RENT/レント 

2009年02月10日(火) 16時33分
今しかない、明日はわからない、だから今日後悔しないように生きよう、っていうきもちがすごーい濃い。歌がどれも素敵。

『燃えるスカートの少女』 エイミ・ベンダー 

2008年01月27日(日) 15時01分
燃えるスカートの少女 (角川文庫)
エイミー・ベンダー (著), 管 啓次郎 (翻訳)
★★★★★

逆進化してゆく恋人、戦争で唇を失った夫、高校に通う子鬼と人魚、火の手をもつ少女と氷の手をもつ少女…どこまでも奇抜な発想を独特の世界観と語り口で、哀しく切なく癒しと共に描いた短編集。

初めて読んだエイミー・ベンダー。たまらないです。久しぶりの大ヒットです。書かれていることはすごく痛くて切なくてくるしいけど、どこか温かい。

ある主人公は、他人を助ける能力があるという理由だけで、助けることを一方的に求められる。誰もがそれを当然のように要求する。本当は、自分だって誰かに助けて欲しくてたまらないのに、誰もそんなことには気づかない。綿矢りさの『蹴りたい背中』の、「人にしてほしいことばっかりなんだ。人にやってあげたいことなんか、何一つ思い浮かばないくせに。」という言葉を思い出しました。
やっぱ人って利己的にできてて、人に求めてばっかで、それってハタから見てるとすごく醜い姿をさらしていることになるのだけど、自分が当事者だと気付かないんだよね。あとから気づいて恥ずかしくなる人もいれば、気付かないで被害者ぶって生きてる人もいたり。気づける人になりたいけど、気付かない方が絶対に楽だろうなあ、と思う。

『破壊者ベンの誕生』 ドリス・レッシング 

2008年01月19日(土) 2時37分
破壊者ベンの誕生 (新潮文庫)
ドリス レッシング (著), Doris Lessing (原著), 上田 和夫 (翻訳)
★★★★☆

パーティで知り合い、結婚したハリエットとデイヴィッド。明るく賑やかな家庭を築くことを夢見て、不釣り合いなほど大きな家を買い、4人の子供と休暇のたびに訪れる親戚達と共に幸せな暮らしを送っていた。しかし予期せぬ5度目の妊娠により、徐々に家庭は崩壊し始める。生まれてきたベンは、明らかに異常な敵意と力でもって、家庭を破壊し始める。「現代家族への黙示録」。

ドリス・レッシングは2007年のノーベル文学賞受賞者ということで、初読。
原題は「5番目の子ども(fifth child)」 だそうで、翻訳自体はすごく上手くて読みやすいのだけど、このタイトルのセンスはないだろー…と思ってしまいました。

この作品には色々な読み方があるのだろうけど、本当にベンが怪物や宇宙人なのだとしたら、あまりにも非行化の過程がリアル過ぎる気がする。ベンは異常ではあったかもしれないけど、人間であって、それを怪物扱いする人たちの視点からしか描かれていないからわからないだけなのではないかと思う。異常があるのがハリエットの方だという読み方もできるのだ。
ハリエットに共感しては彼女が罪人のように扱われることに憤り、破壊者のベンなんて死んでしまえとまで思ってしまうが、しかしベンがちょっと変わっているだけの子供だとしたら、罪人どころか化け物扱いされて迫害されている彼はもっと気の毒なわけで、そうなるとハリエットの中途半端な責任の取り方にもいらいらしてきたりして、読んでいる側の立場がぐるぐるして安定しない。
最後までどちらにも肩入れしきれないまま終わってしまい、読み終えた先からもう一度読み返したくなった。

それにしても、いつも★4つだなぁ。良いと思った本しか書いていないから仕方ないのだけど、果たして付ける意味があるのだろうか…。。

『鰐』 ドストエフスキー 

2008年01月18日(金) 10時39分
鰐  ドストエフスキー ユーモア小説集 (講談社文芸文庫 )
ドストエフスキー (著), 工藤 精一郎 (翻訳), 原 卓也 (翻訳)
★★★★☆

