202

March 22 [Sat], 2008, 2:00
初めて、この202号室に入ったとき。
太陽の光が差し込み、白い壁がほわっと輝いているのを見た。
窓を開けると、近くを走る電車の音がした。

急行が止まる駅や、コンビニ、スーパー、
いろんなものが近くにあって、とても便利な場所だった。

夕方になれば子供の声がして、
近所のお父さんが帰ってきて、
そっと街灯がともった。

なんてことない日常。
ひだまりができる、この明るい部屋。
202号室。

あたしの部屋。

明日でさようなら。






大学の最寄り駅から一駅ずらしたのは、
たまり場にならないようにしたかったから。

結局いろんな人がやってきた。
線路沿いの道を通るついでに呼びかける人もいた。

この部屋はたくさんの人を寄せ、モノを集めた。
思い出を作り、あたしを育ててくれた。

大切な人と過ごした記憶も、
苦しくて泣きたくなるのをこらえた感情も、
全てを飲み込み、全てを癒す。



きっと前の人もそうやってすごしたこの部屋。
そして、また誰かの部屋になる。
ひだまりがやさしく包んでくれるこの部屋。

今夜で最後。




荷物がすべてなくなって、
住人もいなくなって、
鍵を返したら、

この部屋は少し眠りにつく。

あたしの思い出を消して、
まっさらになる。


そして、
次にここに帰ってくる人を待つんだろう。


どんな人だろう。
どんな暮らしをおくるんだろう。


どうか。
この部屋を愛してくれる人であってほしい。
ひだまりを喜んでくれる人であってほしい。










あたしの大学生活に欠かせなかった場所。
駅近、南向き、バストイレ別、エアコン付き、収納広々、ベランダ付き。


3年間、
本当に、どうもありがとう。

ここはあたしの場所。
あなたの場所。



次の人も、
やさしく強く、守ってあげてね。

ありがとう。
大好きな202号室。




さようなら。
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