帰郷

August 20 [Tue], 2013, 12:25
帰郷。

8月13日。
母親の実家で墓参り。その後親戚と食事。
夏真っ只中で蝉がミンミンと鳴く。夜は蛙が鳴く。

祖母は私が小学生の時の夏に亡くなった。
10年前の話であるのであまり覚えていないが、その日の朝はいい天気だった。
朝起きてすぐに父から聞いた。昨晩亡くなった、と。
その日は太陽が燦々と照りつけ、喪服姿の親戚が暑そうにしていたのをよく覚えている。

夜の10時。庭にあるお墓に線香をあげる。
お酒を浴びるように飲んだ大人たちを後にし、一人近所を練り歩く。
辺りはすっかり暗くなり、夏のいいにおいがする。
花火をやってる子どもや、浴衣姿の人々にすれ違う。祭り帰りだろう。

しばらく歩くと小さな神社に着いた。
子どもの頃はよく祖母に連れてこられた。
あのころは恐ろしく遠く感じられたが、ほんの10分くらいでたどり着く。
特に何の用事もないが、お参りだけしようと思い、中に入る。

「あー、中はこんな感じだったな。」
思えば、祖母が亡くなって以来一回もこの神社には来てなかったので懐かしかった。
お参りをする。
「そうだ。少し高台に上ってみるか。」
私の祖母の家は盆地の一番高いところにある。
そして、私の実家や母校(小学校)などはその土手の下にあるのだ。

神社の通りの裏を回り、正面に突き当たったところにある少し盛り上がった小山のてっぺんを高台と呼んでいた。
「早速行ってみよう」

高台に着いた。
夜景がきれいだった。といっても見えるのは団地と学校くらいなのだが。
夜に来たことはなかったので新鮮だった。
あの家がいじめっ子の家で、あの家が初恋のあの子の家で・・・

よくいじめられたっけな。筆箱に落書きされたり、机の中にスライム入れられたり。
そしたら、おれが泣き出して、あの子がハンカチを貸してくれて、頭をなでなでしてくれるんだよな。
思えば、あれが初恋だったな・・・。今何やってんだろう。

いじめっ子は就職したらしいな。なんだって結構有名な企業らしい。
あの子は何をやっているかは知らないが、関東のほうに行ったらしい。
あいつも関東のほうの大学に行ってるんだっけか。
いつも髪ぼさぼさのあいつは美容師になるための勉強をしているんだって信じられないな。
あいつは結婚を前提にお付き合いしてた女性と秋に結婚するらしいし・・・・。

・・・・・・・・・・。

おれは何をやってるんだろう。
ちゃんと目標に向かって頑張れてるかな。
そもそも勝ち負けとかじゃないんだけど。
自分だけが見劣りしてそうで怖いな。

楽しいことがたくさんあった気がするな。
情けないな。みんなはどう思っているんだろう。
もちろん子どじゃないんだから。ちゃんと向き合わなければいけないんだけど。
なりきれないな。大人に。

風が冷たくなってきた。
明日は雨の予報が出てる。
そろそろ帰るか。
携帯には母親からの着信がきてる。
もうお開きか。
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