朝の霜をはやく溶かしてしまい、湿度を下げてくれる日光が必要不可欠なのです。この恩恵を最大限に受けられるのがこのアンボネ村。


この蔵はアンボネ村の中央にある広場の近くにあり、とてもわかりやすい場所にあったので、助かりました。
案内してくれたのは奥様のソフィーさん。とても知的なやり手、という感じで、きっとこの蔵を切り盛りしているんだろうなー、という印象です。


ワインやシャンパーニュを実際に造っている人はやっぱり農家の人。
だからプロモーションや人との対応などは苦手な人が多いと思います。(若い人はそんなことは無いけれど・・)
だからしっかりと蔵を運営する為にこういった仕事を受け持つ人が必要なのです。そういう意味ではこのポール・デチュンヌはこれからもしっかりとシャンパーニュを造り続けていける!と思います。

アンボネは村ぐるみでビオに取り組んでいると先程言いましたが、それは畑を見れば一目瞭然です。除草剤を使わないので、雑草はよく生えてきますが、その度に刈り込んで土に混ぜて肥料にします。その労力はかなりのものですが、土は軟らかく微生物や虫も共生する理想的な畑です。


こういった伝統的なビオのブドウ造りを行なう一方で、最先端の技術を駆使してさらに有機農法
を徹底しているのが昔との違い。例えばこれは昆虫のオスが出すホルモンの分泌物を入れたも
ので、害虫が寄ってくるのを防いでいます。これによって殺虫剤を使用する必要がなくなるそう
です。もちろん一つの蔵だけでこういったことをしていても隣の蔵でやっていなければ同じこと。
村ぐるみでそういった方法を取ることがとても重要なのです。

他にもソーラーパネルを使った発電や、雨水の再利用など直接ブドウに関連しないことも取り
入れていて、こういう考え方を徹底させることが要するに全てのブドウ栽培における行動を律し
ていくんだろうなと思ったりもしました。



また、ポール・デチュンヌのブドウはほとんどが古木で、見ての通りかなりの太さ。
太い幹は地中の養分をしっかりと吸い取り、ブドウに旨味を送り届けます。




太い木と一本の木につけるブドウの房の数を制限することで、一房当たりに蓄えられる
旨味が増してきます。摘み残したブドウですが、美味しそうでしょう?
もちろん写真に撮った後つまみ食いしました!!

ピノ・ノワールは果皮が厚く、種が大きいですが、思った以上に甘くて、つい何個も・・・



次はセラーに移動。
見るからに古そうなセラーで、やはりここも何十万本というワインがストックされ、
圧倒されてしまいます。これらのストックをシャンパーニュに仕立てるのは大変
な作業でしょう。しかもここでは3Lのジェロボアムですらしっかりとボトルのまま
熟成させてルミュアージュ、デゴルジュマンするとの事。
(他の蔵では普通の大きさのシャンパーニュを入れ替えるそうです。)

手間かけてます!



実際のシャンパーニュ造りの機械を見せてもらいました。

これはデゴルジュマンする際に口の部分を凍らせる機械。これで口の部分に溜まった
澱を凍らせて、デゴルジュマンの時に簡単に飛ばせるようにします。これをしないと上手
く澱だけを飛ばすことが難しくなります。実際に凍らせないでやった場合については
ランスロ・ピエンヌ訪問の時にお話します。



そしてこの機械はデゴルジュマン後にリキュールを添加する機械。
なんかかわいいですね。この後コルク栓をして、針金で留め
、リキュールが馴染むように軽く上下に振ってから寝かせます。


なんか本だけで見ていたシャンパーニュ造りが実感として分かりました!!

最後にテイスティングです。

やはり秀逸だったのはミドルキュヴェのプリンセス・デチュンヌ。ピノのコクと
シャルドネのミネラルが素晴らしいバランスで融合し、トップキュヴェのランシェンヌ
とはまた違った美味しさを表現しています。これは好みが分かれそうです。

ブラン・ド・ノワールは日本で飲んだときはピノが強すぎてあまり好きなタイプで
はありませんでしたが、フランスで飲むとけっこういけました。
(印象なんてそんなもんですよ・・・・)

他にはブラン・ド・ブランやラタフィア、マールなど長年お付き合いしていても
知らないものがたくさんあったので、やっぱり訪問してよかったな、としみじみ
感じてしまいました。




それでは次回はフィリポナです!お楽しみに!!