久々 

December 14 [Tue], 2010, 13:17
私自身がっつかれるの嫌なのに、
顔が見えないとがっついて
いやんなっちゃう。

だから時々突き放すんだけど、
それがあるから
嘘だとでも思われたのかなぁ

わが家のなぼぼん 

April 30 [Wed], 2008, 17:32
―ある春の日の買い物・話し合い・夜 13―

弟は、大家さんが入ってきたことによって、俺が落ち着いていることを望んだ。
そんな顔をしていた。
けれど相変わらず抱き枕は弟の膝の上にいる。瞬きもしている。
やはり、生きているのか。
でも、そんな、有り得ないだろう。
「兄ちゃん」
「……」
「兄ちゃんっ!大丈夫?」
「あっ?あぁ…………託、その、さっきはごめんな。大きな声で怒って」
「大丈夫だよ」
「でも、大家さんにも聞こえるような……」
「大丈夫だって。それより大家さん、何くれたの?」
弟は、多分会話は聞こえていたと思うが、笑顔で言った。
「煮物……だって」
「そう。大家さんの作ったの美味しいもんね」
抱き枕は空気を読んでいるのか、何も話さずいた。
俺は、さっきまでのは気のせいだったのかと、まだ考えていた。
「兄ちゃん……僕、お風呂行ってきたきたいんだけど」
「あぁ、そうだな。追いだきしていいからな」
「うん……」
弟はまだ何か言いたそうである。
「どうした」
「僕が風呂行ってる間、なばと喧嘩しないでね」
「あ、うん」

わが家のなぼぼん 

April 29 [Tue], 2008, 13:30
―ある春の日の買い物・玄関・夜 12―

ピンポン
ベルが鳴り、部屋には静寂が漂った。俺達はドアを見る。
「大丈夫?」
大家さんだ。
俺はドアを開け、大家さんの顔を見た。
「どうも」
「こんばんは」
「えっと……どうかしましたか?」
大家さんは、俺とドアの隙間から一生懸命部屋の中を見ようとしていた。
「いえ、別にね。ただ、少し煩かったから、喧嘩でもしてるのかしらと思って。でも、そんな事なさそうね。ごめんなさい、私のはやとちりよ。あ、これ、作ったの。煮物よ。口に合うといいけれど」
大家さんは煮物の入ったタッパーを渡し笑った。
「どうも」と言いながらタッパーを貰う。「美味しそうですね」社交辞令だ。2人暮らしになってから馴れた。「この前のも美味しかったです。弟が弁当にも入れてくれて」
「そう、それは良かったわ」
「はい。それじゃあ」無理矢理に会話を終わらせようとする。
大家さんは笑顔のまま、けれど、もう少し静かにしてほしいという願を込めて「ええ」といった。
俺はドアを閉め、ホッとため息をついた。振り向くと、弟と抱き枕。
そこに在るものは変わっていなかった。

わが家のなぼぼん 

April 28 [Mon], 2008, 16:28
―ある春の日の買い物・リビング・夜 11―

「テメェには関係ねぇよ」
弟の膝に乗ったまま俺の方を向き、言う。
「あっ兄ちゃん、僕から話すよ」
「いや、この抱き枕から聞く。にしても、こんなにいろいろやってると、電気食うだろ。俺が電池を換えてやろう」
弟の膝から降り、抱き枕が俺の方に跳ねながら向かってくる。
「なばは電池なんかで動いてないよ?馬鹿な人間だな」
「あぁ、ごめん、言い方を変えよう。お前をハサミで切って、どうなってんかのか確かめたいんだ。あ、安心しろ、裁縫は得意だから」
抱き枕は180度回転し、さっきより早く跳ね、弟の所に戻った。
「託ーあいつ怖いよ。なばを殺す気だ」
弟はバナナと俺とに挟まれて、身動きが取れないような顔をしていた。
「あ……兄ちゃん落ち着いて。なばも、兄ちゃんは怖くないよ」
「でも、切られるんだよ?バラバラ殺人事件だよ」
「殺抱き枕事件は事件にならねぇよ」
「兄ちゃんっ!兄ちゃんが風呂入ってる間に話聞いたんだけど、なばは本当に生きてるらしいんだ。でね、電池じゃないって」
「意味がわからん。じゃあ、中身はただの綿だって事か?」
「そう」
「なら俺は、ただの綿と黄色い布の塊に、こんなにムキになってるって事か」
「そう。だから兄ちゃん、落ち着いて。家族が3人になったんだよ」
「でも抱き枕だろ」
「うん、母さんじゃない」
「俺は認めない」

