
道場から戻ると、今までなら、洗濯した袴に蒸気アイロンをかけていた。
そのたぴに、どうも別の曖昧な線が何本も出来て、ためらい傷に見えてしまう。
こりゃ剣士として恥ずべきだ。
袴の上部を摘んで下げると、重力に従って襞が出るのを知った。
これを寝床の下に整え、布団を静かに載せる。この寝押しの方が襞がピシッと決まった。
胴着はナナカマドの枝で気持ち良さげに揺れている。
三時半、陽が甲斐嶽に墜ちたら、途端に寒くなった。
乾いた手拭いにアイロンをかけ終われば、仕事の再開だ。



ムカシから制作途中のオレは、オブジェなり原稿なりから離れたくないばかりに、夏場なら作品の傍にゴザを敷いて眠ったりした。昨夜は久しぶりにゴザを敷いた床で眠った。


























































