こんばんは、杉山です。
読書の秋と言いますが、暦の上では秋なのにまだまだ暑いですね……(汗)
さてさて、読書の秋ですのでより多くの文学作品に親しみたいですね。
今日はカーネギー賞受賞作品「床下の小人たち」(メアリー・ノートン)を底とした映画「借りぐらしのアリエッティ」を観に行って参りました。
平成20年の「崖の上のポニョ」以来のジブリ作品で、さらに米林昌宏監督のデビュー作品です。
その上原作は私の好きな外国文学!!
アニメ好き、外国文学好きとしてこれは行かねばなるまい!!と思い、とうとう観に行けました☆
以下多少ネタバレあるかもです。
まず感想として、
米林監督の初作品なので、かなり楽しみしていました。
作品自体はジブリのよさである、緻密な造詣、作品世界のリアリティを受け継いでいました。
演出は、小人の目から見た世界、人間の目から見た世界をうまく対比させ、臨場感を与えてました。
前作の「崖の上のポニョ」は非常にダイナミックな画面構成が印象的でしたが今回のは非常に落ち着いていて、温もりを感じました。
この作品の企画・脚本を担当した宮崎駿氏は40年くらい前にノートンの原作を読んで感動して、それを元にこの脚本を書いたらしいです。
宮崎駿氏が感じられた感動。これが伝わってくるようでした。
14歳の小人の少女・アリエッティ(CV志田未来)は、人間に見られてはいけないという掟の下、東京郊外にある古い屋敷の床下で、人間の生活品を借りつつ、母ホミリー(CV大竹しのぶ)、父ポッド(CV三浦友和)と共に借りぐらししてました。
しかしアリエッティは1人の少年、翔(CV神木隆之介)と出会いました。
最初は拒絶していたアリエッティもだんだん翔の優しさを知るごとに心を通わせて行きます。
この心の動き方が非常に美しく、落ち着きつつも躍動感があり本当に楽しめました。
それにしても「人間に見られてはいけない」という掟の根拠があまりはっきりと描かれてませんでした。
そこに若干消化不良の感がありましたがそれを感じさせないほど素晴らしい作品でした!!
もう映画館の中なのに泣いてしまいましたよ。
ハンカチ持ってくべきやったな……
いや、底となった作品が童話やから、そんなに思い内容にはならんやろと鷹を括っていたのですが、そこまで重い内容になるとは思っていませんでした。
このような素晴らしい広げ方をする宮崎駿氏の脚本力に脱帽です。
とにかく、新たなジブリの幕を開けた米林新監督に改めて拍手を送りたいです。
続いてちょっと作品の考察を……
先ずは原作に関して、
皆さん以下にファンタジー作品をいくつか挙げます。
これらに見られる共通点をお考えください。
「ハリー・ポッター」「ジャックと豆の木」「不思議の国のアリス」「ナルニア国物語」……
お分かりでしょうか
答えは「虚構と現実が入り交じっている」ということです。
このようにイギリスのファンタジーは虚構と現実が何かによってつながっているというような描き方がなされています。
私が杉山大名義でいままさに執筆中の「琴音」もイギリスのファンタジー文学の影響を強く受けています。
文学がお好きな方は気づいていたかも知れませんが。
さて「床下の小人たち」も人間の世界と小人の世界の現実と虚構が入り交じっています。
しかし、小人の世界は異世界ではなく、人間世界の中にあり、人間から物を借りて生活しているという、一風変わったファンタジーです。
次に配役について、
志田未来さんは期待通りでした。
志田未来さんは現在15か16だったからアリエッティの年齢と同じくらいですね。
登場人物とほぼ同じ年齢の人を声優に起用するのは前作のポニョの流れを引き継いでますね。
ホミリーの大竹しのぶさんは、結構よかったですね。
特にヒステリックな場面がよかったです。
ポッドの三浦友和さんは若干棒読み気味だったけどいい味出してたと思います。
貞子の竹下景子さんはやはり大御所だけあって落ち着きがありましたね。
毎回、ジブリは多様な方が声優に出られるのも賛否両論ありますが楽しみではありますね。
あと、ちなみに配役に関して、
翔は神木隆之介をモデルにキャラクターデザインされたらしいですよ(出典:Wikipedia)
声優をモデルにアニメーションのキャラクターデザインをするというのは珍しい例ですね。
最後に音楽に関して、
ジブリはこれまで高畑勲氏が考案した、イメージアルバムを先に製作して、それを元にサントラを作っていく作業を行っています。
邦画は、とにかく音楽に時間を割きません。
邦画の映画音楽で名曲と言われる曲が少ないのはそのためです。
なので高畑勲氏が考案したこの方法は多くの映画ファン、アニメファンに好評をもって迎えられました。
今回も例外ではありません。
今回音楽を担当したのは、セシル・コルベル。
ケルト民族の民族楽器を用いたエキゾチックでかつ繊細な美しい旋律……。
透き通るようなボーカル……。
映画音楽といえば、フル編成の壮大なオーケストラによって演奏するというのを想像すると思います。
こういう民族楽器を使ったヒーリング的な映画音楽もいいものです☆
とにかくよい作品でした。
こういう感動を味わう度に、アニメが好きでよかったなぁと思いますね。