わが家のなぼぼん 

April 26 [Sat], 2008, 12:05
―ある春の日の買い物・風呂中・夜 10―

風呂場に入ると、湯舟は少しぬるくなっていて、もう湯気が立っていなかった。俺は、仕方なく追い焚きをし、湯舟を温めた。
「なんなんだ、あの抱き枕は?」
その質問は風呂場内に響き、けれど答えは返ってこなかった。
湯舟はだんだんと温まっていく。それと同時に、どう考えてもあの抱き枕はおかしい、という考えが沸き上がってきた。
「電池か?」
俺は、機械なのかと思った。でなければ、ありえなさすぎる。でなければ
「何かが乗り移ってる……とか?」
いや、まさか。
でも……
「髪洗うか」
考えても仕方がない。とりあえずは実物を目の前にして、それからでも遅くないだろう。
俺は、考えるのを一時的に止めた。
人が、考えを巡らせたって、実物を見ればそれだけで今まで考えていたことが馬鹿げていたのだと思い知らされるのだから。
風呂を出ると、話し声が聞こえた。託と抱き枕だろう。何を話しているのだろうか?耳を澄ませる。
「……仕方ないか」
弟の声ではない。きっと抱き枕だ。
「何が仕方ないって?」
俺は入口に寄り掛かり、目の前に居る弟と抱き枕に声をかけた。

わが家のなぼぼん 

April 25 [Fri], 2008, 22:16
―ある春の日の買い物・リビング・夜 9―

「ねぇ、なば?」
弟の小さな膝の上に居るバナナに話し掛ける。
「何?」
「どこで生まれたの?」
「……ここに」縫い付けられているタグを見せながら言う。「MADE IN CHINAって書いてあるでしょ?」
「じゃぁ、なば、飛行機乗って来たんだ。すごいね、僕乗った事ないんだ」
「すごくはないよ。ダンボールの中だったし。暗くて怖かったって事しか覚えてない」
「そうなんだ?あ、仲間は?」
少し考えて答える。
「別の店じゃないかな」
「会いたい?」
「まっさかぁ。なばと一緒に日本に来たやつらは、なば以外喋れなかったもん」
「でも、もし喋れるバナナがいたら?」
「んー……別に。それより、何て名前なの?」
「僕?」
コクッと首を前に折る。
「僕はね、託っていうの。木村託。兄ちゃんは」
「ソイツはいいよ、どうでも。バナナをなばの目の前で食べるような奴だし」
「……僕も食べたよ?」
「それは……託はいいんだよ。なばを選んでくれた人だもん。可愛いって言ってくれたし」
うっすらと顔が赤くなっていく。言っていて、恥ずかしくなってきたのだろう。
「お金払ってくれたのは兄ちゃんだよ」
ハッとして言う。
「お金じゃないの。託がばなを選んでくれた気持ちが大事なの。それより、今日、一緒に寝ようねっ」
「……うん、いいけど」
「けど?」
「川の字だよ?まぁ、なばが来る前は、兄ちゃんと僕でリの字……かな?」
「えっ……でも……仕方ないか」
「何が仕方ないって?」

わが家のなぼぼん 

April 24 [Thu], 2008, 16:32
―ある春の日の買い物・説明・夜 8―

「ちょっと待て!女の子とかそんなん抱き枕なんだから無いだろ。てか、お前何で喋れるんだよ」
弟は俺を見て、はっと黙っていた。抱き枕がこちらを見ながらしゃべり出す。よく見ると顔の辺りが赤くなってきている。
「何、コイツ!なばのこと馬鹿にしたね!」
「うるさい、抱き枕のくせに。託、コイツは返品だ。別のにしてもらおう」
「えっ兄ちゃん、でもこれ可愛いよ」
「可愛いとか、別のでも代わりないだろう。とにかく、しゃべるバナナの抱き枕なんていらないだろ。それとも燃えるゴミで出すか。調度明日だし」
「えっ」バナナはさっきと違って顔が青ざめている。「やだ……燃えるのと切られるのと濡れるのは……」
泣きそうだ。
というよりは、涙は出ないから、泣きそうな顔を一生懸命作っているという感じだった。
「兄ちゃん、僕、なばがいい。捨てないで」
弟がこちらを見て、目に涙を溜めている。何だか俺が悪者になってしまったようだった。
「う……ん、まぁ、高かったし、捨てはしないよ」
「本当に?」
「今は、な。何も食べないしゃべるだけの抱き枕って考えればいいんだもんな。安いペットだ」
「なばはペットじゃないよ」
「例え話だ、抱き枕」
起伏の激しい抱き枕だと思った。弟は、捨てないと言った事に対してとても嬉しかったらしく、ニコニコしていた。
「抱き枕じゃなくてなばだよ」
そう言いながら、弟に抱かれるバナナ。
「バナナならなばじゃなくてバナだろ。まぁいい、俺は風呂の途中だから、入ってくるな」
「いってらっしゃい、兄ちゃん」
俺は風呂場の方に歩いていく。背中の方で弟と抱き枕の話し声が聞こえていた。
抱き枕がじゃべって、喜怒哀楽の表情まで作る抱き枕。おかしな物を買ってしまったと思った。

