恋愛シミュレーション

2007年03月07日(水) 12時23分
少し前、ドラマの「電車男」を見ていたら、昔プレイした事のある恋愛シミュレーションゲームの事を思い出した。
あの超有名な恋愛シミュレーションゲーム「ときめきメモリアル」だ。
恐らく誰もが一度は聞いた事があるのではないだろうか。
このゲームは高校3年間という限られた期間の中で女の子と仲良くなり、卒業式の日に告白される事が目的という、男子の欲望を見事に具現化したゲームだ。
今回は、当時20代前半だった俺の「ときめきメモリアル」に関する悲哀と感動に満ちた物語をお届けしようと思う。

ある日、俺はゲームを買いに近所のゲームショップに出掛けた。
その時の俺には特に目的のゲームはなかった。
ただ、強いて言うなら「俺の心を満たしてくれるゲーム」に巡り合える事を望んでいた。
そのような漠然とした気持ちで店内を物色していた時、俺の目にあるゲームソフトが飛び込んできた。
それが「ときめきメモリアル」との出会いだった。

ヤツの第一印象は、それはもう最悪なものだった。
このゲームは絶対俺に向いていない。
パッケージに描かれている、髪を真っ赤に染め上げた女子高生の絵を見た瞬間、俺はそう確信した。
俺はお前のような髪の色をしたフザけた女子に告白される事は望んじゃいない。
何はともあれ、とりあえず髪の色を落として出直して来い。話はそれからだ。

画面の中の女の子とお話して一喜一憂している男共の心中を計り兼ねていた俺は、元々この手のゲームに対して非常に嫌悪感を抱いていた。
そんな思いも手伝い、一度は陳列棚に戻し掛けたのだが、そこでふと考えた。
やってもみないでこの手のゲームに偏見を持ったままでいいのだろうか?
もしかすると意外な発見があるかもしれないではないか。
そしてさんざん悩んだ結果、俺はこのゲームを購入する事にした。

岡山のハト

2007年03月06日(火) 8時07分
四国の香川県に出張に行った。その帰りでの出来事だ。

香川県の坂出(さかいで)から、マリンライナーという列車で岡山まで戻った。岡山から新幹線で東京まで戻る為だ。
無事に打ち合わせを終えた安堵感からか、前日の日曜日から現地入りしていた俺の疲れはピークに達し、出発まで50分以上はある新幹線を待ちながら、16番線のホームのイスでグッタリしていた。

誰もいないホームで一人イスに座ってうなだれていると、ふと自分の視界に何かが映った。
なんだろうと思ったものの、首を回すだけの余力がない俺は、視線だけをその方向に移した。
すると、どこからともなく現れたハト3羽とスズメ1羽が、遠くの方から俺の方に向かってテクテク歩いてくるではないか。
その歩みは遅かったが、しかし着実に俺に向かって歩を進めてくるように思えた。

予想通り、奴らは俺からわずか1メートルほどのところで歩みを止め、物欲しげな目で俺の顔をうかがっていた。ちなみにスズメはどこかに行ってしまった。
俺は乗り込む車両の都合上、ホームの一番端のイスに座っており、ほかに誰もいない事から推測するに、その視線は俺に向けられていると解釈するのが妥当だ。

「マメか・・・」

俺は一人つぶやいた。

晴れ男

2007年03月05日(月) 7時42分
自らを「晴れ男」と豪語する知人がいる。会社の同僚である「K」がその男だ。

Kは旅行が好きで、ここ最近は、ほぼ月1回のペースで小旅行に出掛けているらしい。
当然の事ながら、旅行当日は晴れの日もあれば雨の日もあるはずだが、K氏曰く、かなりの確率で「晴れ」になるのだという。

天気予報で「雨」と予想されていても晴れになったり、或いは雨が降っていても、自分が出掛ける時になると雨が上がったりするらしい。
以上の事実からKが導き出した結論が「自分はかなりの晴れ男」というもの。

確かにそう言う人はよくいる。
俺も雨に降られた日には「俺って雨男なのかなぁ」などとつぶやく事がない訳でもない。
いずれにしても冗談の範囲であり、本気でそう思っている人はいないと思っていた。

が、すごく身近にいたのだ。自分の事を本気で晴れ男だと考えている人間が。
いかに自分が優れた晴れ男なのかを、口角泡を飛ばして説明するKの顔は、真剣そのものだ。語気も強く、自信に満ち溢れている。

ビジネスマン

2007年03月01日(木) 12時26分
ある月曜日の午後。
出張を終え、新幹線で四国から岡山に向かっていた俺は、かなりイラついていた。
その原因は明らかだった。新幹線の喫煙席が空いていなかったのだ。
愛煙家の俺としては非常に辛い状況だった。

岡山駅のホームに降り立った俺は、まず一服するべく真っ先に喫煙所に向かった。
喫煙所には女性が一人、灰皿の隣の席で読書をしていただけだった。
年の頃なら25、6か。ロングヘアーで顔がよく見えないものの、芸能人に例えるなら知念里奈(←微妙)ではないかと思われた。
しかしその佇まいからして、知念里奈(以下、知念)を遥かに超える器である事は容易に推測できた。

知念なら守備範囲だ。イケる。そう判断した俺に、もう迷いはなかった。
そう、灰皿を挟んだ知念の隣に腰を降ろしたのだ。
他の席も空いているというのに、さぞ気持ち悪い思いをさせた事だろう。
だが知った事ではない。何故なら旅の恥はかき捨てだからだ。
P R
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