初期・中期に書かれた、「九通の手紙からなる小説」「他人の妻とベッドの下の夫」「いまわしい話」「鰐」の4篇を収録。

ドストエフスキーがユーモア小説を書いていたとは知らなかったので意外でしたが、いやー面白かったです。重苦しい深刻さのある後期作品よりもはるかに読みやすく、笑いながらあっという間に読めてしまいます。けれどあっさり軽い内容というわけではなくて、ありえないような異常な状況と論理・それをめぐる本人達の深刻さと本気の苦悩、のぐるぐるごちゃごちゃしたどたばた感じが、はたから見れば滑稽で笑えてしまうわけです。深いところまで抉ろうとすればそうできただろうけれど、敢えてそうしないで仕上げた感があります。

「いまわしい話」と「鰐」の主人公にはとくに、ドストエフスキーの有名作の登場人物達がもつ過剰な自意識の滑稽さがよく出ていると思います。「いまわしい話」のイワン・イリイチには、何となく『カラマーゾフの兄弟』のフョードルに似たものが奥底に流れているような気がしました。

かなり読みやすいので、ドストエフスキーに苦手意識のある方にもおすすめです☆

『復讐はお好き?』 カール・ハイアセン 

2008年01月08日(火) 20時57分
復讐はお好き?(文春文庫)
カール・ハイアセン (著), 田村 義進 (翻訳)
★★★★☆

結婚記念旅行の途中で、夫が妻を事故死に見せかけて殺害するため、客船から妻を海にに突き落としたが、彼女は辛くも生き延びる。
殺される理由は全く思い当たらないのに、何故夫は自分を殺そうとしたのか?
その理由を知るために、自分の尊厳を取り戻すために、自分が生きていることを世間に隠し、彼女が夫にとびっきり意地悪な復讐を始めるという話。

どこまでもばかばかしく、面白い。笑いながら軽く読める本が読みたいときには最適。
よくある話っていったらそれまでだけど、登場人物が全員すごく魅力的。ヒロインのジョーイのカッコ良さと女らしさには憧れるし、ジョーイに協力する元捜査官のミックは本気で格好良い。ときめき。中でも、やってることはかなり最低な悪人である夫・チャズの情けなさとしょーもなさは最高です。
ただ、最後の方がややグダグダしていたかなーという感はありました。
少しばかり厚めだけれど、おそらく予想以上に明るくって軽いので、イッキ読みは必至です。

『セルフ・ヘルプ』 ローリー・ムーア 

2008年01月08日(火) 19時55分
セルフ・ヘルプ (白水Uブックス)
ローリー ムーア (著), Lorrie Moore (原著), 干刈 あがた・斎藤 英治(翻訳)
★★★★☆

記念すべきこのブログの第1冊目☆

「別の女になる方法」「奪われしもの」「離婚家庭の子供のためのガイド」「HOW」「このようななりゆきで」「母親と対話する方法(覚え書き)」「アマールと夜の訪問者―愛の道へのガイド」「作家になる方法」「満たすこと」の9篇を収録した、ローリー・ムーアの処女短編集。

ハウツー物形式っていうのが斬新で面白いし、何よりこの語り口がたまらない。
人間の哀しさを描いた本もこういったストーリーの話も世間にわんさかと溢れてはいるけれど、ユーモアをこれだけ盛り込みながらも、皮肉ったり嘲笑したり自虐的な感じが無いのは珍しいと思う。「作家になる方法」は流石に痛ましかったけれども。
「あなた」を主語にとっているから、否応なしに自分と照らし合わさせられるし、こんな主人公は嫌だと、自分とは違うと首を振っても、自然とかつ無理やりに自分を重ね合わせられる。そしてその結果、意外と重なる点があることに気づいたりするのだ。人間って結局は敷衍できちゃうもので、誰だって哀しさをもっていたり自分を悲劇の主人公に見立てていたりするわけで、だからこういう話に共感したり反感したり、どっちにしろ惹かれずにいられないのかなあと思った。

とくに好きだったのが「このようななりゆきで」と「満たすこと」。読んでいる間は無表情でただひたすらに文章を追っていたのだけど、後で何気なく一文を読み返しただけで、うっかり泣きそうになった。
読んでる最中よりも、読んだあとの重さの方が大きい気がする。ひとつひとつの文章が、覚えているわけではないのに、あとからあとから時間をおいてゆっくり跳ね返ってくる感じ。こういうところが上手いなあと思う。

そして訳者あとがきを読んで初めて知ったんですが、干刈あがたさんお亡くなりなっていたのですね…!ショ、ショックです。。心よりご冥福をお祈り申し上げます…。とっても今さらですが。
プロフィール
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  • アイコン画像 ニックネーム:月ものがたり
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