わが家のなぼぼん 

April 23 [Wed], 2008, 16:31
―ある春の日の買い物・出会い・夜 7―

リビングともダイニングとも寝室とも言える、夕食を食べたその部屋に入ると、さっきラベルを取った抱き枕がこっちを向いて立っていた。立っていたと言っても、足が生えているわけではなかったが。
「何だこれ?後に支えでもあるのか?」
よく見ると、さっきまでなかったと思われる、目と口がある。
「さっき、バナナを抱きながらチョコバナナを食べてたら、目の前で食べるなって言ったんだ」
「まじか」
「うん、本当だよ。兄ちゃんも目の前で食べてみなよ」
「うん……」
俺は腰にタオルを巻いたまま、バナナをバナナの前で食べてみた。すると、人形に付けられるボタンのような目と目が合った。
「ひどいっ食べないでって、なば、さっきも言ったよねっ?」
むせた。
「ごほっ、ごほごほ……しゃべっ……今しゃべったぞコイツ!」
「ねっ?兄ちゃんっ!生きてんだよコイツ!」
「生きてるに決まってんだろっ!何だよー、なば、こんなボロい家じゃなくてさー……最低でも一軒家が良かったよ。なばなば」
バナナはぶつぶつと何か言いながら、後を向いてしまった。
俺は、こんな事有り得ないと、ただ茫然と立ち尽くしていた。
弟は、新しい家族が出来たかのように目が輝いていた。思わず話し掛ける。
「……なば?」
「何?」
「あ、やっぱり名前なんだ、なばって」
「そりゃあね。なば、バナナだし」
「なばは、女の子?」
「そうだよ」
「だと思った。可愛いもんね」
何故か普通に会話が進む。俺は、ハッとして、会話に無理矢理入り込んだ。

わが家のなぼぼん 

April 22 [Tue], 2008, 19:03
―ある春の日の買い物・夕食・夜 6―

「出来たよー。今日はねぇ、唐揚げだよ」
そう言いながら弟は、沢山の唐揚げが乗った皿を持ってきた。
「おぉ、美味そうだなー。油大丈夫だったか?」
「……?足りたよ」
「じゃなくて、はねたりとかって事」
「あ、大丈夫だったよ」
「ならいいんだけど」
弟はテーブルを挟んで俺の前に座り、食べようと言った。
「ん、いただきます」
「召し上がれ。僕も、いただきます」

「ごちそうさまでした」
「ふー、ごちそうさま。食べきれないかもって思ったけど、大丈夫だったな」
「そうだね。まぁ残しても良かったけど。明日の弁当に入れても良かったし」
「ははっ」
「デザート食べる?」
「んー……その前に風呂行ってくるよ」
「そう?じゃぁ先に食べてるね」
「あぁ」
そう言って俺も弟も立ち上がった。
俺はタンスから着替えを取り出し風呂へと向かい、弟はバナナを取りに台所へと向かった。
数分もしないうちに、弟が風呂場に走って来て、ドアを開けた。
「うわあっ!どうしたんだよっ?」
いくらなんでも、驚いた。
「兄ちゃんっ!動いたっ!」
「なっ何がっ?」
精一杯平静を装い、聞く。
「バナナがっ!しゃべってるんだよ!」
「……?虫が入ってた?」
「違う!抱き枕の方!」
「……は?」
「生きてたんだ!」
弟は随分興奮しているようで、俺は弟が、自分が何を言っているのかよく分からずに出鱈目な事を言ってしまっているんだと思った。でなければ、理解できない。
俺はとりあえず、一度風呂から上がって、その動くというバナナを見てみようと思った。
「託、落ち着け。見に行ってやるから」
「うんっ早く!」
俺はバスタオルで適当に体を拭き、弟について行った。

わが家のなぼぼん 

April 21 [Mon], 2008, 10:12
―ある春の日の買い物・帰宅・夕方 5―

家に着くと、まずこの大量に買った服のラベルを取ることをしなければならなかった。
俺と弟は、家庭科の授業のために買った布切りバサミと糸切りバサミを使って一心不乱にラベルを取った。ラベルが2つ3つ付いているものもあるので、かなりのゴミ量になる。
その時俺は、弟に買ってあげたバナナの抱き枕に付いているラベルを見た。
「1500円?」
「えっ?あぁ、バナナの事?」
弟はバナナを取りラベルを取った。
「高かったんだ……」
「あっ……ごめんね、値段言っておけばよかった?」
「……ん、いやいいって。1万いってないし」
「ごめんねっ」
弟が本当にすまない顔をしているので
「いや、大丈夫だって。あ、それよりも今日の弁当、美味かったよ」
「そう?……良かった」
俺は、上手く話を変えたなと思った。
弟はまだ続ける。
「今日のデザートはチョコバナナだから、それも楽しみにしててね」
ピクッっと何かが動いた気がした。何だろうと辺りを見回す。
「兄ちゃんどうかした?」
「あ、何でもないよ。ちょっと疲れてるのかも…………チョコバナナ、楽しみにしてるな」
「うん!さて、ラベルも全部取ったし、夕飯作るかなー」
「頼むよ」
「はーい」
プロフィール
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  • アイコン画像 誕生日:1989年
  • アイコン画像 血液型:B型
  • アイコン画像 趣味:
    ・テレビ-深夜ァニメはビデォで(^U^)
    ・マンガ
    ・温泉-最近週@★ワラ
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