ピリオド 

October 28 [Fri], 2005, 21:13
髪の毛伸びたね
そろそろ切ったほうがいいよ
あたしの額にかかる髪の毛を
細い指ではらう君の手つき

そんな風にして
今までのどんなことさえも
あたしは乗り越えることが出来たよ
君はどうだったのかが聞きたい

おぼつかない足取りでも前を向けたのに
今目の前に広がるのはただの景色だけだから

風にようになびく永遠の下で
あたしは何を見つけたんだろう
いつの間にか飛んでいった紙飛行機よりも儚くて
ただ残ったのは涙だけだったよ

ピリオドを打てるの?
あたしにはそれが出来るの?
君といた時間すべて
昨日にしてしまえるほど
あたしは強くも弱くも無くて

髪の毛伸びたこと
気付いてくれなくても、いいよ。
あたしの額に触れてくれなくてもかまわない
だから戻ってきて
もう一度だけ、あたしの瞳に君を映させて

壊れる 

October 25 [Tue], 2005, 21:36

壊れていく
全て細かく
壊れていく
噛み砕かれて
いつか空気と同化して。

そうなる前に
あたしは自ら

ロボット。 

October 21 [Fri], 2005, 18:43

ロボットになりたい
そう本気で願った
何も感じない
ただ要求されたことを
器用にこなすだけの

ああ
あたしはロボットになりたい
そしたらどんなにか楽だろうか

最後には粗大ゴミとしてゴミ置き場に出されて
静かに静かに死んでいく
黒い煙を出しながら
誰に思い出されるわけでもなく

嫌い 

October 17 [Mon], 2005, 15:45

嫌いなもの



テクテク

歩くのに

ぶつかるたびに

怖くて

歩くことだけ



精一杯な

あたしも

最大限に

憎い


どっかへいってしまえ


I know. 

October 08 [Sat], 2005, 23:20

あたし、が我侭だから
こんなにややこしくなるんでしょう?

知ってるよ。
わかってるよ。
だから辛いの

背中、さすってくれなくても
我慢できるけれど
せめて存在くらいは認めて
掻き消してしまわないで

いいよ
良くないよ

いっそのこと一人で
頑張ってくの?

無理だよ。

だれかうけとめて。

夜のひかり 

October 01 [Sat], 2005, 23:38

夜はきれいだね

隣で君がそうささやいても
返事をする僕はもうここには居ないのに

君は元気にしているのかい
寂しい想いをしていないかい

君が辛いときすぐに駆けつけてあげられる
スーパーマンのような僕で居られない
そんな僕を許してくれ

ひとり 

September 23 [Fri], 2005, 21:12

いつだって、ひとり。
それが一番の幸せで
一番の不幸だった。

でも今は思うよ

次あたしが生まれるときも
また此処に落として欲しい。

 

September 09 [Fri], 2005, 22:03
床を這うようにして
全てを見捨ててきた
それ故に今は
見失いすぎて道が遠くて

何かに怖いくらいに執着をして
そうじゃなきゃやっていけなかった
それがあたしの当然の報いなら
喜んで罰を受けてみせる

お別れを言うわ 今夜
もう戻れない、満月の夜

お別れを言うわ、今夜
二度と還らない、あたしの笑顔

床を這うようにして生きてきた
きっとこれからも同じように
あたしは静かに生きていく

乾いた雫 

September 02 [Fri], 2005, 21:10
 夏の終わりは、毎年哀しくなってしまう。
 街中では雑音が鳴り響き、あたしは空になったペットボトルを何度も手で振り回す。
「もうなくなっちゃったよ。夏は後ちょっとで終わりなのに、どうしてこんなに暑いの」
深く溜息を吐いたあたしに、涼子は宥めるような口調で話しかける。
「仕方ないよ。毎年そうじゃない。それより、明日先輩たち遊びに来るらしいよね。あの人も来るのかな? ほら、水の憧れの、ホルンの、」
涼子が全てを言い終わる前に、あたしが口を挟む。
「昔のことよ」

 蝉はもう鳴くことが少なくなった。今は溝の底のほうで、夕方になればコオロギだって鳴いている。リンリンリン、と、綺麗な音楽を奏でて。
 先輩が引退したときも、確かこれくらい蒸し暑くて、これくらい空は青かった。二学期に入ったばかりの、まだ暑い、初秋。

*

「浅野先輩」
あたしが彼の名前を呼ぶ。彼は、おお、酒井、とあたしの名前を呼ぶ。
「今日で、最後になっちゃうんですね」
あたしは出来るだけ素直になれるように、寂しそうに俯きながら言ってみる。
「そうだなあ。寂しくなるけど、来年は酒井も、二年になって先輩になるわけだし、めでたいことだとも思うよ」
先輩は不器用な口調で、あたしを慰めるように言う。

 部室は何かこもったにおいがしていた。楽器が所々に置かれ、先輩は何気にホルンを取り出す。そして、あたしもつられたように、手に持っていたフルートを取り出した。
「最後に、一緒に吹きましょうよ。何でもいいですから」
あたしの最後のお願いを、先輩は快く引き受けてくれた。
確か、“喜びの島”を吹いたような記憶がある。

 ホルンとフルートだけになってしまうと、やはり迫力はなくなってしまったが、それでも先輩と二人でふけたことはあたしの一番の思い出になるだろう、とそのとき既に思っていた。

きらり、 

August 31 [Wed], 2005, 13:39
 きらり、空が光った。愛美は雨上がりの空を見上げると、小さく呟く。
「なんていうのかな。あたしも、あそこへいきたいんだ」
少しぎこちない表情と言葉を、一生懸命に綴っている。
「愛美、ダメだよ、そんな怖いこと言わないで」
鈴が辛そうな瞳で、愛美を見つめた。愛美は、如何して? と不思議そうに首をかしげる。

「あたしのことは、あたしだけの事情。あたしの勝手じゃないの」

 愛美、やめて。そういいかけて、鈴が口を噤む。
「じゃあ、連れて行ってあげようか?」
少ししてから、鈴がそうささやいた。悪魔のような声だ。
「無理に決まっているわ。でたらめ言わないで頂戴」
愛美はさらさら信じていないようだ。そんな愛美を見て鈴は、益々ムキになって愛美を誘う。最後にはこんなことまで言い出す――明かしてしまう始末だ。
「あたし、悪魔だって言ったら?」
愛美は一瞬固まった。そして顔をこわばらせる。
「あたし、本気じゃなかったよ」
すると、鈴が微笑む。
「わかってる。冗談、さ、いこう」
鈴はそういって、何事もなかったかのように振る舞い、愛美の手をひく。
「鈴……?」
少しおびえながらも、愛美は鈴に声をかける。

 鈴は、くるり、と身体をこちらに向けた。
「あげよっか? これ」
「え?」
鈴が愛美の手のひらを無理矢理に広げる。そして、何か冷たい青いものが、愛美の手のひらで光った。
「れ……」
愛美が顔を上げると、そこはただ水溜りがあるだけの道路で、鈴という名の少女など何処にも居なかったのだ。愛美は本気で怖くなる。そして恐る恐る手のひらを見た。
「鈴……?」
愛美の手のひらには、雨上がり、きらきらと光る空と同じ色のビー球が転がっている。

 空は光り、同じようにビー球も光った。きらり、きらり。





fin...


 サイトにアップするほど長くもなかったので…。写真のビー球は、一応、この小説に出てくる空色のビー球のつもり。駄作すいません。

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